国庫庁、中銀並びに社会保障院(INSS)で構成される中央政府の今年上半期の財政プライマリー収支黒字は前年同期比69.7%減少の185億6,000万レアルまで減少して、2001年からでは最少の黒字幅となった。
プライマリー収支黒字の大幅な減少は世界金融危機の影響で企業の収益が圧迫、また景気刺激策のための減税措置による税収減、貧困家庭向け補助政策ボルサ・ファミリアによる財政支出などが挙げられる。
6月のプライマリー収支は世界金融危機後の昨年9月からでは5回目のプライマリー収支赤字で6億4,380万レアルの赤字を記録、6月としては1998年以来で最も大きな赤字となった。
今年上半期の公務員の人件費は前年同期比21%、ボルサ・ファミリアや教育などへの補助金は22.8%、公共投資は21.8%とそれぞれ平均の17.1%を上回っているが、9月には更にボルサ・ファミリア向け補助金の調整が行なわれる。
今年上半期のプライマリー収支黒字は前年同期のGDP比4.40%から1.28%と大幅に減少、国庫庁は28億レアル、INSSは34億レアルとそれぞれ赤字を記録したが、中銀は263億レアルの黒字を計上している。(2009年7月29日付けエスタード紙)