下半期のサラリー調整に向けてブラジルで最も組織的な組合を擁する金属部門、銀行、石油、化学や電気部門の組合は企業側と交渉を行なうための準備をしている。
46万5,000人が従事する銀行部門のサラリー調整は9月に行なわれるが、組合側ではインフレ分プラス実質賃上げ分5%でトータル10%の賃上げと食券と食料品補助、更に従業員への利益還元金として3,850レアルの分配も要求する。
サンパウロ州の金属部門には22万人が従事しているが、統一労働本部(CUT)につながっており、インフレ分プラス実質賃上げ分を要求すると見込まれているが、賃上げ率は未だ決まっていない。
全国闘争連携(Colutas)はサン・ジョゼ・ドス・カンポス市、カンピーナスやサントス市の金属部門の賃上げ交渉を行なうが、インフレ分プラス実質賃上げ分8.53%を予定している。
銀行部門の組合ではブラジルの銀行の収益性は他国の15%に対して30%と非常に高い点を指摘しているが、世界金融危機後はクレジット縮小などで圧迫されているために、過去数年間ではもっとも交渉が難航すると見込んでいる。
金属部門の組合は自動車部門の生産や販売は好調に推移して企業は充分に利益を得ているために、従業員に対する賃上げは充分可能であると強調している。{2009年7月22日付けエスタード紙}