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業種別部会長シンポジウム

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2007年下期業種別部会長シンポジウム 2007/08/03

総務/企画戦略委員会共催

 

  • 司会の言葉

    松田雅信総務委員長          司会  宮田次郎企画戦略委員長

     

    めさせていただきたいと思います。 本日は業種別部会長シンポジウムに大勢参加いただきまして、ありがとうございます。私、本日司会を担当させていただきます、カマラにおきまして企画戦略委員長を務めさせていただいております住友商事の宮田でございます。

    もう一人、私の隣、総務委員長をしていただいているパナソニックの松田社長とともに、この会を進行させていただきたいと思っております。それでは本日、各 部会でですね、準備をいただきまして、後ほど発表いただきますが、この会の最初にまず田中会頭の方から一言ご挨拶をお願いしたいと思います。

  • 開催挨拶 田中信会頭


    ブラジル日本商工会議所会頭 田中信

     

    皆さんこんにちは。本日は当会議所のメインイベントであります業種別部会長シンポジウムに、ご多忙中にもかかわらず多数ご出席いただきまして誠にありがと うございました。特に西林総領事以下、サンパウロ総領事館の皆様には厚く御礼を申し上げます。西林総領事には最後に講評をいただくことになっておりますの で何卒宜しくお願いいたします。 

    このシンポジウムは一年二回、年初と年央に11の業種別部会長がそれぞれの業界の回顧と展望を行うことになっており、今回は2007年上期を回顧し、下期の展望を行うものであります。このシンポジウムは1970年代にコンサルタント部会が業種別部会長懇談会として開始したものですが、その後、総務委員会、企画戦略委員会が担当として会議所全体の主要行事となり、今日まで30年以上続いている当会議所の看板行事であります。2003年より「開かれた会議所」の基本方針に従い、会員にはもちろんのこと、一般のブラジル社会にも開放し、日本語の理解が難しい参加者のため、ポルトガル語の同時通訳も用意して希望者は誰でも参加できるようにしました。設立以来、継続してきた部会長懇談会という名称も、昨年8月3日実施分より業種別部会長シンポジウムに変更いたしました。 

    この会議では各業種別部会の代表者から生の声で、それぞれの業界の直近の動向が発表されます。この発表のため各部会は、部会長を中心に、自社業績や業界動向を分析し、その結果を検討整理されますので、各社の経営戦略の決定にきわめて役立つものと思います。 

    さらにこのプロセスを通じまして、メンバー各社の親睦にも役立つものと思います。さらに外部の企業、学校、研究所など外部機関にとってもブラジルの現状把握に役立つ、数少ない信頼できるデータとして評価されております。

    個別業界情勢に加えて、今回はシンポジウムの共通テーマとして移転価格税制の問題を取り上げております。2004年以来、日本企業の海外所得に関し、日本の税務当局との見解相違による巨額の追徴課税を受けるケースが急増しております。当会議所は会員企業のニーズに対応すべくいち早く移転価格税制委員会を設置し、ブラジル税務当局との折衝を開始しました。本年3月に行われました日伯経済合同委員会でもブラジル大蔵省を訪問。OECDのルールに従うよう要請いたしました。並行しまして米国、ドイツなど有力なブラジル投資国12カ国の商工会議所メンバーで組織されておるGIE、外国投資家グループに共同歩調を取るよう呼びかけました。その結果、本年に入ってからようやくGIE構成メンバーのコンセンサスを獲得し、ジョエル・コーン議長の名前で大蔵大臣宛て改善要請を提出することができました。去る6月、商工会議所は定例昼食会にジョエル・コーン議長を招待して講演してもらったことは記憶に新しいところであります。

    いまや日伯経済関係は「失われた20年」 を終わり、日本企業進出第三の波を迎えております。日系商工会議所は従来、日本進出企業の内輪の親睦会、仲良しクラブ的性格の方が濃厚でしたが、これから は諸外国の商工会議所との連携の強化、ブラジル政府に対する積極的提案などにより、会員企業の具体的ニーズに対応する活動の強化が要請されるようになって おります。このような情勢の変化を予見し、当会議所は2002年、定款改正を含む組織の大改革を行い、2003年より今日の体制をスタートさせたことをご記憶の向きも多いと思います。

    当会議所活動評価の一指標であります、ホームページへの年間アクセス件数は昨年、一昨年の33,000件から、昨年は77,000件と2.3倍に増加しましたが、本年は上半期の半年だけで156,000件と、昨年比約4倍のペースで増加しております。 
    最後にこのシンポジウムの担当であります総務および企画戦略両委員会、業種別部会および事務局の皆さんのご尽力と会員各位のご協力に心から感謝の意を表し、私のあいさつを終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。 

    司会:田中会頭ありがとうございました。それではこれから11部会によりますプレゼンテーションを、2007年上半期の回顧と下半期の展望という題で発表してもらいます。11部会の後、移転価格税制に関しましてホンダの鍋島さんからもプレゼンテーションがございます。本日ですね、各部会からの発表は原則10分、まあ質疑応答がその後5分ということで、それぞれ15分を割り当てられておりまして、今日このパワーポイントの左上に時間が出ますので、あそこに刻々と時間が表示されて10分経つますと、黄色になるんですか、色が変わるようですから、どうぞ時間厳守のほどをお願い申し上げます。最初に発表いただくコンサルタント部会のジェトロの渡邉所長だけが、10分じゃどうにもならないということで特別に15分。きっとためになるいい話をしていただけるという期待を込めまして15分になっておりますけれども、それでは渡邉所長よろしくお願いいたします。

  • コンサルタント部会 渡邉裕司 部会長


    コンサルタント部会 渡邉裕司 部会長

     

    皆さんこんにちは。渡邉でございます。今15分と宮田委員長おっしゃいましたけど、まあ半分冗談だと思います。

    新幹線のプロジェクトの構想がブラジル政府から出てきたというふうに聞いております。これはあの、やはり大変な工事だなと思いましてですね。私実は、ちょっと面白半分にですね、1903年に建設開始されて14年に出来上がったパナマ運河がどうだったかというのを色々調べたら、10年かけて3億5,000万ドルのお金がかかったというんですね。当時の100年前の3億5,000万ドルというのはどのくらいか、アメリカのインフレ率を見ても中々データが出て来ないんですけど、大体、おおざっぱに30倍から40倍インフレになっているんじゃないか。

    つまり米ドルの価値30から40分の1くらいに下がっているんじゃないかということで、仮に30倍かけるとすると105億ドルなんですよね。そうすると、新幹線のプロジェクトは91億ドルと言っていますので大体同じくらい。まあパナマ運河は掘ったのは80キロくらいですから。こちらは420キロのトンネルが3分の1ですか、やっぱりその、それくらい大変なプロジェクトになるんじゃないかなというふうに思いました。

    あまり無駄話ばかりしていると時間がなくなりますので。先般、この4月 でしたか、サンパウロで世界エタノールサミットというのがありまして、ジョージ・ソロスさんなんかも来たんですよね。元大統領とかいろいろ大変な人が来た んですけど、ジョージ・ソロスがそこで面白いことをおっしゃいました。自分はこのブラジルにですね、億ドル単位の金を投じてエタノールの生産に乗り出すん だけど、これはきわめて投機的だと言ったんですね。自分でお金を投じておいて投機的というのはどういうことかなと私思ったんですが。まあ投機的という言葉 は、金融界では格付けする時、俗に言う投資不適格、トリプルB未満ですね、要するに極めて危ない債権だよというそういう時のラ ンク付けするもので。だから自分の投資が投機的だと言ったのは、要するに物事は非常に不確実だというのをあの人は身上にしているんだそうですが、まあそう いうことで経済の流れも非常に不確実に満ち満ちていると思います。

    それで私は能力もないので、ここにセンセーショナルなテーマを掲げましたけども、いつまで景気が持続するか、何が危ないのかということを私言う能力もござ いませんので、ただ考えられ得るような、場合によってはやばいんじゃないかというようないくつかの、コンティンジェンシアといいますか、そういうものを述 べてみたいと思います。次お願いします。

    今世界経済、それからブラジル経済、申し分ない状況で推移していると思います。世界は大体4%くらいの成長をするだろうと。それからインフレも、3%くらいですか。非常にいい調子で行っている。ブラジルもそうですね。ブラジルも4%、場合によっては5%くらい成長するんじゃないか。インフレは今年、今ですと、2007年は年率で4%ペースくらいで進んでいます。非常にいい具合で物事は進んでいて、例えばその、ブラジルひとつ取りますと資本の流入というのは非常に活発です。

    これをちょっと見てください。今年の上半期の資本流入、資本収支ですね、資本流入プラス前年同期10倍くらいに増えているんですね。金が入ってくると。直接投資もそうですね。直接投資も8倍くらい。でこの株とか債権投資の間接投資、ここはマイナスですから。マイナス7億から240何億ドルに来たということですから、要するに直接投資より増えているということですよね、債権投資とか株式投資が。これだけ金がどんどんブラジルに入ってくると。で総合収支では7倍、前年同期比7倍の金が入って、中銀がせっせせっせと毎日為替介入して、入ってくる外貨準備に積み上がっていく。まあこれはレアル高くなるわけだなと。次に行ってください。

    それでですね、非常に世の中景気いいんでございますけども、先般東洋経済を読んでいたら三菱商事の小島社長が面白いことを言っていました。実は私たちも悩 んでいると、こんなにいつまでも好景気が続くんだろうかと。例えば資源を高値掴みしてないか、誰と組めばいいのか、もうプロジェクトの話は山と降ってくる んだけども、我々実は悩んでいると。それから住友商事の岡社長もちょっと似たようなことをおっしゃってましたですね。あまりにも調子良過ぎて、早くこの資 源高終わらないかな、なんて半分冗談でおっしゃるくらいですね、非常に景気良くて。本当に、もちろんこのまま続いてくれればいいんですけども、まあ色々な 人が色々な事を言ってます。

    私は基本的にはこのシナリオ1、つまり世界がインフレに陥ってですね、各国中央銀行がガッと引き締めをやって過剰流動性が終焉してですね、経済が一挙に シュリンクするようなことは、私は中期的にはないと思うんだけども。理由はですね、冷戦構造が崩壊して経済がグローバル化して地球規模の大競争が起きて、 そんな悪いものを作って高く物を売ったり賃金をボコボコ上げるようなこと今できませんよね。そういう構造変化になってますので中々インフレというのは起き にくいというのが一つあると思います。ただし今原料が滅茶苦茶上がってますよね、コモディティを中心に。 

     

    この間日本郵船の社長が面白いことを言ってました。オーストラリアのニューカッスルという所に原料炭を積みに行く貨物船は一ヶ月間沖待ちしているんだそうで すね。これはあの、皆積みに行くから順番待ちで混んでいるというだけじゃなくて、インフレ、鉄道とか港湾のインフラがそれに追いついていないから、次から 次へと船が行っても待つだけだと。ところが中国はボコボコと船を造る、で各海運会社もものすごい船を注文している。インフラが伸び悩むのに船ばっかりやた ら増えると沖待ちが増えるんですけど、要するに設備稼働率が落ちるということですよね。つまりコストが上がると。だから人件費とかそういうものは上がって いないんだけども、原料高というところでちょっとそういう心配なものがあるんじゃないかと。

     

    まあそういうことで、このシナリオ1ということはあまり心配しなくてもいいと思うんですけど、アメリカの最近ちょっと有名になったエコノミストは、今世界 経済は擬似バブルだと言っていますね。擬似バブル。実際のバブルじゃないんだけども非常にバブルに似ている状況があると。で5年このまま続けば深刻な事態になるという人もいるんですよね。だからそういう状況が続いて異常にコストが上がるようになればということでしょうけど、まあこれは中々起きにくいことだと思います。

    それからシナリオ2。これは私一番気になっている、要するに中国のバブルですね。中国は擬似バブルじゃなくて、一部ですよ一部、明らかなバブルです。例えば株を見ますと、ここに私資料を持っていますけど、債務超過企業つまり赤字の企業がですね、今年だけでですよ、株価が4倍とか3倍になっているんですよ。株価が。

    で中国人というのはそういう、まあ資本主義にまだ慣れてないせいか、株しか知らないというんですね。利殖。まあ不動産の方は庶民なんかはそうできませんから、一般の人は株。要するにこれは明らかなバブルだと。不動産もそうですね。それから鉄、鉄鋼の生産。中国は今4億2,000万トンくらい粗鋼生産能力がありますけど、毎年新日鉄の3,200万トンずつくらいボコボコ増えて、もうちょっとで6億トンくらい行くというんですね。もちろん内陸の開発がこれからなんで鉄はいくらでも確かにいるんでしょう。しかしそれは順調に物事が進んでいった時の話であって、何かちょっとつまずくとですね。

     

    造船もそうですね。異常な拡大をしているんです、造船業。船はどんどん作る、鉄はボコボコ増える。何かちょっとしたつまずきでですね、それが余って外に出て行って市況を悪化させる、海運市況も下がる。そういうことは絶対ないとは言えない。次。

      それでですね。今新興国の株価、バブルじゃないかと今私申しましたけども、例えばブラジルなんかは金融の人に言わせると、確かにPER、一株あたり利益率、去年なんかは20%。要するに20倍を超えて割高、そういうところはあるけど、今年の予想を見ると20倍を超えているのは中国くらいですよね。ブラジルはまだ10倍くらい。これ20倍を超えるとちょっと割高だというんですね。だけども上場企業の利益成長率に対する比率で言うと、まあたいしたことない。要するに1倍以下は割安で、2倍を超えると割高だというんですね。2倍を超えているところというと、エジプトと韓国ぐらいですよね。ブラジルなんかは0.5くらい。だからブラジルはまだまだ株式投資をやっても大丈夫だということかもしれませんけど。まあしかしこういう安心材料はあるんでございますけども、次。

