昨日、ブラジル地理統計院(IBGE)は中銀がインフレ指数の参考とする広範囲消費者物価指数(IPCA)の計算に使用する、いくつかのアイテム比重を予告なしに変更したために、金融アナリストは不信感を募らせている。
ブラジルICAP社のチーフエコノミストのイネス・フィリパ氏は、IBGEでは予告なしに変更してサイトに隠すように掲載しており、今後の先物の金利変更を余儀なくされるとコメントしている。
しかしIBGEのワスマリア・ビヴァ-ル会長は2005年12月に変更した時と同様の変更であり、統計院のミスを否定しているにも関わらず、ICAPでは来年のIPCAを5.43%から5.19%と0.24%下方修正している。
コンコルジア社のエコノミストであるフラヴィオ・コンバテ氏は、IPCAのアイテム比重変更は時々実施されるが、今日、中銀の通貨政策委員会(Copom)で政策誘導金利(Selic)の引下げが濃厚となっているために、今後の先物取引の金利予測カーブの変更が必要であるとコメントしている。
コンコルジア社では来年のIPCA指数を5.5%から5.2%と0.3%下方修正、しかし元中銀総裁でジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の世界経済センターのカルロス・ランゴーニ取締役は、IPCAのアイテム比重変更は金融エコノミストが指摘するほど重要ではなく、この変更によるインパクトは非常に小さく、マクロ経済のファンダメンタルズに注目する方が大切であるとコメントしている。(2011年11月30日付けエスタード紙)