9月の経常収支赤字は前月の10億9,000万ドルから一挙に27億7,000万ドルに拡大、中銀予想の17億ドルをも大幅に上回り、10月は20億ドルの赤字を見込んでいる。
9月の経常収支赤字が拡大した要因として世界金融危機の影響による株価下落や本社の収益悪化による赤字の埋合わせのために、特に欧米企業の本国への利益・配当金の送金総額は34億4,000万ドルに達した。
今年の経常収支累積赤字はGDP比1.95%に相当する232億6,000万ドルにまで膨らんでおり、経常収支赤字は昨年10月から1年間も赤字を継続している。
また今月23日までの海外への利益・配当金送金は11億3,000万レアルと減少してきており、これは売上悪化による利益の減少やドル高に傾いている為替も大いに影響を与えている。
中銀は今年年末までの海外への利益送金は20億ドルから30億ドルを見込んでいるが、金融市場の大荒れで10月の海外投資家は株式市場から43億9,000万ドル、確定金利付ファンドから8億4,200万ドルそれぞれ引き揚げている。
9月は確定金利付ファンドから12億5,000万ドルが引き揚げられていたが、リーマン・ブラザース破綻ニュースを境にブラジルの金融市場から65億ドルの投資金が海外に逃避した。
しかし9月の海外からのブラジルへの直接投資は62億5,800万ドルが流入、これは昨年1月の103億1,800万ドルに次ぐ数字を記録、今月23日までは30億ドルが流入している。(2008年10月24日付けエスタード紙)