今年6月から9月にかけての労働・雇用省の226組合のサラリー調整調査によると金属労連はインフレ指数プラス2.55%のサラリー調整を獲得したにも関わらず、全体ではインフレ指数を上回る実質賃金の上乗せは0.83%に留まっている。
今年1月のサラリー調整ではインフレ指数を上回る実質賃金調整は2.14%、5月は1.95%、7月は僅かに0.66%に留まっており、今年7カ月間の平均は1.38%となっている。
サンパウロ市近郊の自動車メーカーやパーツメーカーが集中しているABC地区の金属労連はインフレ指数を3.1%上回る10.5%のサラリー調整を獲得したにも関わらず、25%の組合はインフレ指数プラス1.0%、20%はインフレ指数の全国消費者物価指数(INPC)の調整に留まっている。
今年1月時点の過去12カ月間のインフレ指数は5.99%、9月は7.31%と大幅に上昇しているために、今後、サラリー調整をする組合は実質賃金の上昇を獲得することは非常に困難と予想されている。
輸送部門、金属、繊維や食品部門はインフレ指数を上回るサラリー調整を獲得、しかしサービス部門のサラリー調整は小幅にとどまっており、銀行組合では全国銀行連盟(Fenaban)のインフレ指数プラス0.56%の8.0%のサラリー調整を拒否して、ストを継続している。
ブラジルの南部地域の組合はインフレ指数プラス1.05%のサラリー調整を獲得、北東部0.93%、中西部0.82%、マナウスフリーゾーンを擁する北部地域は0.74%、南東部地域は0.55%の実質賃金の調整に留まっている。(2011年10月11日付けヴァロール紙)