    中国なんかは一般投資家は慣れてないから、ちょっと何かあったら狼狽売りしたりパニック状態になったり。それから中国はですね、旧国営企業の株をまだ政府 が握っていて、市場に流通していないのがものすごくあるんだけど、それを自由化してぽんと出ると需給が緩んで暴落する。まあそういうようなことで、2月27日に上海の株が暴落して、ここもものすごく下げましたけど、そういうその、世界同時株安ですね。それによるコモディティの市況の暴落、そういうものが、あるとしたらちょっと怖いなと。

    で昨日、佐々木貿易部会長が出席されて貿易部会がございましたけども、ブラジルももちろん1,500億 ドルの輸出があるんですけども、やっぱりそのコモディティ、全部コモディティとは言いませんけども、アグロインドゥストリー的なもの、そういうものが非常 に多くて、やっぱり市況とかそういうものにものすごく影響してくるんで、そういう世界的な市況の暴落があると相当影響をこうむるんじゃないかというふうに 考えられます。

      あとシナリオ3。石油の専門家に言わせますと、石油の需給から見て石油価格というのは4、50ドルが妥当だと。これ石油の専門家がそう言っているんですね。で今の78ドルとかというのは明らかなバブルで、これがもし何かのきっかけで100ドルいくと、今度こそこれは世界経済を直撃するというのが専門家のよく言う言葉ですよね。お隣のチャベス大統領は100ドル行くなんて言ってますけど、これは行くかどうかそれはわかりませんけども、例えばアメリカがイランを攻撃するとか、中東和平がまた暗礁に乗り上げて第5次中東戦争が起きるようなことになったりすると、これは100ドルなんて簡単に行くでしょうね。

     

    イランのことについてはあまりいい加減なことは申し上げられませんけども、私はイランをアメリカが叩く可能性、絶対ないとも言えないと思うんですね。何故 かというと、原子力発電所を攻撃するというのはピンポイントでやればいいだけの話で、地上兵力を投入して泥沼化する必要なんかないですよね。しかも一般市 民はあまり犠牲がないと。で、世間の、世の中の反発も、ヨーロッパなんかの反発もあまりないんじゃないかと。まあアメリカがもしそう読むとしたら、これは 大変なことが絶対起きないとも限らないというような。これは別に深い分析をして申し上げているわけじゃありませんけども、こういう要因も実際に世の中にあ るということは申し上げておきたいと思います。以上でございます。

     

    司会:時間通りに丁度終えていただきまして、ご協力ありがとうございます。それでは質問、お願いいたします。どうぞ。

     

    リマ・カルバーリョ(HLC):中国では過去5年間で鉄の需要が大きく伸び、輸入国から故工業製品の輸出国に変わりつつある。将来、鉄の生産が6億トンになれば輸出もするようになるだろう。ブラジルにも中国製の自動車が入りつつある。こうした中国の立場の変化は世界貿易にどのような影響を及ぼすだろうか。

     

    渡 邉:中国の鉄の需要が増えて、ブラジルに自動車がとうとう入ってくるようになると。そういう変化がどういう影響かということでしょうけど、まあブラジルに ついて申し上げればですね、中国を恐れる必要はないと思うんですね。中国とやっぱり手を組む。日本はそうだったんです。ブラジルの人はまだ中国を怖がって いるようですけど、中国の、これから賃金も上がっていくからどうなるか分かりませんけども、中国とどうやってパルセリーアを組むか。まあ現にペトロブラス とか行っておりますけど、中国と戦ったってあまり意味ないんですよね。中国とどうやってパルセリーアを組むか、これはやっぱり一つの、ブラジルのこれから 生きる道だと思います。

     

      こ のレアル高もそうですね。靴屋さんでも繊維でも中国に行き始めているところもあります。生きるためにね。座して死を待つか、中国と組むか。それが一つ生き る道。それともう一つ忘れていけないのは、実はあまり中国ばかり目立ってもらいたくないんですね。実は中国、東アジアを支えているのは日本の技術と資本が 大きいんです。だけ、とはいいませんけど。日本の技術と資本。

     

    今中国に日本企業2万社行っているんですね。2万社。それとこれから中国はちゃんと真面目にやるためには、日本の省エネルギー技術、環境保全技術、これがないと中国はスステンタビリダージはありません。壁にぶつかって経済が立ち行かなくなる。で、日本のビジネスチャンスなんだけども、そういうことだと思いますね。

    食糧ガブガブ食べて世界中の食糧上がるのもちょっと困りますけども、まあ、どうでしょうかね。お隣に日本という非常にインテリジェンチな国がありますからね。またブラジルもですね、中国とパルセリーアを組むということが大事だと思いますね。

    司会:よろしいですか。それでは時間になりましたので、渡邉さんありがとうございました。続きまして金融部会の方に移らせていただきます。米倉さん、お願いたします。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

  • 金融部会 米倉立二郎 部会長


    金融部会 米倉立二郎 部会長

    金融部会、南米安田保険の米倉でございます。金融部会の方から報告させていただきます。

    私どもの方は銀行業界と保険業界に分けまして、それぞれ上期の回顧と下期の展望という形にさせていただきます。まず銀行業界なんですが、はじめにブラジルのマクロの経済指標をベースにブラジル経済全般についてざっと上期を振り返りたいと思います。

    2期目のルーラ政権は、まあご存知の通り、政治面ではあまり良くない話題ばかり出たわけなんですけども、経済面では着実な改善を継続しております。具体的にはここの表にある通り、GDPこれにつきましては第1クオーターなんですけども、4.3%成長。消費者物価指数も2.1%とまずまずの数字。それから、レアル高が継続する一方コモディティ価格も非常に高水準を保っておりますので、貿易黒字も6カ月で206億ドルとかなりのレベルに達していると。

    株価につきましてもサンパウロの株式市場は2月末に例の中国発の株価の世界的下落、これの洗礼を受けたわけなんですが、影響は一時的でして、6月末は結局過去最高の54392ポイント、Bovespa指数ですね、相当いい数字になって6月 末を終えていると。そういう状況ですね。こうした結果から色々、先程来渡邉さんの話にもありましたけども、ブラジルには相当資金が流入しているということ で、レアルは相当高くなっていると。まあ中銀はずっとドルの買い支えをしているわけなんですが、その結果として外貨準備高も1,461億ドルと相当積み上がってきていると。

    しかしながら結局のところレアル高を抑えることはできなかったと。ここに為替レートがございますけども、今年の1月は1ドル2.14レアルでスタートしたわけなんですが、6月末の時点では1.93。その途中では1.8台に突っ込んでいるわけなんですけど、一応6月末で1.93で終わっていると、まあそういう状況です。 

    外貨準備が過去最高水準と、それから財政状況も改善しているということもございまして、カントリーリスク指標ですね、エマージング・マーケット・ボンド・インデックス、これにつきましても一時は130ベーシスポイント台まで低下していると。まあ若干6月に揺り戻しがございまして、ここに書いてあります通り6月末で161ベーシスというレベルまで来ております。

    こうしたレアル高による輸入コストの低下により、インフレはかなり落ち着きを見せているということもありまして、SELIC(政策誘導金利)は予想を上回るペースで上期は引き下げが進められてきました。で、結局ですね、上期末で12%という状況です。もちろんこれでも、実際の数字を見るとまだ非常に高いということは言えると思いますが、一応12%まで来ている。実際すでに7月に下がっているんですけども、一応上期末では12。

    以上のようなマクロ経済の情勢それからブラジルの財政改善、これを受けまして5月には格付け会社のFitchそれからS&P、ここが両方ともブラジルの外貨建て債務の格付けをBB+まで格上げしております。これは投資適格まであと1ノッチというレベルに来ておりますので、いよいよ来年あたりはブラジルも投資適格国入りかというのがかなり視野に入ってきているという状況かと思います。

    実際銀行業界ですが、こうした全般的に好調な国内経済に支えられますので、総じて好調な業績を上げているということが言えます。金融システム全体での総貸出し残高なんですが、ここにある通り、一番上ですね、6月末で7,992億レアルと対前年で9.1%の伸びを見せております。この中で特に目立つのが個人向けですね、これが14.7%増ということでかなり目立っていると。これは個人ローンそれから自動車ローン、このあたりの伸びが非常にこれを牽引していると、こういう状況ですね。

    一方不良債権比率なんですが、これは法人も個人も両方とも低下傾向、増減でマイナス傾向になっておりますけども、低下傾向ですね。この結果ですね、法人個 人とも貸し出しのスプレットこれも低下しております。こうした好循環もありましてさらに貸し出し総額を伸ばすというようなことにつながっていますので、特 に個人取引を中心とする地場の銀行、金融機関、このあたりは非常に上期も好業績が続いているという状況でございます。以上が大体上期の回顧ですね。次お願 いします。

    引き続き下期の展望なんですけども、現状では先程来渡邉さんから話がございましたけども、色々な世界的な状況、米国のサブプライム・ローン問題、あるいは 中国の経済の持続性、あるいは原油価格の推移、色々マクロ面で見ていかなきゃいけない要因は多いんですけども、現状ではですね、あまり大きな波乱というの も予想しにくいということもありまして、ブラジルのマクロ経済の状況はこの下期もですね、上期同様ある程度好調に推移していくのかなというのが一般的な見 方だと考えられております。

    中銀が集計しております各種経済指標の見通しが、この表の通りなんですけども、インフレに関しましてはコモディティ価格は高値継続と。それから内需拡大に伴う物価上昇などが予想されますので、消費者物価指数は昨年以上の水準にはなると思われますが、年初の予想の3.97よりは若干低い3.7%程度でとどまるんじゃないかというふうに見込まれています。あくまでも市場予測の平均値がですね。

    それからSELICなんですけども、昨年末に13.25だっ たわけですけども、これもですね、さっき説明した通り上半期予想を上回るペースで下げられたということもありまして、ここに来てちょっとこれまでの利下げ の効果を見極めたいというような慎重ムード、これが若干支配的になっているということもありまして、今後引き下げのペースは鈍化するだろうというふうに言 われております。したがいまして年末時点では10.75%程度というのが市場の平均の予測値ということでございます。

    それから経済成長率ですが、3月に実施された計算方法の見直しですとか、それから金利引下げ効果、これもございますので、年初の3.5%成長予想から一応今度は4.5%成長、これは若干引き上げられているという状況ですね。

    貿易収支ですが、レアル高もありますので、昨年のような461億ドルといったような黒字には及ばないんですが、年初予想、これは390億ドルと予想されたんですけども、現時点では436億 ドルまでいくのかなというふうに黒字が予想されております。それから年末の為替相場なんですが、あいかわらず大幅なレアル安になるような材料というのは見 当たりません。そうかといいまして、若干でもレアル高を押しとどめる要素、これはいくつかあります。具体的には貿易黒字の縮小鈍化ですね。

    それとあとブラジルと日米欧との金利差、これの縮小、いわゆる内外金利差の縮小ですね。それからまあブラジル企業の海外投資の増加、それから、エマージン グ諸国に比較してまだやっぱりブラジルの経済成長率は低いということもありますので、若干海外からの資金流入のペースが鈍るのかなというような予測もござ います。したがいまして、そういった諸点を考慮しまして、年末時点では若干のレアル安、1.90程度で越年するんじゃないかというのが市場の平均予測でございます。次お願いします。

    これは金融部会所属の4銀行による本年末のSELICとレアルの対ドルレート予想です。SELICにつきましては10.5から11%の範囲、二行さんが10.75%の予想。それから為替ですが、1.8から1.9の幅ですね。まあ二行さんが1.90と予想。まあこれは市場の平均値と同様ということになります。現時点でのマーケットに見えている材料をベースに予測すると概ねこのあたりに落ち着くというふうにご理解いただければと思います。

    引き続き保険業界に行きたいと思います。上期の保険業界なんですが、この表は監督官庁発表の5月末の数字ベースのものでございますが、全種目の保険料は、この表の真中の下にございますけど、108.1ですか、8.1%増。これまで業界は二桁成長に大体近いものを続けてきましたので若干落ちてきているというふうに言えます。で、その要因は明らかでして、最大種目の自動車保険、これは一番上の列ですけども、これの伸びがですね、103.3、3.3%しか伸びてないと。これが原因になって全体の足を引っ張っているという状況です。 

    皆さんご存知の通りブラジルの自動車自体は、販売自体は非常に好調ということで本来25%くらい伸びているはずなんですが、保険料の方は一向に伸びないと。これはひとえに業界内のレート競争に拠るですね、まあ競争が激しくて料率が低下しているということに起因するものでございますね。

    上期末時点では、この右の方の損害率というのを見ていただいても分かる通り、自動車保険でも、それから一番下の合計でもまだ対前年で損害率が改善している という状況なんですね。したがってここ当分は業界全体がかなり激しい競争にさらされて、保険会社としては儲けが出しにくい世界になりつつあるというふうに 若干危惧をしていると。これからまあ、損害率が悪くなっていくのかないうような状況だと考えております。次行ってください。

