四半期ごとの正式な国内総生産(GDP)は、ブラジル地理統計院(IGBE)から発表されるが、中銀はIGBE統計院のGDP伸び率の発表前に、先行指標として経済活動指数(IBC-Br)を発表、今年1月のIBC-Br指数は、製造業の生産活動が大幅に縮小した影響で前月比マイナス0.13%となっている。
昨年末の2ヵ月間の工業部門の生産活動は回復に向かっていたが、1月の工業部門のIBC-Br指数は、自動車生産部門がマイナス30%と大幅に落ち込んだ影響で、マイナス2.1%と縮小して2008年12月以来では最悪となっている。
また、農畜産部門も南部諸州の旱魃の影響を受けて穀物生産を中心に落ち込んでいたが、サービス部門は小売セクターを中心に内需の拡大で好調を維持している。
スールアメリカ・インベスティメント社のチーフエコノミストであるニウトン・ローザ氏は、「クレジットの拡大並びに実質賃金の上昇、連邦政府の減税政策の導入などの要因で、商業セクターは拡大を続けている」とコメントしている。
Gradual Investimentos社では、今年のGDP伸び率を2.3%と最も悲観的な見方をしており、中銀の最終フォーカスレポートでは、3.30%から3.23%に下方修正している。
中銀はSlic金利を連続して切り下げており、その効果は今年の下半期から表面化すると予想、来年のGDP伸び率は4.20%から4.29%に上方修正、また、今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は5.28%、来年は5.5%が予想されている。(2012年3月27日付けエスタード紙)