ミッシェル・テーメル暫定政権エンリケ・メイレーレス財務相経済班は、財政改革を進めるために最大限の公共支出削減を検討しており、7月初めにエンリケ・メイレーレス財務相は、2017年の財政プライマリー収支赤字1,390億レアルの予算案をミッシェル・テーメル臨時大統領に提示して承認を得ていた。
メイレーレス財務相経済班では、今後の経済回復に伴う歳入増加予想で2017年のブラジルのGDP伸び率は、7月上旬に提示していた1.2%から1.6%と大幅な上方修正を行っている。
2017年のブラジルのGDP伸び率1.6%への上方修正は経済回復による歳入増加、インフラ整備向け民営化コンセッション再開や公社民営化による資産売却の臨時収入で十分達成可能と見込んでいる。
しかし昨日の中銀の最終フォーカスレポートでは、2017年のGDP伸び率は1.1%増加を予想して0.5%と非常に大きなGDP伸び率予想の差が生じているが、メイレーレス財務相経済班の手腕を買っている金融機関では2.0%近いGDP伸び率を予想している。
7月初めに発表した2017年の財政プライマリー収支赤字1,390億レアルには、インフラ整備向け民営化コンセッションや連邦政府の資産売却による554億レアルの臨時収入が含まれていた。
エンリケ・メイレーレス財務相は財政プライマリー収支コントロールのために、A プランとして予算作成時の公共支出調整率上限設定による厳格な歳出削減、Bプランとしてインフラ設備投資向けの民営化促進、Cプランとして増税を示唆している。
2017年度の予算基本法の国会提出、経済政策や年金・恩給改革などの発表は8月25日以降に予定されているジウマ大統領の弾劾裁判の終了後に行われると予想されている。(2016年8月16日付けエスタード紙)