    次は下半期ですが、先程来申し上げている通りですね、国内経済は非常に堅調でございますので、保険料もそれなりには伸びるはずです。しかしながらそれ以上 に自動車保険を中心に業界内の競争が激しくなるということで、まあ過剰な値引きというものも出てくるでしょうし、業界全体の損害率の悪化というものにつな がるんでなかろうかという懸念が相当強くなっているというのが下期の展望でございます。

    それから2番目の再保険自由化動向でございますけども、これは本年1月に再保険市場の自由化というのが議会で承認されているんですけど、その時点では下期に具体的な取り扱い規則が検討され2008年から実施ということだけは決まったんですけど、あいかわらず監督当局からいわゆる施行細則、これが全く出てきません。

    したがいまして保険会社としましてもどう対応するかというのは非常に難しい状況でございます。何とか9月ごろには何か出てきてほしいなというふうに思っているところで、このあたり何か有力な情報がまた出ましたら改めて皆様方にご案内する機会を設けたいというふうに考えております。

    それから、3番目のソルベンシーマージンの改定動向というのがございます。ソルベンシーマージンというのはまあ銀行さんの自己資本比率と同様なものでして、保険会社の財務の健全性を高めるということで、ブラジルでも2010年 までに今まで以上に厳しいソルベンシーマージン規定を作ろうという動きが既にもう出ております。仮にこれが実施されるということになりますと、ブラジルの 多くの保険会社は資本が足りないということで、かなりの増資が必要になってきます。あるいは引き受けを大幅に制限する、絞るということが必要になってきま すので、場合によっては新たな業界再編、これにつながる可能性が非常に強いということで、今後動向を注目していく必要があろうかというふうに考えておりま す。以上で金融部会の報告を終わります。ありがとうございました。 

    司会:ありがとうございます。それでは質問ありましたらお願いいたします。よろしいですか。特にないようですから次に移らせていただきたいと思います。それでは貿易部会の佐々木さん、お願いいたします。

     

     

     

     

     

     

     

     

  • 貿易部会 佐々木修 部会長


    貿易部会 佐々木修 部会長

     

    今年の5月から丸紅の中村さんの後を受けまして貿易部会の部会長をやっております佐々木でございます。

    えっと、概略ですね、ブラジルの今年の上半期の貿易の輸出入のバランスの話を最初に差し上げて、それから輸出、輸入、日伯の貿易の関連ですね。最後に展望ということでお話させていただきます。

    ここにございます通り、先程からもお話ありますけれども、ブラジルの貿易は引き続き好調ということで、輸入の増が輸出を上回っていますけれども、上半期の数字だけを取りますと、史上初めて200億ドル超の貿易収支の黒字を達成しているということでございます。貿易黒字に貢献した鉄鉱石、石油、原油、大豆、鶏肉などですね。

    一方で一次産品は国際価格が高騰してコモディティの輸出能力がこれも上昇しているということで、これが貢献の方の大きなポイントになっております。通貨レ アルが高くなっておりますので、一部産品につきましては輸出が非常に難しくなってくるということはございますけれども、傾向としてはこの傾向が下期も続く であろうというふうに考えております。次お願いします。

    このページはですね、だいたい押しなべて輸出に関しましては一次産品、半製品、工業製品それぞれ伸び率がかなりのものをいっていると。平均しますと約20%でございます。次お願いします。

    これがそれぞれの内訳ですけども、一次産品に関していいますと、数字の多い順ですね、鉄鉱石、原油、大豆、これらが約20%、30% 伸びております。半製品ですけども、これは粗糖、パルプこの伸びが大きいですね。あと鉄鋼半製品が伸びておりますね。工業製品ですけども、自動車、これは 若干減っております。これはレアル高ということだと思いますけども、あと航空機、これはかなり増えております。あと自動車部品等ですね。次お願いします。

    次は輸出相手国別ですけども、これはご覧いただいたら分かる通り中国がやはり圧倒的に伸びていると。米国は非常に微増ということでございます。アルゼンチンは非常に増えていると。中国向けでいきますと鉄鉱石が60%の伸びを示しておりまして16億ドル。牛革、牛の皮も約60%の伸びといったことで、輸出増が大幅ということで34%強の伸びを示しております。次お願いします。

    今度は輸入ですけれども、これは主要産品別に見た輸入の内訳ですが、前年比トータルで26.6% 増えているということで、ブラジルの購買力がかなり上がっているということが言えると思います。資本材ですけども、主要品目は工業用の機械あるいは事務用 の機器ともに好調な伸びを示しております。これについては好調な国内市場を背景に、企業がやはり投資にかなり積極的だということ。レアル高で投資する場合 の輸入産品の購入も非常に、まあ廉価で購入できるということで、設備投資が増えていることによって資本財の伸び率が高まっているというふうに言えると思い ます。

    消 費財ですけども、耐久消費の伸びが非耐久消費をやや下回っておりますけれども、これも伸びは非常に順調と。やはり経済の安定成長により中間層、いわゆる消 費の拡大がここにも見て取れると思います。特に乗用車ですけども、乗用車に輸入につきましては非常に顕著でして前年同期比53.7%増、約11億ドルを記録しております。ブラジルの自動車製造業界、業者協会によりますと、輸入車が全体の販売に占めているシェアは2006年が7.7%、2007年上半期は8.2%と引き続き高い水準で推移しております。次のページお願いします。 

    輸入相手国別に見ますと、ここでもやはり中国の輸入増が顕著でございます。また去年に引き続きましてアルゼンチンはドイツを抑えて第2位のポジションを確保していると。中国からの輸入ですけども、従来からの集積回路あるいは液晶ディスプレイなどに加えて、電話、ファックス部品、プリンターなど去年の小額から非常に大きな伸びを示している項目がございます。次お願いします。 

    対日ですけども、これを見ていただきますと対日貿易は輸出が前年同月比14.8%の伸びということ。輸入は10.1%ということになっておりまして、輸出が前年同期比の伸びを上回っていますけども輸入は下回る結果になっております。ブラジルの貿易に占める日本のシェアですけども、輸出ではわずか2.8%。輸入で4%ということで、国別の順位でいいますと7位と5位ということでございます。

    ここで品目別に見てみますけども、鉄鉱石は20%伸びていると。これは全般的な傾向ですから、さっき中国は60%というふうに申しましたけども、まあ日本の場合には20%。あとアルミ、鶏肉、コーヒー、これらが上を占めていると。鳥に関しましては輸出は全般、全世界的にいうとブラジルはかなり増えていますけれども、日本向けはやはり減っていると。 

    今 後もやはり丸鳥、鳥をそのまま出す、特に中東向けというのは、中東は大体丸のまま買いますので手間のかからない形で出せるし、人手もそれほどかからない と。ですからそういった方がかなり伸びてくるんだろうなと。日本の場合にはかなり要求も厳しいですから人手もかかるということで、なかなか、日本向けの伸 びがこれから期待できるかというと、在庫もございますのでちょっと難しいのかなというふうに見ております。 

    あとオレンジジュースですね。これも大きく上回っています。オレンジジュースも伸びているんですけども、巷間ですね、オレンジジュースが非常に高くなっ て、なぜ高くなっているのかというとオレンジの栽培畑が全部エタノールというかサトウキビ畑に回されているというような話がございますけども、これはブラ ジルに関しましては全くの事実誤認でありまして。アメリカのフロリダが台風でやられたと。あそこでオレンジを栽培していた農家が、オレンジというのは成木 になるまで約5年かかるんですね、ですから5年待っている間にまた台風が来るというのではたまら ん、というのであそこでオレンジをやめたことが大きな原因ですので、ブラジルは引き続きオレンジの栽培面積はほとんど変わっておりませんし、価格が上がっ ているのはあくまでも供給が細ったからということだと思います。次お願いします。 

    輸入につきましては、上位品目、プリンター、航空機部品、自動車などが上の方にあります。ここはこれぐらいで、時間が迫っていますのでこれで割愛させていただきます。最後の見通しですけれども、2007年の通期予想ですね。輸出が約1,520億ドル、ただですね、これは実は8月1日、一昨日の貿易部会の中でお話させていただいた時の数字だったんですが、今日ですね、1日の午後かな、また新しい数字が出まして1,550億ドルに修正ということで若干上方修正が既にかかっております。引き続きコモディティ価格、コモディティ商品が安定的な価格上昇傾向にあるということで、ブラジル企業のグローバル化もかなり進んでおりますので、これが非常に輸出に貢献してくるだろうということです。 

    輸 入ですけれども、やはりさっき少し申し上げましたけど、消費が上がっていると。要するに中間層が非常に、賃金の上昇等もあり、あるいは経済がいいというこ とで、中間層がかなり増大しており輸入購買意欲がかなり高いということで、輸出に比べて輸入の方が増加率は高いだろうと。差し引きまして、収支として貿易 は約420億ドル、これは先程、米倉さんだったかな、が出された数字とちょっと違いますけども大体400億ドルを超える数字ということで見ております。 

    最後なんですけども、さっき渡邉さんの方からですね、弊社の小島のコメントということで、どこに何をやっていいかよく分からないと、プロジェクトは一杯出 てくるんだけどと。どこまで世界経済続くんだというお話がありましたけども、私が会社に言っているのは、ブラジルだけは続きますと。ですからブラジルのプ ロジェクトはちゃんとよく見てくださいというように言っておりまして。何故かと申しますとブラジルは天然資源だけでなくて農産物、あるいは森林資源、植林 ですね、全て非常に大きなポテンシャルを持っていると。 

    特に農産物について言いますと、今耕作されている面積は6,000万ヘクタール。さらに、低く見積もってもですね、1億ヘクタールの耕作が可能であるといわれているということ。あと、世界のフレッシュウォーター、陸水の20% がブラジルにあること。こういったことからもですね、ブラジルの供給余力というのはまだまだ高いと。世界の台所と私は言ってまして、ブラジルが世界の台所 と、で中国をはじめとするインド、中国、東アジアを世界の胃袋と言いまして、胃袋にものを放り込めるのはブラジルだけということで、貿易部会というよりも 個人的にブラジルの経済は今後も伸びるであろうというふうに思います。これで私のプレゼンテーションを終わります。 

    司会:佐々木さんどうもありがとうございます。それでは佐々木さんのプレゼンに対しまして何か質問ございましたらお願いいたします。それでは質問がないようですので、佐々木さん良かったですね。続きまして化学部会の板垣さん、お願いいたします。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

  • 化学品部会 板垣義実 部会長代理


    化学品部会 板垣義実 部会長代理

     

    化学品部会の板垣と申します。本日松尾部会長それから2名の副部会長がやむにやまれぬ事情がありまして出席できないものですから、私が急遽ピンチヒッターで発表させていただきます。

    正確には化学品部会という形で、ケミカル品を使って製品を作っているという会社の集まりです。色々な分野の会社の集まりでして、一まとめにするということ が非常に難しいということで、今回部会長の方で作られた資料は各業界というよりも各会社、企業の結果という形で発表させていただきます。 

    まず一番目なんですが、プラスチック樹脂の着色剤メーカーです。これは最終ユーザーさんが包装材料、あるいは化粧品のボトルであるとか、あるいはおもちゃ であるとか日用雑貨であるとか、大衆向けのプラスチック製品、これに着色するもの。あるいは工業用として、例えば自動車であるとかオートバイであるとか、 電化製品、こういったものに使われているプラスチックに着色する、そういう着色剤を成型メーカーさん等に納めている会社です。こちらの方の会社は売上、利 益とも微増と書いてございますが、二桁進展はしていませんが昨年同期比で一桁進展しているという形です。 

    背 景としましてはやはりこのレアル高、ドル安がずっと続いている中でも自動車メーカーさん、二輪メーカーさん、それから包装材料メーカーさん等が非常に好調 な業績を続けているということで、中国からの安い製品が直接、この着色剤を使う成型メーカーさんの方に打撃を与えたとしても、上期は非常にいい結果が得ら れているということです。本年の下期の展望にいたしましても、この好調がですね、小売業界の好調さ、それから工業界の好調さが継続するであろうと。それか らクリスマス商戦、これによって消費が拡大するということ等で下期も売上、利益とも伸びていくというふうに予想しています。 

    続きましては工業用の接着剤あるいは大衆用の接着剤メーカーです。こちらの最終ユーザーも先程のプラスチック着色剤メーカーさんと同じ分野、まあ似通った 分野に販売しております。上期は小売がやはり良かったということ、それから色々なイベント、母の日であるとか恋人の日、イースター、そういった商戦でかな り小売が活発化していると。 

    それからもう一つは、通常1月から3月の小売があまり良くない、理由はカーニバルがありまして、カーニバルが終わるまではなかなか商業的には活発化しない、まああまり働かないといいますか、そういったことがあるんですけども、今年の場合カーニバルが2月で終わったということもありますし、昨年末からの小売が好調になっているということがあって、接着剤、まあ瞬間接着剤を中心とした大衆向けの接着剤の販売が非常に好調であったと。 

    そ れから自動車、自動車部品、二輪、こういったものがですね、こういった分野への工業用接着剤、シール材が非常に好調であったということで、全体的には売 上、利益とも予想以上に増加しております。下期におきましてもこの好調さを持続できるということで、あと自動車がですね、かなり各社伸びておりまして、今 まで私どもの製品をご提供していなかった部位、そういった部位にも製品展開していって新しいテーマを結実していただくという形で下期も伸びていくであろう というふうに判断しております。 

