国内経済リセッションによる消費減少、レアル通貨に対するドル高の為替、高金利などの要因で、昨年最終四半期のブラジルの鉱工業部門のGDP伸び率は前年同期比マイナス12.4%を記録して最悪の状況に陥っている。
産業開発研究所(Iedi)の工業開発連合機構の統計によると、昨年最終四半期のブラジルの鉱工業部門のGDP伸び率は、ラヴァ・ジャット作戦汚職問題の影響による公共投資の大幅減少、コストブラジル、企業経営者や一般消費者の景況感悪化などの要因で、マイナス12.4%と調査対象の15か国の中では最低となっている。
昨年最終四半期のラテンアメリカ諸国の鉱工業部門平均GDP伸び率はマイナス4.0%を記録、唯一メキシコは2.2%増加、アルゼンチンはマイナス0.9%、チリはマイナス1.5%、ペルーはマイナス0.8%、コロンビアはマイナス0.4%に留まっている。
ブラジルに次いで昨年最終四半期の鉱工業部門のGDP伸び率が低かったのはロシアのマイナス5.7%、アフリカ諸国の平均はマイナス0.2%、発展途上国の平均は0.2%増加、ヨーロッパ諸国の平均は0.6%となっている。
また昨年最終四半期の鉱工業部門のGDP伸び率トップは中国の6.5%、工業先進諸国平均は4.6%増加、世界平均は1.9%、北米は0.9%となっている。国際通貨基金(IMF)の発表によると昨年の世界平均GDP伸び率は3.1%増加、今年は3.6%増加を予想している。(2016年3月22日付けエスタード紙)