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セミナー「中南米政権左傾化の潮流」 2007/02/14

コンサルタント部会主催で渡邉裕司部会長のセミナー「中南米政権左傾化の潮流」が2月14日午後4時から、会議室一杯の64人が参加、分析力や知識の深さに度肝を抜かれて、唖然と聞いていた

◆ フォトギャラリー

渡邉部会長はセミナー「中南米政権左傾化の潮流〜その虚実と実像」と題して講演を始めたが、冒頭に米国の次期大統領選では民主党の事実上の大統領候補として、ヒラリー上院議員に注目が集まっているが、環境問題の論客として知られ、クリントン政権で副大統領を務めたアル・ゴア氏が、大番狂わせのダークホースとなる可能性があると、あらぬ方向から変化球で話を切り出した。

渡邉講師は結論からベネズエラが要注意。チャベス大統領は陸軍中佐でもあり、少年時代は毛沢東思想に傾倒していた。92年には政権打倒のクーデタ失敗で、4年間も陸軍刑務所に投獄されていた経験を持っており、政策的には「21世紀の社会主義」の建設のために、天然資源の国有化、物価統制、各種社会事業や国営企業新設、通貨発行コントロールができるように中銀の独立性廃止、また一院制のヴェネズエラ国会は与党が全議席を占めており、18ヶ月間、チャベス大統領は国会の審議を経ないで、法律を制定できる「授権法」を満場一致で可決、通信や電力部門の再国有化率を高めて、益々社会主義化に拍車をかけるが、外国企業を一方的に接収するのではなく、過激的ではあるが全て交渉による合意で、国有化を進めていると説明した。

またチャベス大統領は、ブッシュ大統領を悪魔呼ばわりするほど反米主義者であるが、米国の原油輸入の 10%はヴェネズエラから輸出しており、強かさをもっている大統領であり、ルーラ大統領がベネズエラをメルコスールに取込んだが、逆に中南米でのリーダーシップを危うくしおり、今ではチャベス大統領を苦々しく思っていると説明した。

石油上流部門の国有化では、超重質油はサウジアラビアの原油埋蔵量を上回る、オリノコ川流域で開発を進めている4ヵ所のプロジェクト先の外国企業と交渉中であるが、下流の石油精製や流通部門は100%外資に開放しているが、天然ガス部門も開放しているが、所得税やロイヤリティー比率は石油と同率にアップする。また鉄鉱石やボーキサイトの鉱業部門の国家の過半数参加も匂わせている。

また実際にカラカス市内を歩き回って、物価統制の影響で牛肉や精糖が市場には、余り出回っていないしが、石油価格はリッター2.6円であった。また強力な為替管理で闇ドルが出現しており、固定為替では1ドルは2,150ボリバルであるが、闇ドルは 4,000ボリバルに達している。貿易面では友好国であるイラン、キューバ、中国やロシアとの経済交流は拡大している。

ヴェネズエラに次いで注目に値するのは、モラーレス政権の南米最貧国ボリヴィアであり、モラーレス大統領率いる社会主義運動党(MAS)の政党綱領には、民主的かつ参加型の勢力であり、全ての民主的組織の存在を認めているが、資源はボリヴィア人の利益に、また戦略企業の国有化及び国家収入の再分配を謳っている。

政策的にはベネズエラ同様、天然ガスや石油の国有化率の過半数化で国営企業のYPFBは主要外資企業株式の51%所有、また全ての生産量を同社に引渡し、価格も決定する。ボリヴィアでは1985年に市場経済原則として、自由化改革基本法を制定しており、これは維持されているが、唯一、「自由雇用契約」条項の解雇は労働省の許可が必要と改正された。

昨年6月に発表された国家開発計画では、資源配分の国家管理は格差減少、資源、電力、輸送分野を戦略部門とみなし、国家が生産と分配に介入、天然ガス、鉱山への外国投資促進で経済成長促進するが、反自由主義を掲げながら、外資は守る法的安定を重視している。

また300万ヘクタールの国有地の先住民への帰属を明確にした農地改革やモラーレス大統領は元コカ生産の代表者であり、コカ葉の小売販売全面自由化をして、合法作付面積を倍近くに拡大しているが、米国を刺激しており、米軍はサテライトで栽培地域を監視している。

エクアドルでは反米左派で親チャベス派のコレア政権は、憲法改正のための政権議会召集法を成立させ、政治改革に着手すると思われるが、改正の狙いは不明である。また前政権の中断している米国とのFTA交渉は放棄、国内のマンタ空軍岸の米軍使用協定の延長の放棄など、反米色を打ち出しているが、経済面では1999年以来の国内ドル化経済の維持、対外債務の延期要請など、米国依存率が高いので対米関係には配慮しており、心配するほど左傾化はしないと述べた。

16年ぶりに大統領に返咲いたオルテガ政権のサンディ二スタ民族解放戦線(FSLN)は、43年間もニカラグアを一家で支配したソモサ政権を倒して1979年に権力を掌握したが、米国支援の反革命軍コントラと内戦を展開、左翼独裁、言論統制や私有財産接収などを実施したが、今年、大統領に復活したオルテガ大統領の政治路線は未知数であるが、ニカラグア経済に肩入れしているヴェネズエラのチャベス大統領寄りである。

政策的には民営化された通信や電力を再国有化、米、中米・ドミニカ自由貿易協定(DR−CAFTA)維持するが、米州ボリヴァール代替統合構想(ALBA)の参加を表明しているが、政治的には米国が睨みを利かせている中米諸国への影響は少ないと説明した。

アルゼンチンはペロン大統領が、創設した労働大衆政党ペロ二スタ党の反主流で左派のキルチネル大統領は、メネム政権が推進めた自由化改革を否定、アルゼンチン国債を大量に購入して経済支援しているヴェネズエラのチャベス寄りであり、郵便、上下水道や航空運営会社などを再国有化、国営企業の新設、国際的には民間債務交渉を優先して、IFMには強硬路線を敷いている。

「左傾化」潮流の背景として、反グローバリズムで市場経済主義から米国一極から多極化に移行してきており、資源はホスト国が管理して利益を享受する資源ナショナリズムが台頭してきているが、これらの左派政権指導者は、市場経済メカニズムと対米関係は不可欠であり、過去の社会主義では解決しないことを理解していると述べた。

左傾化の影響として、中南米の各国は構造問題を抱え、慢性的に財政赤字となっており、これを除去するには強力な政権で構造改革に着手して、インフラ投資拡大を行い、所得配分システムを狙っている。しかし米国の対中南米政策としては、反グローバリズム、反Wコンセンサスに対抗、米国は世界の重要な機関で覇権を握っており、また米国経済は巨大であり、反米国家には利益を与えない上に、阻止する戦略を展開する述べた。

渡邉講師は資料も見ないで、立て板に水のごとく、中南米の政治経済を南米通の大学教授も脱帽するウルトラCを連発、普段から私はおっちょこちょいで、薄っぺらな知識しかないが口癖であるが、1260度見直しさせられた。セミナー終了時には盛大な拍手が送られた。



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