    次はロジンというものを作っているところなんですけども、この部会でも何度もロジンという名称はお知らせしているものですから、かなり知られているとは思 いますが、もう一回ご説明いたしますと、ロジンというのは松脂から作られている一種の樹脂でございます。ロジンの生産国で一番大きいのはやはり中国。それ からアメリカ、ブラジルが挙げられます。 

    ア メリカの場合はパルプ会社さんがパルプを生産する過程で副生成物としてできてくるんですけど、ブラジル・中国の場合は松脂ですね。松を傷つけて、ゴムの木 からゴムの樹液を取るような感じで松脂を集めると。その集めたものを生成してロジンにするという形で、当部会の中で唯一、化学プラントといいますか、そう いったものを持っている企業です。 

    主 な使われ方なんですが、身近な分野ではバイオリンを弾く時の弓、弦に塗りまして抵抗を高めて音が出るようにするものであるとか、あとシーズ剤といわれる紙 の滲み防止剤であるとか、それから塗料とかインクの中に使うとかですね。そういった用途がございます。上期の結果なんですけど、昨年大統領選挙がありまし て、大統領選でおそらく道路の白線引きがかなり増加するだろうということでかなり期待していた部分がありますが、期待はずれだったということがございまし たが、それが本年上期におきまして非常に需要が増したと。それから製紙会社さんの方の需要が非常に増したということで、売上、利益とも非常に良好でござい ました。下期におきましてもこの状況は続くであろうというふうに見ております。 

    次は大衆薬、平たく言いますとサロンパスさんなんですけれども、上期の状況は新製品の販売を開始したこととか、製品の価格を値上げしたということ等がござ いまして、販売の方は増加をしたと。しかしながら広告販売費等をかなりお使いになっておりまして、その辺の影響で利益の方は前年同期比とあまり変わってい ないということです。 

    サ ロンパスさん、今薬屋さんに行きますと大体レジのところに置いてあったりですね、あるいはサロンパスカップの開催をされておりますので、ブラジル人の方に もかなり今知名度が広がってきていると思いますけれども、ブラジルの場合は値上げ幅というのはある程度政府の方にコントロールされておりまして、勝手に中 々たくさんは値上げできないということがあって、そういうところが利益を中々思ったように上げられないところの一つのようです。 

    次は資生堂さんの化粧品です。現在ブラジルの化粧品の生産高というのは、今現在世界第4位にあるそうです。一人あたりの使用額というのが、数年前のデータですと、第1位がアメリカだと思ったんですけど、実はスイスで、2位が日本、3位は忘れましたけども4位がアメリカ、でずっと下の25位あたりにブラジルが載ってましたけれども、今現在ブラジルの化粧品の生産高というのは非常に伸びておりまして、2005年で約60億ドルの生産額があります。 

    で2010年には95億ドルから100億 ドルぐらいの市場に発展するだろうといわれておりまして、これはマクロ経済が好調さを続けているということと、それから女性の社会的地位が向上しているこ とであるとか、それからお化粧をする年齢層が段々広がっていると。低年齢層にも広がってますし、お年を召した方にも広がっているということで、需要が増え ているという形です。 

    た だブラジルの場合は増えている部分というのは、中級、高級に対して中級と言っていいんでしょうか、中級ブランドの部分が非常に広がってまして、資生堂さん の場合にはまあ高級ブランドで売ってますので、特化していますので、やや今苦戦をしているところだとは思いますが、見ての通り上期の結果はかなり経営努力 をされたということで売上、利益ともかなり伸びております。この内部改革、経営管理ですね、こういったものを後半も続けていって下期も売上を倍増、それか ら利益は30倍くらいまで伸ばしたいという自信をのぞかせております。 

    次は筆記具なんですけども、筆記具と化学品部会との兼ね合いというのはボールペンの中のインクであるとか、フェルトペン、マジックなんですけども、マジッ クと言いますとパイロットさんに失礼になってしまうのでフェルトペンと言わせていただきますけど、フェルトペンの中のインクあるいは溶剤、こういったもの が化学品と関連しているということで当部会に所属されております。昨年2006年は大統領選がありましたので、大統領選の年は筆記具が売れるというジンクスがありまして、昨年の後半は非常に良かったということなんですが、今年の上期はさらにその好調さを持続するために新たにテレビのコマーシャルを取り入れたと。 

    そ れからレアル高が続いていますので、原材料が日本からの輸入が多いものですからコストが下がったという形で、中国製の非常に強い攻勢は受けておりますけど も売上、利益とも二桁進展をしたということです。それから下期ですけど、このテレビコマーシャルの効果が非常に大きかったということがありまして、新しい テレビコマーシャルを下期にも打つと、で値上げもして利益、売上ともまた二桁進展を狙っているということでございます。 

    次は農薬の部門です。当部会の中で農薬に関連する企業さんの割合というのは大体4割近くあると思うんですけど、まあ一番大きな勢力です。で、2006年、昨年は農業というのは非常に不振で、農業関係者の方に言わせると過去40年間で最悪の年だったということで売上も利益も大幅にダウンした年だったそうなんですが、今年の上期はですね、まあ収穫期になるわけなんですけども、昨年の上期に比べると売上、利益とも増加しております。 

    こ の背景にあるのは、やはり農業環境というのが好転してきておりまして、南部でサビ病が発生したりとか、それからバイオエタノール等の関係でサトウキビが非 常にたくさん植えられたりでですね、そういった形で除草剤等が使われたという形で、それと穀物相場も高くなっているということで、売上、利益とも増加して おります。 

    下 期は今度、これは根拠のところにシーズンインと書いておりますけども、実際に作物を植えたり育てたりする時期に入ってきますので、この時期にかなり高い穀 物相場ですとか、作付け面積が増加するというようなことを受けて利益、売上ともかなり増加するだろうというふうに考えています。心配なのは中国製の安い ジェネリック品ですね、こういったものが直接顧客の方に渡ってしまうということが一つ心配されるのと、それから昨年最悪の状況で終わっておりますので支払 いをされてない顧客がたくさんあるんですが、これがさらに回収が遅れていくお客さんもいるということで、その辺がちょっと心配の材料です。 

    次は飼料添加物でございます。飼料添加物は、先程来ずっと話題になってますけども、原油高が非常に効いておりまして、日本から輸入している原料というのは 日本の原料原価が非常に高騰しているという形で輸入価格が非常に高いと。そこへ持ってきてみなし税を取られたり、移転価格税があったりとかですね、非常に 利幅を小さくしている。

     で まあ、本当は値上げはしたくないんですけど、値上げをせざるを得ないという形で値上げをしました。その結果やはり売上は減少すると。まあ利益は値上げした ことがあって増加していますけども、これはまあ赤字を減らしたに過ぎないという形で非常に厳しい状況です。下期もトウモロコシの価格が現在上がっておりま して、トウモロコシの値段が上がりますと養鶏業者さんが古くなった、まあ年取った鶏をつぶすことをやめまして、本来であれば小さなヒヨコにしてたくさん食 べさせて大きくしていくということを図っていくんですけど、トウモロコシの価格がアップしたことによって鳥を古いまま温存すると。したがって餌をあまり食 べない、飼料添加物もしたがってあまり使わないという、そういう悪循環になってしまうということで、あまり期待はされていません。 

    次は家庭の防疫薬、いわゆる防虫剤あるいは殺虫剤なんですけども、上期はレアル高がございまして、やはり輸入原料が非常に下がったと。それからデング熱、 これが流行いたしまして、まああの人体には非常に良くないんですが、健康には良くないんですけれども、会社の商売として見るとデング熱のおかげで販売が増 えたということで、まあジェネリック品の圧力はあったんですけども売上、利益とも大幅に増加しております。下期もやはりデング熱がまだ流行しているという ことで同じように売上、利益とも増加するというふうに見ております。 

    最後に商社さんなんですけども、商社さんの中の化学品に関わっていらっしゃるところなんですが、一番大きいのはやはりレアル高、ドル安が効いておりまし て、これはまあどちらにもプラスに働くしマイナスにも働くという形で、輸出入にかなり影響がありまして売上、利益ともあまり良くなかったと。まあ化学品に 関してはあまり良くなかったと。それから利幅があまり大きくないところに持ってきて、人件費、これはドルベースですから、この人件費の高騰というのが非常 に効いているということで利益を押し下げた原因になっているということです。下期におきましてもこの人件費の上昇、それからレアル高による影響で売上、利 益は上期に対しまして、変わらないか減少傾向にあるんではないかというふうに見ております。以上です。 

    司 会:板垣さんどうもありがとうございます。ちょっと時間がオーバーしましたが、化学品部会はこうやって聞いておりましてもいろんな会社が属しているという ことで、どうしても長くなってしまうんだろうなと思います。質問何かございますでしょうか。特になければそれでは次に移らせていただきたいと思います。今 プレゼンをずっと聞いていて、パワーポイント、同時通訳を用意しているんですけどパワーポイントの資料は全部日本語でですね、日本語の読めない方にはとっ ても申し訳ないなと思って見ておりまして、まあ次の機会には多少何か改善の方法を考えたいなと思った次第です。次は機会金属の嶋末さんお願いします。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

  • 機械金属部会 嶋末繁 部会長


    機械金属部会 嶋末繁 部会長

     

    機械金属部会の嶋末でございます。 

    機械金属部会はいろんな業種の会員が集まっております。従いましてここにありますように9つの部門に分けてご説明させていただきます。 

    まず鉄鋼関係。このグラフは鋼板の販売量を示したものでございます。上期につきましては造船、農業機械、パイプラインなどが大幅に増加。自動車も好調であ りまして、国内販売は記録的な販売増となっております。ミルはフル操業しておりまして、国内に優先して供給するために輸出は大幅に減っているという状況で ございます。下期の展望ですが、下期も好調を持続して1140万トンという年間売上の記録樹立は確実と見ております。ミルは上工程、下工程の能力拡大のために投資を実施中でありまして、特に粗鋼につきましては3200万トンから5000万トンに増やすということで投資が進められております。

    次、電力プラント関係のうちの電力。ブラジルの発電能力は108ギガワット。このうち水力が71%、火力が19%、その他となっております。この中でですね、ここにサトウキビバガスの発電が2.6%あるということ。これは最近のエタノールブームを反映してバガス焚きの発電プラントが増えているという状況でございます。2011年にはこういう状況でありますが、電力危機がありうるという話があります。

    今ここにありますように開発計画が、いろんな開発計画がございますが、これらの建設中のものは実現するんですが、計画ですね。これがどう動くか、クエス チョンマークがつきますので、電力危機どうなるかわかりません。変電送電事業投資は活況を呈しております。それから最近のニュースではマデイラ水力発電プ ロジェクト、これの環境の仮許可が下りたというということで、これは750万キロワットという大型の水力発電プロジェクトですが、これが進むことが期待されております。 

    次、石油化学関係ですが、2006年に石油自給できるだけの生産量を確保できました。それでペトロブラスは10年間で生産を倍増するということで、石油化学工業関係は巨大な投資が続いております。リファイナリー、プラットフォーム、タンカー、パイプライン、こういう方面に投資が続いておりまして、関連企業は関連設備の受注活況を呈しております。 

    続きましてパルプ関係。パルプの国際価格はトンあたり600から700ドルあたりです。これに対して生産コスト、欧米は大体500ドルレベル、ブラジルは半分くらいで生産できますので競争力があり、投資意欲旺盛で毎年生産が伸びております。関連企業はこの投資の、増産関係の設備を受注して活況であります。 

    次は農機。先程からも話がありましたように、昨年は最低でございましたけども、今年はエタノールブーム、それにともなう穀物相場の上昇で国内は前年比42%。ただし輸出はレアル高で横ばいとなっております。下期の展望でございますが、穀物相場のピークは過ぎたようですが高値が維持されており好調が続き、前年比20%増の見通しだということでございます。 

    続きまして建設機械。建設機械は道路、農地整備、鉱山事業が好調で国内につきましては前年同期比20%増。ここで特徴的なのは輸入が42%増えております。これは韓国とか中国製、これが半額で入ってきておるそうで、非常に脅威になっているという報告がございました。で、輸出についてはレアル高で競争力が失われておりまして、横ばいと見ております。下期につきましても同様で、国内は20%から25%増の見通し、国外は北米が低下傾向、欧州およびアジア、これは08年までは好況が維持できるだろうと見ておりますものの、輸出は横ばいと見込んでおります。 

    続きまして各種工具。これはですね、二輪車を含めた車、鉱山、農機、建設機械、こういうものが好況でありまして、工具メーカーは上期14%増で予算を超過達成。ただし輸出は厳しくて北米から欧州にシフト、それで輸入をどんどん減らして拡販していくという戦略をとっております。販売会社につきましては、人員増、あるいは販売網の整備に努めて2割から3割のアップとなっております。下期につきましても状況は上期と同様でありまして、メーカーにつきましては工場を拡張しましたのでこの効果が期待できると。それから新製品の輸入拡販に努めるということで20%増を見込んでおります。販社につきましては上期と同様、20%の増販を見込んでおります。 

    精密測定機器ですが、自動車部品メーカーを中心に好調。それから品質管理マインドの変化も追い風で、商談は好調であります。ただし日本本社が外国為替法違 反で輸出禁止ということになっておりまして、今年は日本から入ってこないということで、非常に苦戦を強いられておるということでございます。それからノギ スとかマイクロメータというハンドツールはこちらで作っておりますが、中国品などの輸入が拡大してこれも脅威になっているという報告が入っております。 

