今年初め8か月間の国庫庁のインフレ指数を差引いた実質歳入総額は、前年同期比3.68%減少の8,058億レアルも留まっており、今年並びに来年の国庫庁の歳入総額は、経済リセッションによる歳入減少などの要因で、目標達成はできないと予想されている。
今年8月の歳入総額は前年同月比9.32%減少の937億4,000万レアルに留まっており、Garde Asset Managemento社のリカルド・ロマーノ氏は、今年の財政プライマリー収支はGDP比マイナス 0.24% 、2016年はGDP比マイナス1.2%を予想している。
可能性が非常に少ないが2007年に廃止された通称銀行小切手税と呼ばれていた金融取引暫定納付金(CPMF)の期限限定4年間の徴収再開で財政プライマリー収支はGDP比0.65%引き下げる効果につながるにも関わらず、連邦政府の2016年の財政プライマリー収支黒字目標である GDP比0.7%を達成するには、非常な困難を擁するとロマーノ氏は説明している。
ブラジル経済がリセッション入りして法人企業の収益悪化に伴って、今年8月の純益に対する社会納付金(CSLL)による歳入は前年同月比38.47%減少、法人所得税(IRPJ)は33.7%減少、工業製品税(IPI)は10.43%減少している。
年初に連邦政府は増税政策の一環として、一般的に燃料税と呼ばれる経済支配介入納付金(Cide)を除く、工業製品税(IPI)、金融取引税(IOF)、社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)をそれぞれ増税したにも関わらず、歳入は減少している。(2015年9月19日付けエスタード紙)