ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると5月の鉱工業部門の伸び率は経済スペシャリストの前月比の予想である1,5%を大幅に下回るゼロに留まったが、前年同月比では14.8%と大幅に増加している。
5月の鉱工業部門の伸び率がゼロに留まった要因として、自動車や白物家電購入向けの工業製品税(IPI)の減税政策の中止などの影響が考えられるが、今年5カ月間では17.3%と1991年から統計を取り始めて最高の伸び率を記録している。
5月の食料品、医薬品、燃料などの消費財や非耐久消費財の伸び率は前月比ではマイナス0.9%、前年同月比5.1%、今年5カ月間7.8%、過去12カ月間では2.6%の増加に留まっている。
今年の鉱工業部門の伸び率は13.6%を予想、しかしIPIの減税政策の中止、政策誘導金利(Selic)の継続した引上げや在庫調整などで、下半期の伸び率は緩やかなカーブを描いて下降すると見込まれている。
5月の資本財の伸び率は前月比1.2%、前年同月比38.5%、今年5カ月間30.6%、過去12カ月間では0.8%とそれぞれ増加している。
5月の資本財の輸送セクターの伸び率はトラック販売が牽引して前年同月比34.2%、セルラーや情報機器は46.7%、建設セクター154.7%とそれぞれ大幅に増加している。(2010年7月2日付けエスタード紙)