    軸受けでございます。軸受けは車が拡大した、それから農機が回復してきている、それから製鉄所とか鉱山、パルプ、アルコール、こういう市場が活況を呈して おりまして、補修用のマーケットは好調。世界的に今、ベアリングの品不足感があるそうです。こういう状況で生産は過去最高。ただ、レアル高で輸入品への切 り替えが発生しておりまして、輸入は前年比20%増えているという報告でございます。下期につきましてもブラジル市場はさらに拡大。レアル高は深刻化という状況でありますが、10%売上増を目指しているという報告でございます。 

    潤滑油。二輪車を含む車、部品製造が好調で、加工油は増販。鋼板もフル稼働で防錆油の需要はあるんですが、残念ながらネゴがうまくいかずに納入が止まったという状態。したがって販売は昨年並み。しかし赤字販売がなくなったので20%儲かったという報告でした。それから下期の展望。下期も車は好調が継続。それから鋼板につきましては缶、缶詰用の鋼板、これがですね、輸入に押されて減産、防錆油は納入減ということで販売量は横ばいであろうと見込んでおります。 

    それから産業用冷凍機。これはですね、今新規設備建設のラッシュだそうです。上期下期とも同様。各業界の動向ですが、食肉は国内輸出ともに増加しておりま して、物流センターが増えるということで冷凍機は増えると。それからビール、飲料、これはボルサ・ファミリアの影響ではないかと思われますが、消費が増え て、ここもやはり冷蔵関係の設備が増えておる。 

    そ れからフルーツ。リンゴが豊作とかですね、ブドウとかマンゴー、アセロラなどが欧州への輸出が増えておるそうです。したがって冷蔵倉庫の需要が増えてお る。それからチリでは鮭、アルゼンチンでは牛肉、こういうところの市場が好調で冷凍機の輸出が増えておると、こういう状況でですね、冷凍機メーカー、工場 を新設して来年稼動するということでフル操業で好調を維持しておるという報告でした。以上で説明を終わらせていただきます。 

    司会:嶋末さんありがとうございます。それでは質問ございますでしょうか。ちょっと時間が押しておりますので、それじゃあ。すいません、どうぞ質問があるようです。 

    質問:電力・エネルギー危機の可能性について
    専門家は現存の発電施設の近代化により10%のエネルギー増産が可能と試算しているが、こうした市場の可能性についてどのように見ているか。 

    嶋末:エネルギーの問題に関しましては、2002年でしたか、電力危機がありまして。政府が49地 点の火力発電所の増設をぶち上げて、進むのかなと思いましたけど、あれは水不足で水力発電能力が落ちたためにそういう状態になったんですが、その後です ね、雨が降ったらその話はパタっと消えましてですね、確か計画の一割も実現しなかったと思います。したがって、先程見ていただきましたように、計画はたく さんあります。しかしそれがどういうふうに実現されていくか、それが非常に問題だと思います。この部分ですね、例えばマデイラ水力プロジェクト、こういう ものも750万キロワットという非常に大きな計画なんですが、環境仮許可が下りたにしてもまだ何かモヤモヤと議論されておると いう状態で、これが本当に計画通りすっと実現できるかどうか、その辺非常に疑問をもっております。したがって今のままの経済成長が続きますと、電力需要が 大きくなりまして、いずれまた電力危機が訪れるのではないかなと心配しているところでございます。以上でございます。 

    司会:ありがとうございます。それでは前半の最後ですけれども、繊維部会の須賀さんからお願いしたいと思います。この後コーヒーブレイクを取らせていただきたいと思います。

  • 繊維部会 須賀治 部会長


    繊維部会 須賀治 部会長

     

    繊維部会のクラシキ・ド・ブラジルの須賀でございます。 

    我々の業界、一言で申し上げますと、天候でたとえますと曇りのち雨ということで、非常に厳しい状態でございます。レアルの通貨高、これに起因しまして国際競争力が非常に低下していると。輸出はほとんどできなくなりまして、輸入品はどんどん入ってくると。また、3年連続の暖冬による秋・冬物マーケットの低調から需給バランスが非常に崩れておりまして、慢性的な供給過多となりまして、国内マーケットを巡り値下げ競争、これが非常に厳しくなっておると。まあ下期も同じような状況が続く見込みでございます。 

    それでは原料から製品の流れに沿ってご説明いたします。まず原料事情でございますけれども、国際綿花。世界の綿花生産1億1600万俵ほどありますけれども、中国が29%、約3割を占めております。続きましてインド、アメリカの順でございます。ブラジルは6位で5%。中国、インド、パキスタンのアジア諸国で約6割を占めております。続きまして綿花の消費でございます。 

    綿花の消費は1億2700万俵ありますけれども、これは中国が42%を占めておりまして、続いてインド、パキスタンと、まあブラジルは3%ということですね。同じく中国、インド、パキスタンのアジア勢で世界のなんと7割を占めております。で中国の消費は年々1割ほど増えておりまして、綿花の需給、綿花の相場、これも中国の動向次第ということで、そのウェイトが年々増しております。続きまして綿花の相場でございます。 

    年初は米綿に対しまして中国の買いがほとんどありませんで、ずっと非常に低調でございました。で5月の14日に46セント92をつけましてこれが底値ですね。このあたりから中国の綿が非常に、中国の在庫が減っているという観測が流れまして、綿花相場は上昇を続けております。 

    続きまして需給でございますけれども、去年が47%、今年は在庫率が40%ということで在庫が非常に減っていると。2007年の展望につきましても大幅な生産減と、それと消費が増えていると、で期末在庫が減っているというのが大きな特徴でございます。 

    国別の大きな特徴は、図のようにアメリカの生産が減って中国の消費が増えているということが言えると思います。アメリカは3割ほど減っておりますが、これは綿花相場の下落と、バイオ燃料作物ですね、そちらの方に転作したということが言えようかと思います。 

    続きまして綿花の相場、国内相場でございます。ご覧のように1月末をピークにどんどん下がっております。年明けには原綿不足が言われましてすこし上がったんですけれども、生産者、5月に入りまして綿花の生産量がどんどん増える、国内で過去最高の140万トンを超えるということが確実になりまして、先程の国際綿花は上がっているにも関わらず、国内の綿花相場はどんどん下がっていると。7月25日現在で114センターボ/ポンドということで、今現在も114センターボの推移でどんどん減っていると。2割ほど下落しております。この下落は我々紡績にとって非常に面白くないということですね。原綿安は即糸値安につながりますし、農家にとりましても来期の生産減につながるんじゃないかと、まあ生産意欲を無くするということですね。 

    続きまして国内の綿花でございますけれども、まあ先程のように非常に生産量は増えております。145万トン、過去最高ですね。でこのうち7割はすでに成約済み、内訳は輸出が6割、国内向けが4割でございます。今のところ収穫は非常に順調に進んでおります。これからがどんどん収穫時期を迎えるんですけども、まあ需給バランスが崩れた中でさらに7月末後半というか8月頃からですね、一段安が懸念されております。まあ以上でございます。 

    続きまして綿糸でございます。ご覧のように先程の原綿と同じく綿糸の相場も下がっております。やはりレアル高によって物がどんどん入ってくるということと、暖冬の影響、慢性的な綿糸のだぶ付きということだと思いますけれども。3月頃まではまあ綿花がないということで、ちょっと上がりかけたんですけれども、輸出が全くできずに、弊社も輸出は2割3割過去あったんですけれども、今ほとんど輸出はできておりません。輸入品、輸入糸の増加、小売不調によりまして需給バランスが崩れてどんどん相場が下落しているという図がありますね。約2割ほどやっぱり綿糸は下がっております。 

    続きまして下期の展望でございますけれども、下期これから春・夏物の需要期を迎えますけれども、例年になく盛り上がりは欠けておりまして、大幅な消費好転 は期待できないということ。でこれ以上レアル高が進みますと中国からの製品あるいはインド・パキスタンからの綿糸の輸入が増加しておりまして、ますます国 内の需給バランスを悪化させるんじゃないかなと懸念しております。 

    続きまして国際綿糸でございますけれども、国際綿糸。上半期綿糸の輸出は数量で4300トン。2006年の上半期を5割強下回っております。輸出は減っております。2003年をピークに輸出は減少を続けていると。一方輸入の方ですけれども、前年同期に比べまして9000ト ン強でほぼ倍に輸入糸は増えております。昨年まで黒字だったんですけども、綿糸の貿易は一挙に大幅赤字となっております。ご覧のように赤字となっていると いうことですね。それから一部のブラジルの大手のアパレルもですね、コーマス糸といいますか輸入糸を使い出したということで、これも非常に厳しい状況でご ざいますね。 

    続きまして繊維製品でございますけど、これも同じ傾向です。急増する輸入、減少する輸出ということで、まあこの表の通りでございます。輸出はどんどん増え て輸入はもたもたとしているということですね。繊維製品の貿易はあらゆるアイテムで輸入が増えて大幅に貿易赤字となっております。下期につきましても、為 替が1.9前後で推移した場合、綿糸の輸出は赤字採算のため、輸入比率の高かったブラジル紡績、これがさらに輸出を減らして国内向けにシフトすることがあり得るかと思っています。

      続きまして繊維製品の輸出入の品目でございますけれども、ブラジルの化繊協会の発表によりますと、輸出額は前年6%減少しております。輸出の内訳はナイトウェアなどの単価の低い商品が全体の15%を占めております。それから国別でいいますと米国が23%を占めております。それから一方、輸入の方でございますけれども、前年比41%増えております。3ドル/キロ以下の低価格品が全体の6割7割ということで、非常に安いものがやはりはいっていると。特徴的なのは、中国が2004年にはじめてアメリカを上回って、非常に増えていると。2004年に輸入国第1位となった。シェアは24%まで拡大しております。
    これ以外に我々が頭を悩ましております、密輸品でございますね。その辺が相当量入っているんじゃないかと推測されております。 

    続きまして、国内綿糸の空紡でございます。上期の回顧。輸入増、輸出減で需給バランスが崩れております。同じく綿糸価格は減っておりまして、低価格の空紡 糸の経済性が薄れているということです。空紡糸を使うんだったら、まあ一格上のカード糸を使おうというようなことでですね、空紡の経済性が薄れていると。 上期は表シーズンですけれども、これにかかわらず非常に厳しい上期だったということが言えると思います。下期につきましても上期の要因の改善がない限り厳 しい状況が続くということが言えようと思います。 

    空紡でちょっと特徴的なことはですね、生産量の設備推移で見ていただくとお分かりのように、これが紡績の設備なんですけど、錘数ほぼ横ばいなんですけれども、空紡、この部分だけかなり増えております。30万9000が32万7000ドラム。設備は増えているということですね。 

    続きまして合繊ファイバー。昨年同様輸出が減っております。ビスコース糸の人気は続いております。ビスコースといいましたらセルロース、軽くてやわらかい 絹状の繊維でございますけれども、これの人気は継続しているということです。下期でございますが、上半期とほぼ同じ水準で推移する見込みでございます。ビ スコースはいまだに高値圏にありまして量的にはそろそろ低下する気配がありますけれども、すでに価格競争に入っております。以上でございます。 

    続きまして薄地織物でございますが、ここも同じく輸入が増えて輸出が減っていると。国内生産は寝装、自動車関連、子供用途が増えているんじゃないかと推測 されます。下期につきましては、輸入増、輸出減の傾向は変わりませんけれども、合繊の輸入の消費量の伸びが収まっていることから伸び率は鈍化するんじゃな いかと見られております。 

    続きまして紳士服地小売販売でございます。2007年 の上期でございますけれども、中間物、これはオールシーズン使えるものなんですけれども、これは堅調でした。素材的にいいますと綿などの天然素材、スパン デックス、伸びる繊維でございますけど、でチェック柄が比較的好調でした。暖冬の影響というものが出たんですけど、小売につきましてはまずまずの上期だっ たということが言えるかと思います。 

    で冬物はそこそこ売れましたので、在庫負担が軽減したと。したがいまして、資金繰りが良くなりますので、春夏物の仕入れに期待が持てるということでございます。小売業界につきましては、冬物の消化率は仕入れを控えたこともあって70%以上と。で母の日の商戦がまずまずだったということで、まあ何回も言いますけど、春夏物に期待ができると。 

    アパレルにつきましては小売の不振の影響で値下げ競争やら輸入製品との競合がありまして、紳士アパレル業界は大苦戦。直営店を増やして製造直販に力を入れるところが増えました。ユニフォームにつきましては堅調でございました。下期につきましては、縫製品の輸入関税が今20%なんですけれども、それを35%に上がることが決まれば、かなり縫製業者にはプラスになると。また年末にかけてのブラジル経済の成長とともに消費が伸びることに期待をしているということでございます。 

    続きましてファスナーでございます。ファスナーはここに書いていますように、市場は、やはり製品がどんどん入ってきておりますので縮小しました。特に中国 からの安値品が非常に増えております。メイン市場のジーンズ分野がきわめて不振だったということで、例年にない厳しい上期となったということですね。下期 につきましても引き続き完成品の輸入が増えているということ、それから安物でなくて付加価値化に進んでいる。まあ二極化しているということですね、付加価 値化と安値品との二極化が進むというのが業界の傾向でございます。 

    続きまして、生産量と設備につきまして若干ご報告しておきます。ほぼ横ばいの紡績錘数と微増する生産量。悪いにもかかわらず生産量は増えております。次に 織物でございます。織物も糸と同様の傾向です。特徴的なのは、合成繊維が非常に伸びているということ。それからメリヤス。メリヤスも、ほぼ横ばいとありま すけど、やはり増えてますね、だんたん。設備は増えている、で生産量も増えていると。まあレアル通貨高が続きまして輸入製品増、輸入品がどんどん増えてい る中でですね、国内の設備は増えているということで、今後の生産量、設備の推移に注視したいということです。 

