電子商取引を手掛けるブラジル新興企業のマデイラマデイラ社は、ソフトバンク傘下のラテンアメリカファンドやDynamo社の牽引で、総額1億9,000万ドルの資金調達に成功した。マデイラマデイラ社はブラジル資本のスタートアップ企業として、2021年初の評価額10億ドル以上の未公開企業であるユニコーン企業となった。
マデイラマデイラ社向けのEシリーズの投資ラウンドには、すでに同社に投資しているフライブリッジ社とモナシーズ社以外にも、VELTパートナーズ社、ブラジルキャピタル社並びにレイクウッドキャピタル社の3社の新規ファンドが資本参加した。
2009年創業のマデイラマデイラ社は、本社はパラナ州州都のクリチバ市。自社ブランドの家具や寝具、ソファや室内装飾品以外にもマーケットプレイスオペレーションも行っている。過去5年間で売上は10倍に達しているにも拘らず、売上額は未公表となっている。
同社は今回の1億9,000万ドルの資金調達の目的は、実店舗拡大やロディステック部門強化、既に400アイテムに及ぶ自社ブランドのポートフォーリオの拡大を目論んでいる
昨年から同社はクリチーバ市に2カ所のガイドショップ並びにサンパウロ市に7カ所のガイドショップを開設。南部地域並びに南東部地域に10カ所の配送センターを開設している。
サンパウロ奥地に通信販売やECにおいて、受注から配送までの業務(受注、梱包、在庫管理、発送、受け渡し、代金回収まで)の一連のプロセス全体を担うフルフィルメントセンター(fulfillment)を開設。現在ブラジル国内に14カ所の物流配送センターを擁している。
マデイラ・マデイラ社は新たに資金調達を選択した一方で、トック&ストク社、モブリー社、ウエストウィング社などの競合他社はすでに新規株式公開(IPO)を申請している。マデイラ・マデイラ社は、過去11年間で3億3,800万ドルの資金を調達。最後の資金調達は2019年下半期に実施、同社の評価額は5億ドルに達していた。