ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、9月のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は、食料品や航空運賃の値上げなどの影響を受けて8月の0.25%の2倍以上となる0.57%を記録している。
9月の過去12カ月間の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、6.75%と連邦政府の許容上限値6.5%を上回って2011年10月以来では最高のインフレ指数を記録した影響で、年内のガソリン価格の値上げが非常に難しくなっている。
現在のブラジル国内のガソリン価格は、平均国際価格を19.8%下回っているとブラジル・インフラストラクチャー・センター(CBIE)では説明、ガソリン並びにディーゼル燃料価格を5.0%値上げすればインフレ指数は0.2%上昇すると予想されている。
9月の燃料価格は0.05%値下げされたが、航空運賃並びに新車価格、自動車のメンテナンス代、電力料金、ホームヘルパーの賃金、プロパンガスなどが上昇したために0.57%のインフレ指数を記録している。
今年初めから継続している旱魃による影響で基本食品や食肉価格が上昇、またウクライナ問題によるロシア向けの欧米からの食料品輸出制裁の影響で、ブラジルからの食肉輸出の増加したこともブラジル国内の食肉価格の上昇につながっている。
9月のインフレ上昇の一要因として外食代の値上がりがあり、今年9カ月間の外食代は7.64%上昇してインフレ指数を0.39%引上げており、特に6月から7月にかけて開催されたワールドカップも外食代を押し上げた。
また電力エネルギー並びにサラリーがインフレ指数以上に上昇、過去12カ月間のサンパウロの食料品並びに飲料代の値上げは9.19%、リオは9.86%とそれぞれ大幅な値上がり記録している。
9月の家賃は0.77%、生活雑貨品は0.34%、衣類は0.57%、公共輸送費は0.63%,医療費・健康保険代は0.33%、日用品は0.39%、教育費は0.18%、通信費は0.13%とそれぞれ値上がりしている。
また9月の食品・飲料関連のインフレ指数では玉ねぎは10.17%、ビールは3.48%、食肉は3.17%、キャサバ製粉は2.52%、果物は2.11%、菓子・キャンディーは1.90%、ミルクは1.75%、鶏肉は1.68%、ビスケットは1.30%、ソフトドリンクは1.24%とそれぞれ値上がりしている。
9月の過去12カ月間のサルバドール市の広範囲消費者物価指数(IPCA)は6.54%、ブラジリア市は6.41%、サンパウロ市は6.66%、レシーフェ市は7.16%、クリチバ市は7.13%、ベレン市は6.26%、ベロ・オリゾンテ市は6.40%、フォルタレーザ市は6.41%、ポルト・アレグレ市は6.65%、リオ市は7.63%、ゴイアニア市は6.26%となっている。(2014年10月9日付けエスタード紙)