ブラジルは継続する経済リセッションや米国格付け会社による相次ぐブラジル国債格下げ、回復傾向が見えない国際コモディティ価格の低迷、ラヴァ・ジャット作戦関連汚職問題、ジウマ大統領罷免問題など政治・経済のボラティリティに直面している。
国庫庁は今年3月に18カ月ぶりに外債グローバル2026年発行で15億ドルを調達したが、ブラジル企業の海外での資金調達の目安となる金利動向を探るために、今年下半期に25億ドル~30億ドル規模の外債を発行すると予想されている。
国庫庁外債発行オペレーション担当のレアンドロ・セクーニョ コーディネーターは、国庫庁にはすでに償還期間が2017年の外債の70%に相当する外貨を保有しているために、短期間の外債発行の必要性はないと説明している。
今年3月に発行した外債グローバル2026年には海外投資家から60億ドルの需要があり、18か月間に亘って外債発行から遠ざかっていたにも関わらず、海外投資家のブラジル外債需要は衰えていないとレアンドロ・セクーニョ コーディネーターは強調している。
今年第1四半期に海外投資家は、ブラジルの政治混乱による先行き不透明感増加に伴ってブラジル金融市場から371億レアルの資金を引き揚げたために、2007年から統計を取り始めて最大の資金逃避を記録していた。
今年3月の連邦政府の債務残高は前月比2.38%増加の2兆8,860億レアル、対内債務残高は2.81%増加の2兆7,530億レアル、対外債務残高は5.7%減少の1,331億9,000万レアル(374億3,000万ドル相当)となっている。(2016年4月26日付けヴァロール紙)