    それから、終わりですけど、レアル高によりまして輸入が増えて輸出採算難、天候異変が重なって市況は低迷が厳しく、ただブラジルにはですね、豊富な原材 料、まあ綿花ですけど、それから労働力。それから何のかんのといっても拡大しております消費市場があります。来期といいますか、来年に向けより一層のコス トダウンをして戦略を練り業容拡大を進めたいと。 

    まあ我々の業界はやはり2004年が非常に良かったんですね。2004年、2005年は非常に良かったです。2006年がやや下りで、2007年 にきましてやはりレアル高がどんと進んだということで非常に悪くなっていると。でもまだまだ魅力ある市場だということは言えると思っています。で要望でご ざいますけれども、やはりあの、正規な輸入でなくてかなり密輸が増えております。これに対する取締り強化をぜひとも当局に働きかけていただきたいなという ことをお願いしまして、私どもの報告と変えさせていただきます。以上でございます。 

    司会:須賀さんどうもありがとうございました。それでは質問はありますでしょうか。ちょっと時間が押してまして、前半の終了は3時45分を予定しておりましたけども、約12分遅れましたが、これからコーヒーブレイクにさせてもらいます。4時15分までコーヒーブレイクとさせていただきます。ホテル入り口の右のバーガにコーヒーが用意されておりますので、そちらでコーヒーをお取りください。後半は、今須賀さんですと黄色を越えて赤になっておりますけども、黄色が出たらあせってください。なるべく10分でですね、終了させていただけるようお願いします。それでは休憩にさせていただきます。

  • 食品部会 尾崎英之 部会長

    070803 尾崎英之食品部会長
    食品部会 尾崎英之 部会長

     

    こんにちは。食品部会、東山農産加工、キリンビールの尾崎と申します。どうぞよろしくお願いいたします。先月に味の素の酒井社長がご帰国されまして、その代わりに先月から部会長をつとめさせていただいております。どうぞよろしくお願いします。 

    食品部会はですね、全部で合計22社のメンバーがいます。そのうち主要のメンバー、食品の製造販売会社が15社、それにサブメンバーとして商社、マスコミ、銀行の方7社ありまして全部で22社が活動しております。今回はその内、ご報告をいただいた15社のうち11社につきまして報告させていただきたいと思っております。 

    食品部会につきましては各種いろんな業界がございますので、報告のやり方としましてまず最初に全体のまとめを報告させていただいて、その後に11社、それぞれの会社の業界や企業の上期の状況や下期の展望について発表させていただきたいと思っております。 

    それではまず簡単に11社、今日発表するメンバー11社、まあサッカーではありませんけどイレブンはですね、乳酸飲料、国内家庭用食品、素材用食品、冷凍果汁、香料、食品添加物、健康食品、乾燥麺、コーヒー、酒類、で最後に種苗と、この11業種について説明させていただきます。 

    全体のまとめとして、上期の回顧と下期の展望をこのように書いております。食品業界の今年の上期はですね、年初に3.5%と予測されました経済成長もですね、現段階では4.5%成長と上方修正されておりまして、景気の安定やインフレの低下もあって国内向けの食品飲料はおおむね好調に推移しております。生産を含めた国内食品の市場は今年の上期で約103.6%、まあインフレが2%程度ですので、実質には101.5%程度の成長を示しております。 

    た だ一方、輸出企業の中心はですね、為替高による影響を受けまして採算が大幅に悪化、厳しい状況が続いております。また世界的なコモディティや原材料コスト の上昇から国内中心の企業も調達コストが上昇し、利益は増収ははかっているんですが、原材料調達コストの上昇からですね、利益は減少傾向というのがまあ全 般的な傾向です。 

    下期の展望に関しましては、傾向は継続するだろうと。まあ景気、インフレともに安定的な傾向が続くことが予想されております。レアル高は輸出企業を中心に厳しい状況が続いておりまして、輸出から国内販売へのシフト、また業界の再編成やM&A等も下期は活発になるということが予想されております。 

    国 内食品や飲料につきましては、これまでの発表にも出ておりましたが、政府の貧困層の対応策であるボルサ・ファミリア等がですね、国内消費増への追い風と なっております。世界的なコモディティの価格の上昇から原料の小麦やトウモロコシなどの価格が上昇しまして、製造コストの上昇、限界利益が減少ということ になっておりまして、国内各社は物流費、管理費等の削減に取り組んでより筋肉体質の会社をめざしていると、そういうふうな会社が多く見られます。では次に 個別の業界について説明します。 

    まず1番目。国内家庭用食品につきましては、先程も申しました通り国内市場は101.4%、インフレを入れれば103.5%程度に成長しております。これは政府の貧困救済策であるボルサ・ファミリアとかですね、プログラム・フォーミ・ゼロでしたか、そういった施策によって市場の裾野が広がっておりまして、調味料や粉末飲料、また個食用のスープが非常に好調というふうに聞いております。 

    上期の販売は、この業界におきましては国内食品市場の成長率103.6を超えまして110%以上の成長をしております。中でも、そこにも書いておりますが、粉末スープが大変好調ということで若者や核家族を中心に順調に販売を伸ばして生産が需要に追いつかないと、非常に大変うらやましい状況になっていらっしゃいます。 

    下 期の展望につきましては、基本的には市場、国内家庭用食品のマーケットは成長が継続するということで、ただし競合他社の攻勢が強まっておりまして、また国 内調達コストも上昇しているということでブランドの強化、エリア対応等行うことによって下期も市場平均成長以上の成長を期待しているということでございま す。 

    素材用食品。素材用食品とは具体的にはMSGの バルクと飼料用のアミノ酸でございます。ここにも書いてますが、粗糖の価格に非常に影響される業界ということで、昨年度に上昇しました粗糖の価格は今年の 上期については落ち着きが見られておりますが、輸出中心の事業ということで為替高の影響から採算が大変悪化しているということです。また新工場の稼動開始 にともなって生産を継続せざるを得ない状況になっているということをよく伺います。

    下期の展望に関しましては、この業界もやはり中国製品が低価格攻勢を続けておりまして、世界の市況を荒らしつづけていると。ただ中国政府が自国の貿易黒字 の急増を受けて付加価値税のリファンドを廃止したという背景がありまして、今後世界市況に影響する可能性が出てきたということでございます。また国内の情 報としましては、ピラシカーバ市で韓国系のメーカーが飼料用アミノ酸の生産を開始したということで、今後は海外に関わらず国内でも競争激化を予想されてい るということでございます。 

    冷凍果汁。冷凍果汁につきましては、ここに書いてますが、国内の冷凍果汁は堅調に推移しておられるということです。消費者向けのパッケージ飲料がですね、 堅調に伸びておりまして、フルーツを絞ったりまたは冷凍ピューレを解凍してジュースを作って飲むスタイルから、既に出来上がっているパッケージ飲料とか、RTDの果汁飲料が日常化してきているということでございます。 

    た だし為替高によって輸出は苦戦していらっしゃるということで、またこの業界非常に成長が著しいということで、大手の世界的な飲料メーカーがブラジルの果汁 飲料メーカーを買収するなど、成長を続ける市場に大手の参入が続いているということです。下期の展望としては、ブラジル国内においても消費者の健康や安 全、安心の意識が向上しておりまして、この分野での国内大手飲料や乳業メーカーへの販売を強化されるということでございます。 

    香料業界。香料業界なんですが、この業界につきましては、基本的に業界は増加基調でいらっしゃるということです。まあ景気が進展、金利低下やクレジット増 加等によりまして小売が拡大しており、特に食品飲料の消費が増加しております。この結果、香料業界につきましても前年比プラスで推移しておられます。 

    国 内の原料高および、今回の飲料や食品の消費の拡大を支えている低所得者層に引っ張られる形で、スーパーを中心に飲料食品の価格も一部低下、その結果業界と しては販売数量は増えているんですが、価格を、販売価格に原料の調達価格の上昇を転嫁できないということで、この業界でも増収減益傾向が見られておりま す。 

    輸入原料につきましては、逆に為替高のメリットを受けまして、原材料コストの増大にこの分野ではブレーキがかかっているということでございます。下期の展望につきましては、ここに書いてある通り世界的に香料業界のM&Aが 進んでおりまして、トップ3が著しく入れ替わっているという状況です。今後も業界の再編成や、有力得意先をめぐって競争が激化する見込みであります。香 料、まあこの会社はですね、世界的に工場を展開しておりますので、グループ力を使ってグローバルサプライヤーの地位を確保し、このトップ3との競争に勝ち抜いていきたいと、そのようなことでございました。 

    食品添加物につきましては肥料や農薬等の農業資材の高騰がございまして、あと為替高から主力の輸出商品にあるオレンジオイルやコーヒーエキス等の採算が大 変厳しくなってきているということです。日本から素材のリクエストが大変ブラジルに対して多いということなんですが、日本においても食に対する安全性とい うものが高まっておりまして、ブラジルで完全にトレーサビリティーを備わった原料を確保してこれから原料輸出を検討したいということでございます。 

    下 期の展望につきましては、レアル高は今後も続くということが見込まれていますので、輸出は不振と。そのかわり商品の内容につきましてより高付加価値の商 品、健康、機能性へとシフトしていきたいというふうなことでございます。またレアル高を逆に利用して日本製品、日本からの食品添加物の輸入を検討している んですが、ブラジルの高い税負担、まだまだ市場が未成熟であること、それと煩雑な手続きがあるということで、まだ実現には至っていないということでござい ます。

    健康食品。食品業界はいろんな業種があるんですが、健康食品につきましては皆様ご存知の通りMNプロポリスさんとサンクロレラさんがメンバーに入ってらっしゃいます。そのサンクロレラさんとMNプ ロポリスさんが全く対照的な上期の回顧でございました。輸入健康食品は好調と。一方輸出健食、アガリクス、プロポリス等は市場が大幅に縮小しております。 輸入健食は為替高によって輸入原価が大幅に下がったということもあるんですが、輸出健食の方は、一昨年ですか、日本でアガリクスの騒動がありまして、これ はキリンビールの子会社が少しからんでいたんですけども、アガリクス、まあこれは中国産だったんですが、それによってアガリクスの市場が大変縮小しまし た。 

    その結果、ブラジルでもですね、アガリクス、プロポリスの生産数量は昨年に比べて半分から3分の2減少して3分の1ま でに輸出健食の市場は縮小したということでございます。またトピックとしては、今サンパウロで野外広告等が禁止されている影響もあって、健康食品につきま しては広告の媒体が野外広告からチラシ、雑誌、あとメトロの構内への広告と、そういうふうな形に媒体が変わっているということです。またあの、3月にテレビ放映で健康食品が特集されたプログラムがあったらしくて、その後販売が急増したということで、健康食品につきましては広告宣伝が非常に大事だというふうな認識を持っていらっしゃいます。 

    下期の展望につきましては、基本的に輸入健食はそのまま為替高継続で販売に追い風だと。一方輸出健食につきましては、状況は厳しくてですね、輸出が9割だったのを今は7割に下げて、それを今度は5割に下げるということで国内販売へ徐々にシフトされていらっしゃいます。あと中国製品の品質問題がございまして、これは世界的にクローズアップされておりますので、ブラジルにおいてもAnvisaの規制強化、また消費者の選択が強まってくることが予想されています。輸出健康食品につきましては、国内への販売シフトと同時により付加価値の高い製品をこれから導入していくということを下期の目標としております。 

    乾燥麺。乾燥麺につきましては、上期の回顧、国内市場は堅調に推移とあります。これは小麦粉や食用油脂など基礎的な原材料価格の上昇はあるんですが、即席 麺をはじめトマトソース、マヨネーズ等の加工食品、これは競争が激化したこともあって、末端では価格が横ばいから下落傾向を示しております。 

    そ れとプラス政府の貧困救済策、何度も申し上げておりますが、ボルサ・ファミリア等が導入されてその効果が高い北東部エリアの販売が非常に好調であるという ことがあります。また今年はサンパウロ、リオ、南部の大都市圏で、こういった高所得者都市ですか、高所得地域の市場が例年にない寒さということでこちらも 販売増に対して追い風になったということでございます。 

    た だし一方で、世界的な原材料、エネルギーコストの上昇が製造費用を圧迫しておりまして、また即席麺業界全体としては小麦粉とパーム油の顕著なコストの上昇 が業界に大きく影響を与えておりまして、即席麺を本業としない、兼業している競合他社の中には事業展開意欲を失って撤退するところもそろそろ見られている と、そういうことでございます。 

    下 期の展望については、基本的に北東部を中心に国内市場は成長を継続すると。で末端価格では競合等から末端の販売価格は横ばいから下落傾向は続くものという ことですが、国内の原料高また逆に為替高を利用して先物予約や国産から輸入原材料への切り替え、物流コストの削減をはかってより利益の出る会社にしていく と、そういうことでございます。 

    コーヒー。コーヒーにつきましては、ここに書いてある通りでございますね。価格の上昇傾向、これは2006年のクロップの生産が好調であったこともございまして、年初からコーヒーの相場価格急騰からですね、ブラジルのコーヒーの生豆輸出、これは4ポイント目に書いておりますけども、堅調で118%と好調でありました。ただし今年2007年はコーヒーの生産裏年にあたりまして、減産となりますので、この影響は上期以降に出てくるものと思われております。国際コーヒー相場の急騰に加えましてブラジルの国内の消費が増えておりまして、国内のコーヒー末端価格は上昇傾向を示しております。 

