応用経済調査院(Ipea)今年の経常収支赤字を前回の115億ドルから275億ドル~345億ドルに上方修正したが、中銀の最終フォーカスレポートでも215億ドルから235億7,000万ドルの赤字の上方修正を行なっていた。
経常収支赤字の上方修正の要因として外資系企業の本国への利益・配当金の送金増加並びに貿易収支黒字の低下が更に赤字幅増加に拍車をかけると予想されている。
5月の過去12ヶ月間の経常収支赤字は152億ドルであったが、今年はすでに147億ドルに達しており、Ipeaの3月の前回調査の今年の赤字幅115億ドルをすでに上回っている。
また今年5ヶ月間の累積赤字は156億ドルで前年同期比93%増加、海外への利益送金増加はブラジル国内経済好調による収益の増加、生産増加への投資の増加、益々ドル安に傾く為替、サブプライムでの影響による欧米企業本社への送金必要性の増加が拍車をかけている。
同調査院は前回の調査では今年の貿易収支黒字予想を238億ドル~273億ドルと見込んでいたが、今回は216億ドル~251億ドルに下方修正している。(2008年7月10日付けヴァロール紙)