昨日朝、ブラジル社会党(PSB)党首のエドアルド・カンポス大統領候補が乗っていた小型飛行機がサントス市で墜落して死亡、労働者党(PT)のジウマ・ロウセフ大統領は事故死を受けて選挙活動を3日間停止すると表明、ブラジル社会民主党(PSDB)党首のアエシオ・ネベス大統領候補は、カンポス大統領候補の死去に大きな悲しみを覚えているとコメントを発表している。
ブラジル社会党(PSB)は10日間以内に新大統領候補を発表しなければならないが、死亡したカンポス大統領候補の副大統領候補のマリーナ・シルバ氏が大統領候補に指名されると予想されている。
マリーナ・シルバ氏は2010年の大統領選に出馬した元大統領候補であり、ロウセフ大統領候補に敗れたにも関わらず、元ペルナンブーコ州知事のカンポス元大統領候補よりも知名度が高いために、大統領候補に名乗りを上げればロウセフ大統領候補から野党や若年層の支持を奪う可能性があり、また事故死したカンポス元大統領候補の同情票も集まる可能性がある。
またマリーナ・シルバ氏が大統領候補に名乗りを上げれば野党のアエシオ・ネベス大統領候補の票を奪うために、ロウセフ大統領候補との決戦投票に持ち込まれると予想されている。
ダ―タ・フォーリャ協会のマウロ・パウリーノ取締役は、4月の同協会の大統領候補の支持率調査ではジウマ氏が39%、アエシオ氏が16%、元上院議員のマリーナ氏は27%であったと説明している。
また7月の同協会の大統領候補の支持率調査ではジウマ大統領候補が36%、アエシオ大統領候補が20%、カンポス大統領候補は僅かに8.0%であったが、マリーナ大統領候補に名乗りを上げればジウマ大統領候補の支持率が下がると予想されている。
リオカトリック大学のリカルド・イスマエル教授はマリーナ氏が大統領候補に名乗りを上げるシナリオ、労働者党(PT)がブラジル社会党(PSB)からの大統領の立候補を阻止するシナリオ、ブラジル社会党(PSB)がマリーナ氏以外の大統領候補を推薦するシナリオの可能性を示唆している。(2014年8月14日付けヴァロール紙)