ブラジル地理統計院(IBGE)の調査によると、8月の製造業部門の生産伸び率は前月比0.7%増加して2カ月連続で増加を記録したにも関わらず、3月から6月にかけての生産はマイナス3.4%を記録した影響で、今年8カ月間の生産はマイナス3.1%となっている。
製造業の生産伸び率の悪化は、一般消費者の負債増加並びに銀行金利の上昇によるクレジット金利の増加が主な要因となっており、また企業経営者並びに一般消費者の景況感の悪化並びに輸出の減少、輸入の増加なども生産伸び率の悪化の要因となっている。
中国の景気後退やアルゼンチンの金融危機、また10月の大統領選挙の結果が判明するまで企業経営者にとっては設備投資の先送りを余儀なくされているために、生産増加にブレーキがかかっている。
8月の裾野産業の広い自動車セクターの生産は1.5%減少、今年8カ月間では18.8%と大幅に減少している影響で、自動車部品セクターの金属セクター並びに化学製品セクター、ゴム製品セクター、プラスティック製品セクターが軒並み大きな影響を受けている。
8月の製造業部門の24セクターのうち14セクターで生産増加に転じており、特に鉱業セクターの生産は2.4%増加、石油・天然ガスセクターの生産は、ペトロブラス石油公社が5月から原油開発用の数基のプラットフォームの操業開始をしたために原油の生産増加に結びついている。
また8月の機械・装置セクターの生産は前月比3.9%増加したにも関わらず、前年同月比では6.2%と大幅に減少、今年8カ月間では前年同期比2.5%減少、同セクターの生産回復は2015年になると予想されている。
8月の製造業部門の生産は前月比0.7%増加、前年同月比マイナス5.4%、今年8カ月間の生産はマイナス3.1%、過去12カ月間の生産はマイナス1.8%を記録している。
8月の資本財セクターの生産は前月比0%、前年同月比マイナス13.4%、今年8カ月間ではマイナス8.8%、過去12カ月間ではマイナス2.4%、前記同様に中間財の生産は1.1%増加、マイナス3.3%、マイナス2.6%、マイナス2.0%となっている。
8月の消費財セクターの生産は前月比マイナス0.8%、前年同月比マイナス6.7%、今年8カ月間の生産はマイナス2.5%、過去12カ月間の生産はマイナス1.4%、前記同様に耐久消費財セクターはマイナス3.0%、マイナス17.9%、マイナス10.3%、マイナス6.6%、非耐久消費財セクターはマイナス0.8%、マイナス3.1%、0.0%、0.3%となっている。(2014年10月3日付けエスタード紙)