ブラジル鉄鋼院(IBS)の調査では国内経済の回復が明確になってきているにも関わらず、今年の国内消費は年間の粗鋼生産能力4,200万トンの僅かに50%以下の1,930万トンが予想されている。
8国内鉄鋼グループは国内消費の117%に相当する生産能力を要しているが、金融危機後の昨年12月と今年1月には設備稼働率を47%まで減少、現在は78%まで回復、金融危機前の稼働率は90%に達していた。
来年の粗鋼生産能力は4,350万トン、国内消費は2,110万トンとそれぞれ予想、2011年の世界の鉄鋼生産能力は19億トンが見込まれているにも関わらず、消費は僅かに13億トンの予想となっている。
ルーラ大統領はブラジルの鉄鉱石を輸入している中国の粗鋼生産が5億4,500万トンとブラジルよりも10倍以上の生産量を指摘、また単なる鉄鉱石輸出ではない付加価値の高い鉄鋼生産を盛んに奨励、しかし中国を除いて世界的に鉄鋼需要の回復が遅れている。(2009年11月5日付けエスタード紙)