7月の経常収支赤字は21億1,000万ドルに達して、7月としては1997年以来の赤字幅を記録、今年7ヶ月間では185億1,000万ドルに達して、統計を取り始めた1947年以来の最悪を記録している。
7月の経常収支赤字は6月の25億9,000万ドルより少ないが、海外旅行での大幅な消費のサービス収支と利益や配当金の海外送金の所得収支の赤字が大きく影響した。
8月の経常収支赤字幅は10億ドルほどに減少すると見込まれているが、海外旅行によるサービス収支の赤字は継続すると見込まれており、7月に31億4,000万ドルの赤字を計上した所得収支赤字は一般的に下半期には減少する傾向がある。
しかし経常収支赤字を上回る海外からの直接投資が継続しており、今年7ヶ月間では244億6,600万ドルの海外直接投資金が流入しているために、中銀ではそれほど憂慮していない。
7 月からの海外投資家のサンパウロ証券取引所(Bovespa)からの資金引き上げは40億ドルに達しているが、政策誘導金利(Selic)が13%に上昇してきているために、確定金利付き連動国債に資金が流れ込んでおり、7月は43億3,900万ドルが流れ込んだ。(2008年8月22日付けエスタード紙)