中銀の発表によると、8月の海外投資家によるブラジルへの対内直接投資は、68億ドルに達して経常収支の赤字を大幅にカバーしたが、9月の経常収支は67億ドルの赤字に達すると予想している。
9月の経常収支の67億ドルの赤字予想の要因として中国経済の低迷による影響を受けて、鉄鉱石や農産物の国際コモディティ価格の下落による貿易収支の悪化が牽引すると予想されている。
中銀は今年の貿易収支黒字を30億ドルと予想しているにも関わらず、6月の予想の50億ドルから大幅に下方修正、しかし金融市場関係者の今年の貿易収支黒字は24億ドルを予想しており、中銀は楽観的な予想している。
8月の経常収支赤字は55億ドルとなったにも関わらず、対内直接投資は68億ドルと8月の月間記録を更新して、経常収支赤字の80%をカバーして経常収支の赤字幅を大幅に減少している。
今年8カ月間の対内直接投資総額は548億ドルと前年同期の420億ドルを大幅に上回っており、今年の対内直接投資総額は630億ドルを予想、また今年の経常収支赤字は800億ドルが予想されている。
海外投資家による今年のブラジル国債などの金融投資残高は、前回予想の180億ドルから230億ドルに上方修正、ブラジル人の海外旅行による支出は180億ドルから185億ドルに上方修正されている。
また外資系企業による今年の本国への利益・配当金送金はドル為替に対するレアル通貨の下落の影響を受けて、前回予想の260億ドルから250億ドルに下方修正されている。
今月22日までのブラジル人による海外旅行での支出は17億9,100万ドル、海外旅行客のブラジル国内での支出は僅かに3億5,000万ドルと14億4,100万ドルの大幅な赤字を記録している。(2014年9月25日付けエスタード紙)