全国エネルギーシステム機構(ONS)の調査によると、北東地域の水力発電所のダムの平均水位は、危険水位カーブ(CAR)を5.8%上回る34.4%まで低下しており、10月だけで旱魃の影響で8.2%も水位を下げて、10月としては過去83年間で最悪の旱魃となっている。
ONSシステム機構では、エルニーニョ現象による影響で全国的に旱魃が広がって水力発電所のダムの水位が低下して、水力発電所による電力エネルギーの生産に支障をきたす恐れが発生してきているため、これ以上の水位低下を防ぐためディーゼル燃料による火力発電所を稼働させる。
また10月の南東地域並びに中西部地域のダムの水位は約10%も低下しており、11月並びに12月の降雨次第では、ディーゼル燃料や石炭による火力発電所の稼働が必要になる可能性がある。
セアラー州並びにピアウイ州の旱魃は過去10年間で最悪となって、トウモロコシ並びにフェジョン豆、米などは90%の減産となっているために、連邦政府は旱魃補助や貧困家庭補助、農産物保険などの社会プログラムを適用して、被害を受けている農家などを救済している。
ピアウイ州では旱魃による非常事態宣言を224市で発令、バイア州の中北部地域では、過去50年で最悪の旱魃に見舞われて同州の牛乳の生産は30%減少している。
またペルナンブーコ州の旱魃は、過去30年間で最悪となって州内の80%の地域で旱魃の被害が広がっており、115都市で旱魃による非常事態宣言が発令されている。(2012年10月31日付けエスタード紙)