中銀の今年の金融部門や製造業部門向け対内直接投資は、前回の670億ドルから680億ドルに上方修正、今年の経常収支赤字予想は、650億ドルを上回ると予想されている。
中銀の金融担当アナリストは今年の輸出額を下方修正、ブラジル観光客による海外での支出は増加すると予想して、経常収支赤字の拡大を見込んでいる。
今月1日、連邦政府は、通貨レアルの急速な上昇を抑えるため国内企業が海外から融資を 受けるときに、6.0%課税される金融取引税(IOF)の対象を、これまでの期間2年の融資から期間3年の融資に拡大すると発表、12日、更にIOF税の 課税対象期間を5年に延長して、更に海外からのドルの流入阻止とレアル高の為替コントロールを強化している。
昨年の国内企業が海外で調達した資金総額は480億ドルに達していたが、金融取引税(IOF)の課税対象期間を5年に延長した影響で、今年は64億ドルまで減少すると予想されている。
1月の経常収支赤字は70億ドルであったが、2月は貿易黒字が17億ドルを記録したために、金融アナリストの予想である25億ドルの赤字を大幅に下回る17億6,000万ドルまで減少している。
今年の貿易赤字予想は210億ドル、海外旅行に関するサービス収支は160億ドルに赤字、輸入機械・装置の賃貸料は100億ドル、外資系企業の本国への利益・配当金の送金は380億ドルが見込まれている。(2012年3月24日付けエスタード紙)