    下期の展望につきましては、ブラジルの国内市場は上期同様に堅調に推移するものと思われますが、ただし為替高の影響と2007年生産の裏年にあたることから、下期につきましては輸出は前年を下回る見込みというふうに見ております。またブラジルは世界のコーヒーの3分の1を生産する最大の供給地ということですが、今年の裏年にあたる減産にともなって国内相場の上昇も想定されるんですが、国内焙煎業者にとっては非常に厳しい状況が続いて業界再編が加速されるというふうに見込んでおります。 

    10番目の酒類。酒類につきましてはポイントとしては3つありまして、外食関連市場は安定的に成長。外食特にフードサービス業界につきましては今年の上期も2% に近い安定的な成長が続いております。経済の安定成長やインフレの低下、株式市場の好調から小金が入っているとか、あとクレジット増といったことが影響し て外食機会が増加しているというふうに見ております。ただ一方では為替高によって輸入品も増加しておりまして、国産品の中では低価格の戦略を取ることも あって競争は激しくなってきております。また国内の調達の原材料価格が上昇しまして、コストに与える影響が大きくて限界利益は低下の一途をたどっていま す。 

    下期の展望につきましては、日本食のブームは定着しておりますが、ここサンパウロでは毎月2、3店 ほど新規の開店もございまして、日本食は確実に定着に向かいつつあるのでは、というふうに思っております。今後も外食や中食、昼食のですね、増加を期待し たいんですが、好調な自動車販売からローン等の支払いとですね、そういったことから飲食関連の支出が減るのではないかというのが懸念材料としてございま す。 

    最後に11番目の種苗です。種苗につきましては、ブラジルの国内の市場規模は約6000万 ドルというふうに想定しています。今年の上期は野菜種子市場も末端価格が堅調に推移した結果、輸入種子を取り扱っている農家、企業等は利幅が大幅に拡大し たということです。ただ世界的なプレーヤーであるモンサント等の巨大農業メーカーが種苗会社を買収して耐性のある種子を農家に販売することによって差別化 をはかり販売を増やしているというのが上期の状況でございます。 

    下 期につきましては基本的に国内の花き・野菜市場ともに堅調に推移するというふうに予測しております。まあメロンの輸出農家という特定の分野なんですが、こ れはレアル高に苦しみつつも作付け面積を拡大傾向ということでございます。ブラジルの市場に対して世界各国から種苗会社の現地法人の参入が続いておりまし て、競争が激化しているということでございます。以上です。 

    司会:尾崎さんどうもありがとうございました。ちょっと時間がオーバーしましたけれども、質問はございますでしょうか。それでは次に移らせていただきます。尾崎さんありがとうございました。電気電子部会の松田さんの方にお願いいたします。

  • 電気電子部会 松田雅信 部会長


    電気電子部会 松田雅信 部会長

     

    こんにちは、松田です。総務委員長の立場として取り戻させていただきます。

    先週ですね、これは副会頭の立場として田中会頭の代わりに、マナウスで行われた商工会議所6カ 所の合同会議に参加させていただきました。その時にですね、電気電子部会としては今年マナウスの商工会議所と交流会をやるという目標を立ててましてです ね、それが自動的に転がり込んできましたんで、本日はマナウスの電気電子という数字を見ながらちょっとブラジルの全体を話してみたいと思います。 

    ここにありますのは、2004年から2006年までの主要、マナウスのフリーゾーンで生産している数量ですね。これに2007年の1-6が間に合えば良かったんですが、残念ながら5月までです。これでちょっと色々な事象を説明したいと思います。まずですね、既存の商品というのがCRTと書いているのがいわゆるブラウン管のテレビです。これが2006年業界で1200万台生産してしまいましてですね、実際の需要は1000万台だったんで、非常に苦労しました。これがですね、2007年はかなり減退傾向にありまして、おそらく1-6で前年の半分も行かないのかなと、そういう状況になってます。 

    一方薄型のテレビが立ち上がってきまして、2006年2007年とほぼ倍以上のペースで動くのかなと。それでここでですね、南で作っているいわゆるコンピューターですね、これが非常に今年上昇傾向にありまして、今年初めてですね、テレビの総数すなわち、今年は900万台くらいかなと見ているんですけども、それを上回る生産そして需要、1000万台くらい行くのかなというふうなことがございます。 

    それでですね、次に一番下の方の、ちょっと青が見えなくて申し訳ないんですけども、マイクロウェーブ・オーブンと書いてます。電子レンジそれから最後のエアコン、この2品目がマナウスで作っている白物なんですけれども、これが非常に堅調に行っています。それと同期して南で生産されている冷蔵庫、こういった白物機器ですね、これが非常に堅調に前年を行っていると。こういうのが状況でございます。 

    それで、部品事業を言う前にですね、セルラーフォンのところを見ていただきたいんですが、2004年2005年と爆発的に増加しまして、これが2006年2007年 と北欧系のメーカーさんがメキシコに撤退したというふうなこともあって激減しているというのがマナウスでの状況です。こうした中でやはり部品さんがです ね、こうした動きに非常に影響を受けているというのが今の現状かなと思います。それからあと、我々の電機メーカーで言うならば、デジタルカメラ、下から3番目ですね、これが立ち上がってきているというこういうのが状況です。次お願いします。 

    これはですね、マナウスでの輸出輸入の棒グラフで、上の方がもちろん輸入なんですが、ここで2つございましてね。従来テレビ事業というのはブラウン管が国内生産でまかなえましたんで、部品の国産比率というのが非常に高かったんですね。これが一気に薄型に突入したと同時に95% は輸入というようなことになっています。それで一方、これはどの業種でも一緒なんですけども、輸出環境は非常に悪くなってまして、従来中南米の供給基地と してマナウスは機能していた面もあったんですが、これが徐々に他地域に移っていると、他の国に移っているという状況です。 

    そ れでこういう輸入の増大の中でですね、やはり資金的に非常にしんどくなっているというのが我々の業界でですね。トータルの物流コーディネートとかですね、 あるいはマナウス実踏とかこういう商売が提案いただければ非常に面白いというふうなことになってきたということです。それで、フリーゾーンでの雇用状況も ですね、残念ながらデジタル関連が伸びているんですけども、輸出が減っているとか、あるいは輸入部材が非常に多くなっているとか、あるいはセルラーが逃げ ていったという感じでですね、残念ながら雇用的には電気電子部門では支えきれなくなったこの1年かなというふうな状況です。次お願いします。 

    それで特にですね、価格破壊が、これは毎回出させていただいているんですけども、非常に進んでいまして、一般のブラウン管テレビはそこそこ落ち着いてきた んですけれども、薄型はまだまだ我々の企業努力も含めて、一気に価格を下げて需要を喚起していると。まあ台数ベースで伸びませんので、単価の高い薄型に移 管させたいという、そういう業界の思いもあるかと思います。 

    部会参加企業のですね、現在の状況なんですけれども、家電関連は薄型、それからデジカメ、カーオーディオ、白物が伸びてます。しかしながらですね、価格破壊は当然のごとく進んでいると。それで部品事業につきましては、やはり先程もありましたPIS/COFINSの不公平課題も解決が全然されていないということ、それから既存AVの 不振、これは特にブラウン管テレビとかです。それからセルラーの国外流出なんかの影響を非常に大きく受けて非常にしんどかったという状況です。ただです ね、今後デジタルテレビ、最後に出てきますけれども、これが立ち上がりますのでそれに対する期待、あるいは通信では固定系は非常に不振なんですけど、ブ ロードバンド系がこれからどんどん増えていきますのでその辺に期待しているというのが我々の業界です。次お願いします。 

    下期への期待と不安ですけれども、あまり変わらないないうことなんですけれども、経済の安定それから為替の安定がやはり、高くなるにせよ安くなるにせよ安定してほしいというところですね。不安としては価格下落、それから輸出環境の悪化、原材料の高騰、それで移転価格2度書いたつもりはないんですけど、非常に気になっていたと思われます。移転価格。それとスト関係、こういうところが不安なところでございます。次お願いします。 

    それで、マナウスの商工会議所の皆さんと意見交換した流れをですね、まあ大体同じようなことを書いているんですけれども、やはり心配されていることがです ね、特に中国産品を代表するパラレルインポートの商品が拡大しているとか。あるいは最初のページにも出ましたけれども、価格の低い商品はこの為替高の中 で、もうマナウスで作る必然性がなくなっているということで、DVDプレーヤーとかこういった商品は過去の10%20%の生産実績になっています。 

    そういったことを非常に心配されているということ。それからあと、生産形態がどんどん変わってきまして、日系企業はですね、主にやはり内製から含めて自らの製品を自らの技術で作ると、こういう流れで来ていますけれども、このブラジルにはですね、いわゆるEMS系 の企業さんが非常に、続々と入ってこられましてですね、まあそういったところが非常に脅威かなというふうなところを持っております。それで、まあ我々とし ましてはやはり、人材を育成するということが不可欠でですね、特にマナウスでの人材不足、特に技術系こういったところを心配しながら動いているというふう なところでございます。 

    い ろんな面白い提案が出てくるんですけれども、昨今では日本の方で雇用しているデカセギの労働者ですね、これを逆にこちらに持ってくると、持ってきて働いて いただくというふうな、非常に優秀な日系人のですね、日本での活躍をブラジルの工場に持って帰るというふうなところをやっている企業さんもあるというふう なことでございます。あとやはりマナウスにつきましては、先程からございますけれども、インフラ系での非常に弱さですね、これを感じております。 

    マナウスからサンパウロの物流は今もってですね、ベレンまで下ろしてそこから陸送するか、あるいはサントスまで持っていくかというふうなところでですね、2週 間ほどの物流時間がございます。こういったところとか、あと電気。それからマナウスに行かれて非常に驚かれるのは、我々の会社の中でもインターネットの速 度が非常に遅いというふうな問題がございます。まあこういったところですね。インフラに対する強化というのをしてほしいなというふうなところでございま す。 

    で、間もなく10分 経過します。最後にですけれども、今現在デジタルテレビがどういう状況にあるかということなんですけれども、グローボさんはですね、パウリスタからぼんぼ んとテスト波をすでに飛ばしておられます。その他の放送局さんもですね、多い少ないありますけれどもテスト波を流しております。これが一気に第4クオーターといいますか12月 にですね、商用化放送を開始するというふうなところになっています。ただまだ若干スペックの最終化というところがですね、まだ結論づいていないところもあ りまして、商品化するのがいつなのかなというのはプリモテックの三好さんらと色々言っているんですけれども、間もなく来ると思います。非常に画質が良くな ると思いますので、その節はまた薄型をお願いします。以上でございます。 

    司 会:松田さんどうもありがとうございます。総務委員長が時間遅れるとですね、司会がやりにくくなるだろうと思いまして、私が司会を買って出ましたけども、 その心配がないくらいぴったりと終えていただきましてありがとうございます。それではご質問がございましたらお願いいたします。それではないようなので、 次に移らせていただきたいと思います。それでは建設不動産部会の阿部さん、お願いいたします。

  • 建設不動産部会 阿部勇 部会長


    建設不動産部会 阿部勇 部会長

     

    建設不動産部会の阿部でございます。よろしくお願いします。

    最初にちょっとお断りいたしますが、名前が建設不動産部会なんですが、実は不動産を専門にご商売をされている部会の方が今年1社 退会されまして、実質的に活動を行っている部会員の方の中に今ちょっと不動産の専門会社さんがいらっしゃらない。今回まとめるにあたって悩みまして、素人 がどこまで書けるかなと思ったんですが、ただ一つの一般的なまとめという形で一応不動産もですね、この資料の中に入れさせていただきました。ということを ご了解願いたいと思います。 

    前段で大体建設業界の指標ですね、それをご説明した後、建設の方はいわゆる建築をやっているところと、それに今言いました不動産、それと建材、あと家具ですね。この4つに分かれた部門のご説明をさせていただきます。 

    まず全体の指標なんですが、これもいつもご説明しておりますセメント販売。建設業は非常に統計が出るのが遅くてですね、まだ4月エンドまでしか出ておりません。でとりあえず昨年2006年度に関しては2005年度に比べまして販売量が8.2%アップしております。ちなみに今年の4月エンドまでの総量が昨年の4カ月に比べて5.7%と、これだけ比べますと昨年のアップ率よりか若干落ち着いているということなんですが、これも月間によって多少ばらつきがございますので、今後1年間どういう形になるかはまだ未定でございます。次お願いします。 

    これが今のを棒グラフで表したんですけども、2003年、ルーラ大統領の1期目がスタートした時は本当に落ち込みました。設備投資ががくっと落ちて建設業界だいぶ苦しんだんですけども、それが順調に回復してきて、これ2006年までなんですけども、間違いなく2007年もアップするだろうということですね。次お願いします。 

    これが不動産販売。これも前回もご説明したんですが、これも4月までしかございません。2006年、これは2005年に比べて0.4%、ほぼ横ばいなんですね。ですから皆様が今この近辺でアパート一杯建ってる、すごいなとおっしゃられても、販売件数で言うと一昨年に比べて昨年それほど増えてなかった。ところが今年は4月エンドまでで、昨年に比べて65.7%。今年やはり非常に増えるだろうという見通しがございます。 

