昨日夜、エンリケ・メイレーレス財務相は、2017年の財政プライマリー収支赤字1,390億レアルの予算案をミッシェル・テーメル臨時大統領に提示して承認を得ている。
エンリケ・メイレーレス財務相は、2017年の財政プライマリー収支赤字を1,390億レアルに設定、今年の財政プライマリー収支赤字1,705億レアルよりも315億レアルの削減するため最大限の歳出削減を行う。
ミッシェル・テーメル暫定政権のエンリケ・メイレーレス財務相を柱とする経済班が作成した2017年度予算案の国会提出は、政治的混乱を避けるために停職中のジウマ・ロウセフ大統領罷免の上院での採決後になると予想されている。
多くの連立与党議員は、2017年の財政プライマリー収支1,600億レアルの赤字予算を予想していた。またエリゼウ・パジーリャ官房長官は、2016年度予算と同じ1,705億レアルの赤字を容認する準備をしていた。
財政改革に伴う憲法改正法案(PEC)の一環として、予算作成時の公共支出調整率上限を設定したにも関わらず、2017年の財政プライマリー収支赤字は、最大で1,940億レアルに達する可能性があった。
2017年の財政プライマリー収支赤字を1,390億レアルに抑えるため、インフラ整備向け民営化コンセッション、連邦政府の資産売却などで550億レアルの臨時歳入を予定しているにも関わらず、エンリケ・メイレーレス財務相は詳細発表を避けている。
2017年の社会保障院(INSS)の赤字予想は、1,830億レアルで公的債務残高はGDP比76.6%に達する可能性があり、連邦政府の財政プライマリー収支改善策の一環として、早急な年金・恩給改革を行わなければならない。
2017年の財政プライマリー収支赤字が1,390億レアルに設定されれば2015年から3年連続で赤字幅は1,000億レアルを上回るにも関わらず、連邦政府では2018年の財政プライマリー収支赤字を790億レアルを予想、2019年は財政プライマリー収支赤字がほぼゼロになると予想している。(2016年7月8日付けエスタード紙)