今年初めの4カ月間の貿易収支が61億5,000万ドルの赤字を計上して同期間の記録を更新、また4月の貿易収支は9億9,400万ドルの赤字を計上して4月の月間記録を更新している。
昨日、サンパウロ商業会連盟(Facesp)の新理事会メンバーの就任式に参加したジウマ・ロウセフ大統領は、貿易収支の赤字が記録を更新したことについて、「貿易収支の黒字や赤字の振動は単なる振動にすぎない」と金融アナリストの憂慮を一蹴するコメントをした。
現在の金利は過去最低に近い金利を維持しており、また安定した為替、コントロールされているインフレ、民間投資を促す安定した経済シナリオになっているとジウマ大統領は、ブラジルの健全なファンダメンタルズを強調している。
貿易収支赤字の拡大、予想以下の製造業部門のGDP伸び率、中銀が政策誘導金利(Selic)を引上げたように完全にコントロールされていないインフレ、更にSelic金利の引き上げ予想など連邦政府の発表とは違う点を経済アナリストは指摘している。
ジウマ大統領は、「世界金融危機の影響を受けているヨーロッパ諸国ではサラリーの引下げを導入しているにも関わらず、ブラジルでは雇用やサラリーの減少はさせない」と強調、また「最近の失業率は過去最低水準に達しており、1,930万人に達する雇用創出で実質賃金も上昇している」と説明している。
ジウマ大統領は、「ブラジルの消費市場は世界の5指に入っており、サービス部門の需要拡大には零細・小企業の構造改革が必要」と強調して、零細・小企業局の創設の必要性を説明して、社会民主党(PSD)のギリェルメ・アフィフ・サンパウロ州副知事を零細・小企業局長(ステータスは大臣)に指名した。(2013年5月7日付けエスタード紙)