Feffer一族が所有するブラジル製紙業界2位のSuzano Papel社は、業界トップのFibria社を290億レアルの株式交換で吸収合併に成功、時価総額が840億レアルの世界最大の短繊維パルプメーカーが誕生する。
時価総額が840億レアルの世界最大の短繊維パルプメーカーの新会社の株式構成として、Suzano Papel社は46.4%、2位は社会経済開発銀行(BNDES)傘下のBNDES出資会社(BNDESPar)は11.1%、Votorantimグループは5.6%、その他は36.9%となっている。
カナダ並びにフランスで年間250万トンのパルプ生産を行っているペーパー・エクセレンス社は、ブラジル製紙業界2位のSuzano Papel e Celulose社と合併交渉中の世界最大の短繊維パルプメーカーFibria社買収に400億レアルを提示していた。
時価総額が840億レアルの世界最大の短繊維パルプメーカーの新会社は、ブラジル企業としては、ペトロブラス石油公社並びにAmbev社、Vale社、Telefonica社に次いで5位の時価総額となり、インドネシアのWadjaja一族がコントロールする製紙会社ペーパー・エクセレンス社の2倍の時価総額に匹敵する。
ペーパー・エクセレンス社は、昨年9月にブラジルの食肉加工会社JBSグループ傘下の製紙会社エルドラド・ブラジル・セルロースを150億レアル(48億ドル)で買収して、南米進出に橋頭堡を築いていたが、更にFibria社買収に400億レアルを提示して世界トップの短繊維パルプ会社を目指していた。
2017年のSuzano Papelの売上は105億レアル、パルプ生産は375万トン、従業員は2万人、前記同様にFibria社は117億4,000万レアル、725万トン、1万7,000人、新会社は840億レアル、1,079万5,000トン、3万7,000人がそれぞれ見込まれている。
Suzano Papel 社とFibria社合併の新会社のパルプ生産は、1,079万5,000トンで2位のRPG/Aprilの327万トンの3倍以上の世界トップ企業が誕生、CMPC312万トン、APP/Sinar Mas258万トン、UPM191万5,000トン、Eldorado180万トン、Arauco171万トン、Store Enso137万トン、Cenibraは122万トン、その他は1125万6,000トン。世界の短繊維パルプ生産3,903万6,000トンの1/3に相当する生産高で、世界の製紙業界の価格決定を左右するポジションを確保した。(2018年3月17日付けエスタード紙)