国連貿易開発会議(UNCTAD)は世界各国の多国籍企業の今後2年間の海外直接投資の計画をまとめた調査結果では、企業が魅力を感じている投資先は中国がトップ、続いて米国、インド、ブラジル、ロシアとなっている。
今年の投資は金融危機の影響を受けて昨年の50%まで落込むと見込まれているが、来年から回復傾向となって2011年には昨年のレベルに回復すると予想されている。
調査した240社の多国籍企業の50%は2011年には昨年以上の投資を予定、アジアの企業では57%、米国企業では71%に達している。
魅力的な投資先のトップは中国で56%、ドル為替の下落で企業価値が大幅に減少している米国はヨーロッパや日本よりも経済回復が早いと見込まれているために48%、インド34%、ブラジル25%、ロシアが21%となっている。
ブラジルへの投資では大きな国内市場規模に対して20%、安定した経済成長に対して19%となっているが、製造業、鉱業並びに農業分野への投資が期待できる。
今年5ヶ月間の海外からの直接投資は112億ドルで過去10年間では2番目の投資額となって今年は250億ドルが見込まれているが、昨年は450億ドルが投資された。
Unctadは第1四半期の世界の投資は54%減少、買収・合併は77%減少したが、アジアでは50%の減少に留まっている。(2009年7月23日付けエスタード紙)