ブラジル地理統計院(IGBE)の発表によると、4月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、食料品価格上昇並びに医薬品値上げが影響して3月の0.43%から0.61%と大幅に上昇している。
Agência EstadoのAE Projecoes金融機関アナリスト対象のインフレ調査によると、4月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は各アナリストのインフレ指数0.41%~0.60%の予想を上回っているが、4月の過去12か月間のIPCA指数は9.28%と前月の過去12か月間のIPCA指数9.39%を下回った。
4月1日から連邦政府による医薬品の12.50%値上げを承認した影響で平均医薬品価格は6.26%上昇、食料品ではジャガイモ並びにアサイ、キャサバ粉、フルーツの値上げが牽引している。
中国やインドなどの新興国の経済成長に伴う国民所得の上昇で、食生活が向上して世界的な食品需給が拡大並びに世界的な天候異変の影響で穀物や食肉価格の上昇につながっている。
また4月のIPCA指数上昇の要因としてセルラー電話の4.01%の料金値上げがある一方で、0.14%のガソリン価格値下げや3.11%の電力エネルギー料金の値下げはIPCA指数を0.18%引き下げる効果となっている。
しかし5月にはフォルタレーザ市並びにサルバドール市、カンポ・グランデ市、レシーフェ市での電力エネルギー料金値上げが予定されており、またベロ・オリゾンテ市並びにフォルタレーザ市の水道料金値上げも予定されている。
LCA Consultores社エコノミストのファービオ・ロマン氏は、5月のIPCA指数は0.80%の電力エネルギー料金並びにハウスキーパーのサラリー計算方法の変更などの影響で0.63%と予想している。
グループ別IPCA指数比較では3月の食品・飲料のインフレ指数は1.24%、4月は1.09%、前記同様に住居費はマイナス0.64%、マイナス0.38%、家庭用品は0.7%、0.26%、衣類は0.60%、0.40%、交通費は0.16%、0.03%、医療費・医薬品は0.78%、2.33%、教育費は0.63%、0.20%、通信費はマイナス1.65%、1.47%となっている。(2016年5月7日付けエスタード紙)