経済省は、今年の中央政府の財政プライマリー収支赤字を許容上限値1,390億レアルまでに抑えるため、連邦公社に対して総額130億レアルの株式配当金支払いを要請している。
連邦貯蓄金庫は今年2月27日にブラジル再保険院(IRB Brasil Re)の8.9%に相当する持株を25億レアルで放出。また社会経済開発銀行(BNDES)の投資管理会社であるBNDES出資会社(BNDESPar)の持ち株売却による株式配当金も含まれている。
連邦貯蓄金庫は、国庫庁に対して純益の25%に相当する株式配当金を支払わなければならないが、更に25%の株式配当金を合わせて来週発表される株式配当金50%相当が国庫庁に入る可能性がある。
長引く国内経済の停滞で民間企業や連邦公社の売上減少による収益悪化に伴って、国庫庁の歳入は予想を下回っており、連邦政府は省庁への歳出削減を余儀なくされている。
連邦政府は、歳入減少に伴って各省庁に対する340億レアル以上に達する分配・交付金の支払遅延を余儀なくされており、9月から各省庁の支出削減による機能低下が非常に憂慮されてきている。
今年初め2カ月間に各省庁への300億レアルに達する分配・交付金はカットされたが、経済省では先月末に更にGDP比0.81%に相当する14億5,000万レアルの支出カットを発表していた。
今年5月並びに6月の国庫庁の今年の収支決算発表では、更に53億レアルに達する歳入減少を予想しており、中央政府の財政プライマリー収支赤字を許容上限値1,390億レアルまでに抑えるためには、連邦公社や連邦金融機関からの130億レアルの株式配当金が不可欠となっている。
野党議員によるブラジル中央電力公社(Eletrobras)の民営化の承認拒否問題や今年11月の予定されているプレソルト石油鉱区のメガ入札による臨時歳入が年内に国庫庁に入るかは不透明となっている。(2019年8月8日付けエスタード紙)