9月29日にペトロブラス石油公社のアルデミール・ベンジーニ(Aldemir Bendine)総裁はガソリン並びにディーゼルなどの燃料派生品価格の値上げを発表、石油製油所のガソリン卸売価格は6.0%、ディーゼル卸売価格は4.0%それぞれ値上され、昨日のガソリンポストのガソリン価格は1リットル当たり0.17レアル~0.20レアル上昇している。
今回の燃料派生品価格の値上げの影響で今年のインフレ指数の消費者物価指数(IPCA)は10%を突破して二桁台になると予想、2002年12月に記録した12.53%に接近する二桁台のインフレ指数を記録する可能性があり、クレジットスイス銀行のアナリストは、今年のインフレ指数を前回予想の9.5%から10%に引き上げている。
リオカトリック大学教授でブラジル地理統計院(IBGE)のルイス・ロベルト・クーニャ顧問メンバーは、ディーゼル燃料の値上げはトラック輸送並びに食料品価格上昇につながり、今回のディーゼル卸売価格4.0%の値上げはトラック輸送代の0.46%~1.38%値上げにつながるとコメントしている。
ガソリン価格の値上げはエタノール燃料価格に影響を与えるため今年第4四半期のエタノール燃料価格の値上げは避けられないとブラジルアグロビジネス協会(Abag)のルイス・カルロス・カルヴァーリョ会長は説明している。
今回の石油製油所のガソリン卸売価格6.0%、ディーゼル卸売価格4.0%の値上げで、ペトロブラス石油公社にとって年率換算で60億レアル~80億レアルの収益アップにつながる。
また今回のガソリン卸売価格6.0%、ディーゼル卸売価格4.0%の値上げでブラジル国内の販売価格は、海外での一般消費者向けの最終燃料価格よりも7.0%~13.0%高くなる。
ペトロブラスは連邦政府の要請を受けてインフレ指数を抑えるために、2010年~2014年にかけて国内販売価格よりも高い石油を輸入して国内需要を満たした影響で、累計で800億レアルに相当する損害を被っていた経緯があった。(2015年10月1日付けエスタード紙)