ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、第2四半期の労働手帳に記載される正規雇用は、前年同期比8.3%と大幅に減少して統計を取り始めた2012年以降では最高の失業率を記録している。
第2四半期のブラジル全国で正規雇用の求職活動をしている人口は8,35万4,000人で前年同期比23.5%大幅増加しているとIBGEのPnad調査担当のシルマール・アゼレード主任は説明している。
第2四半期の失業率が増加した要因として、ブラジル国内経済の停滞による製造業部門や建設業部門の失業率が大幅に増加した以外にも、失業者は社会保障院(INSS)から支給される失業手当や勤続期間保障基金(FGTS)の積立金支出で就職活動再開を余儀なくされた。
2014年第2四半期の失業率は6.8%から今年第1四半期の失業率は7.9%に上昇、今年第2四半期の失業率8.3%と継続して上昇傾向にあり、失業手当やFGTS積立金の残高減少に伴って、失業者の求職活動が活性化すると予想されている。
過去1年間の民間企業の労働手帳に記載される正規雇用の失業者は97万1,000人増加した一方で、労働手帳に登録されない自営業者は過去1年間で98万9,000人増加している。
また2014年第2四半期の18歳~24歳の失業率は15.3%、今年第2四半期の失業率は18.6%と大幅に増加、特にサンパウロ州並びに南大河州、パラナ州、ゴイアス州で増加傾向となっており、地域別の失業率では南東部地域並びに中西部市域、南部地域の失業率が記録を更新している。
今年第2四半期の民間企業の正規雇用はマイナス2.6%に相当する97万1,000人減少、非正規雇用はマイナス2.4%に相当する24万9,000人減少、ハウスキーパーは1,000人減少、公務員は0.6%増加に相当する6万6,000人増加となっている。(2015年8月26日付けエスタード紙)