連邦政府は世界金融危機の悪化、不均衡の為替やブラジル国内マーケット保護のために導入した政策などの要因により、世界貿易機関(WTO)でのブラジルに対する訴訟増加を見込んでいる。
このシナリオを前提にアントニオ・パトリオッタ外相は訴訟に取り組むチームの強化のための20項目の対応措置並びにブラジル輸出プロモーションに対する外交官活用を発表した。
ロベルト・アゼヴェードWTO代表は「われわれは加盟国のルール違反に対して準備をしておかなければならず、また世界経済の異変にも対応しなければならない」と述べている。
また世界貿易の軋轢が増す要因として、多角的貿易交渉のドーハ・ラウンド交渉がある。昨日のパトリオッタ外相が発表した対応措置はブラジルが第2次世界大戦後の最大の金融危機を乗り切るのをサポートする。
この2種類の対応措置は更に実用的である。1つは訴訟担当チーフコーディネーターが現在の4人から8人の外交官チームを管轄。もう一つは世界第2位の経済大国の中国の貿易並びに経済関係のモニタリングをするタスクフォースの設立。
パトリオッタ外相は「多角的貿易交渉は貴重である。しかしドーハ・ラウンドの結果が表れていないので我々は何らかの対策を考えるべきだ。ブラジルは発展の段階にあり、貿易が拡大しているので、多角的貿易交渉について熟練すべきである」と述べている。
イタマラチー宮ではワシントン市にブラジル人共営の新しい法律事務所設立のための公示発表を望んでいる。その他の措置はWTOに関する規律作成並びにブラジル外交官育成のリオ・ブランコ協会での貿易訴訟訓練を含んでいる。
パトリオッタ外相の発表ではブラジルは現在のシナリオを克服する創造性の必要並びにイタマラチー宮は問題点の究明並びにチャンスを見極めるために企業経営者と更に接点を探る。
海外在住の外交官達はたとえば貿易障害の要因の追及やブラジル国内の輸出業者に対するニーズの規模が小さく事業機会の見落とされたニッチ市場開拓のサポートをする。
イタマラチー宮は連邦総弁護庁(AGU)と国際間訴訟解決に対する外交官のトレーニングに関する協力にサイン並びに政府系シンクタンクの応用研究調査院(Ipea)とのパートナーシップの締結を望んでいる。
経済部門の外交官達はWTOの正式名称はドーハ開発アジェンダと呼ばれで新興国に恩恵をもたらすドーハ・ラウンドの貿易拡大規制緩和撤廃交渉の決裂に対する失望を隠しきれないでいる。国際金融危機は交渉促進にはつながらず、満足のいく合意のチャンスを減らした。
外務省経済金融班のヴァルデマール・カルネイロ・レアン次官は「大きな失望と失敗は疑う余地がない。12月に開催される閣僚会議での何らかの進展、何らかの濃度の上昇など期待するものが表れていない」とブラジルの立場を明らかにしている。(2011年10月11日付けエスタード紙)