    それの、まあ一つの大きなポイントなんですが、いわゆるこの辺まではですね、どちらかというと高級アパート、こちらのハイライズの建物が多かったんですけども、昨年から今年にかけて、政府のPACございますよね、あれで貸し出しの融資額を増やしたということと、今年入ってIPIが建材に関しては大分税金を下げました。かなりの部分が、0% というのも出てきておりまして、半数以上の建材に関しては間違いなく税金が安くなった、それが追い風になって今年は中低所得者用の住宅が伸びているという のが最大の原因だと思います。この今のグラフですね、まあ横ばいになって今年がくっと上がるだろうという予想になっております。次お願いします。 

    これがですね、建設業雇用者。これはブラジル全体、後ほどサンパウロ州のやつが出てくるんですが、雇用者数がですね。これも2006年が2005年に対して6.7%。その前の年が13%アップしたんですね。これも堅調に2003年に比べますと堅調に伸びていると。で今年が4月エンドまでで7.6%ですね。ということで雇用者数増えてきているということですね。次お願いします。 

    これが年度別の雇用者数の動きなんですが、2002年がこの黒ポイントですね。03年がピンク、一番落ち込んでいます。04年がちょっと上がって05年からかなり大きく伸びていると。07年もここまで来ていますですね。次参りましょう。 

    これがサンパウロ州ですね。やはり新聞なんかでも読みますけど、工業製品の指数なんかもサンパウロが一番国内で牽引しているというふうな表現の仕方がされてますけども、やはりほとんど数字としては変わってないんですけども、若干全国よりもサンパウロ州の方が今年なんかは10.5%ということで、数字的にはサンパウロ州がやっぱり大きく伸びているということでございます。次お願いします。 

    これも全く同じグラフです。サンパウロ州のグラフですね。次お願いします。これはPIBですね。建設業のPIBで言いますと、2004年の後半が大分大きく伸びて、2005年は少し引っかかった。で2006年にまたぐっと伸びてきて、2007年の第一四半期は若干落ち着き気味という、そんな感じです。次お願いします。 

    これが建設業全体の売上です。ブラジル全体ですね。2002年、まあ売上からいくと先程のセメントのあれに比べると極端に落ちておりません。で若干落ちた、それから2004年2005年、これが残念ながら05年までしかまだ数字が出ておりませんでした。これが、単位が100万レアルですから、これでいうと1億レアルを越したところということですね。次お願いします。 

    ちなみに日本の場合はどうなんだというのを調べてみました。私もあまり調べたことなかったんですけど、極端ですね。ご存知のように公共投資が抑えられてですね、それがはっきり形になって現れているということで。次お願いします。 

    これが実は日本とブラジルの、赤い方がブラジルでこれが日本の、勝手に、年度ごとの為替レートではなくて今の65円というのをぶっこんじゃって、でたらめな比較になっちゃうかもしれませんけど、今の現状で言うとこれくらい開きがある。これが今、1兆円ですね。日本が90兆円ですね、でこちらが6兆くらいだったですかね。約13倍の開きがあるんですけども、実はGDPは4倍しか開きがない。ということは、何が言えるか私にもわからないんですけども、ブラジルはGDPの割には建設投資が少ないということなんですかね。だからまだまだ伸びる可能性があるんではないかなという、ちょっとこんなグラフを作ってみました。 

    これからが個別の部門の上期の回顧、下期の展望ということなんですが、お願いします。まず建築です。全体的に見積もりの引き合いが増加傾向にあります。で案件、1案 件に関して大型化しております。今までの他の部会のお話のように、差はあったにしても非常に設備投資多くされてるんですね。ところが製造業さんだけじゃな くて、学校とか病院、こういった施設の引き合いもずいぶん今年は増えたという傾向にございます。例えば学校なんかは、この辺でいうとUNIPみたいなある程度のマンモス学校は一つの拠点だけじゃなくて、あちこち、まああそこフランチャイズ制をやっているという話も聞いてますので多分その傾向だと思いますけども、一つの学校があちこちの施設の増築をはかっているという傾向がございます。 

    あ と病院さんに関しては改修工事、増床。入院施設を増やすという増床ですとか、そういったことで設備投資をされております。それからあと、傾向としては入札 から発注までの期間が短縮傾向。いわゆる、もうすぐに施設を増設されたいという傾向があります。こういったことの結果として、今少し、そんなに顕著ではな いんですが、傾向として労働者不足が見えるかなと。特にあの、リオの方で仕事をされた方は分かると思うんですけど、パンアメリカンオリンピックですか、あ れですごい取られまして、非常にある時期逼迫した時期があります。まあそれはそれで終わったんですけども、全体的に工事量が増えているということで、これ から労働者不足が顕著になるんではないかなということは危惧されております。次お願いします。 

    下期の展望。まあ今言ったようなことも含めて、人材・機械の確保が重要課題になってくるだろうということなんですけども。引き合い件数は今後半年間も上期 同様堅調に推移するだろうと。それと価格競争の厳しさが常態化という、これはもう本当にここ何年も同じなんですけども、ということでここでお客様から抑え られて、ここで下から突き上げられて、ますます建設業界利益確保が難しくなるのかなということが今心配されます。 

    不動産。不動産は先程から言いましたように戸建て、アパートとも非常に販売が好調ですということですね。特に中低所得者用の住宅が増加していますと。それは融資枠ですとか、建材のIPIが 減額されたということですね。それと、ひとつですね、これ部会の方が実際に現地でご覧になったんだそうですけども、東北部の海岸、ナタルとかフォルタレー ザ、ああいうところで戸建てやアパートがすごく高級なやつを販売していると。これは北欧からツアー組んで見学会があると。で販売店はすべて北欧の会社、資 金も全部北欧から出して。販売そのものも北欧でしかやってない。国内ではやってない、こういう物件が増えているという話を実際見てこられたそうですね。デ ベロッパーも販売も欧州だけでやっているということですね。ちなみにですね、80平米くらいの内装なし、50万レアルしたそうです。次お願いします。 

    下期の展望。アパート販売は好調を持続するだろう。で、サンパウロ、この辺ですね、サンパウロの高級アパートはって私今年になって3人 の日本人に真剣に聞かれました。安部さん今買って大丈夫かなって。私分かりませんと言ったんですね。私素人ですから。ただこれもですね、今年辞められた小 林住宅さんがおっしゃったんですけども、やはりさっきのあれじゃないですけど、いつまでも続くはずがない。実需じゃないっていう。こっちは実需です。間違 いなく実の需要ですけど、これはやっぱり投資ですから、転売目的だといつまで続くかなということですね。本当の金持ちは抱えちゃってしばらく離さないです から、10年でも15年でも。それは全然問題ないんですけども、転売目的はいつまでかなというのは、分からない、クエスチョンマークです。 

    そ れから日本からの投資をされる動きが最近ちょっと見られるかなというのも小耳にはさんでおります。まあそういうことで、ここの、今のブラジルは不動産投 資っていうのはヨーロッパ、アメリカからですね、特にこういうアパートに関する投資が増えてますので、今後も当然日本からの投資もあってもおかしくないと いうことで、この辺は不動産に関しては今後クエスチョンマーク。私も素人ですのでこの辺で終わらせていただきます。次に行きます。 

    建材の方ですね。これはアルミサッシを扱っておられる企業さんですけども、需要が増大。それは住宅向けですということですね。ただ材料が非常に高止まり、最初はここ4年くらい前でしたかね、1500ドル/トンだったのが3000、倍になって今は2500ドルくらいでずっと変わらないそうですね。非常にだから原材料が高いということで。それと、これがですね、販売価格競争が非常に激化されているために規格外、いわゆる見積もりスペックよりも下げた値段で出して安値受注している業者さんが増えていますということですね。展望としては、引き合いは昨年並み。競争はさらに厳しくなるということですね。次お願いします。 

    家具。家具これ一社さんだけなんで、これが全部この世界をあらわしているかどうか分かりません。その一社さんのお話ですけど、自社新規開発の販売が好調で 非常に販売が増えたということですね。で、業界の一つの傾向として、最近高級品または大型製品を扱っていた会社の閉鎖が2、3社あったそうです。理由はと聞きましたら、やはりお客様のニーズに対応できない、売る側の論理でやってたからお客さんが減ったよというようなお話でした。あと、鉄パルプ等の原材料が値上がり傾向にありますということですね。 

    下期の展望。新規の事務所や改修案件、これは増えているそうです。今後も増えるでしょうということですね。低価格販売で競争相手が出現しているため価格競争は激化と、まあこれは業界の価格競争が激しくなっていますということで。で最後にもう一つ。 

    部会の個別テーマ、これ10月または11月にということで、高級所得者向け病院と中低所得者向け学校、どうしてこの組み合わせになったか分かりませんが、今両方二人で段取りしていますので、また詳しい話わかりましたらお知らせしたいと思います。以上でございます。 

    司会:阿部さんどうもありがとうございます。ご質問何かありますでしょうか。特になければ、それでは次に進ませていただきます。運輸サービス部会の寺本さんの方からお願いいたします。

  • 運輸サービス部会 寺本久男 部会長


    運輸サービス部会 寺本久男 部会長

     

    この4月から運輸サービス部会の部会長を務めさせていただいてます日本航空の寺本です。どうぞよろしくお願いします。 

    それでは6つ の業界について、上期の回顧と下期の展望についてご報告させていただきます。まず我が航空業界ですが、好調なブラジル経済と強い通貨、レアル高によってで すね、国内線国際線ともに旺盛な需要があったということで、とりわけ国内線につきましては海外への乗り継ぎの需要も含めまして前年同期比二桁、約14% 増となっております。国際線につきましては南北米あるいはヨーロッパ等の路線が好調で、TAMが色々路線を拡大したり、あるいは外国エアラインの増便等々 もあって、それなりに活気を呈したんですが、まあなんと言ってもバリグが破綻しましたので、その肩代わりでTAMが路線をしてますが、必ずしもそれをカ バーしきれてないということで。需要は旺盛にあるんですが供給が中々追いついていないということで、旅客数全体としては国際線についてはほぼ前年並みかな というふうになっております。 

    次に国内線につきましては、これは参考までに書かせていただきましたが、それぞれの会社のシェアはそちらに書いてある通りになっておりまして、TAMが約半数の50%。GOLが45%。あとBRAが3%のオーシャンエアーが2%、まあこれは丸い数字にさせてもらっていただいていますが、こんな感じで。GOLにつきましては、新しいバリグを買収しましたので、バリグがやっていた国内線も含めての話でございます。 

    あと上期としましては、昨年の9月 にGOLとレガシーの航空事故以降、ブラジルの航空管制問題が惹起しまして、管制塔の機器が非常に老朽化していると、まあそれによって故障しているという ような理由であったり、あるいは管制官のサボタージュ、あるいはストライキということでですね、現在に至っても非常に便の発着遅延が発生していると。特に 上期においては、3月30日だったと思いますが、管制官の大規模ストライキがありまして、特に北米に行く便についてはほとんど出られなかったと。我がJAL便も24時間ディレイを余儀なくされたというようなことが起こっております。 

    下 期の展望につきましては、需要につきましては国内線については需要そのものは好調を持続するだろうと。ただし先般TAMの航空機事故がありましたので、か なり現在も空が混乱しているということと、やや航空機旅行が若干嫌われて、特に近距離国内線については例えばバスに切り替える等々があってですね、旅客数 については若干の影響は否めないかなと。まあどの程度の影響が出るかは私自身、現時点では不明ということです。 

    国際線につきましては、先程言いましたように需要そのものは旺盛ですので、色々な会社がですね、新規乗り入れあるいは機材の大型化等を計画しているようですが、その中でちょっと変わったところではアラブ首長国連邦のエミレーツ、これが10月 からドバイ―サンパウロをデイリーで新規開設するというふうなことを聞いております。あと一方では、逆にレアル高の影響でですね、外人客のブラジル、訪伯 旅行がやや落ちているというのがありまして、特にヨーロッパから、まあリゾート地として東北伯の海岸保養地へのお客様が結構多いんですが、この辺のところ がむしろ中米のカリブ方面にデスティニーチェンジしているという傾向があると。 

    あとは下期としましては、先程申しましたように航空管制の問題と今回のコンゴーニャスにおける事故にともなう国内線の空港問題ですね、等々、これが今我々航空業界としては喫緊の課題となっておりまして、この早期解決をお願いしたいということでございます。 

    では続きまして海運業界。海運業界は同じようにレアル高ということで輸入につきましては引き続き堅調な伸びを示していると。特に中国からの輸入貨物が非常に伸びているということで、ここにありますように43% くらい伸びているということで。物としましては機械とか自動車部品、あるいは一般消費財というのが伸びているそうです。輸出につきましては、レアル高があ りますが、思ったほどの大きな落ち込みもなく、全体的に、品目によってばらつきがありますが、まずまずということです。 

    あ と上期の回顧としましては、スペースに関しましては輸入貨物の伸びがスペースの増加を上回っているためややタイト感があるということです。下期の展望につ きましては輸入は引き続き順調と、輸出につきましてはやや不調かなと、こういう見通しです。あとは課題としましては、こちらにありますように貧弱な港湾イ ンフラによる運行スケジュールの混乱と原油価格の高騰が懸念材料ということでございます。 

    それでは続きましてフォワーダー業界に行きたいと思います。上期回顧ですが、日本発の輸出貨物は全体的には対前年同期比マイナス4.7%。その中で南米向けが非常に好調で17%増と、まあこういう数字が出ております。構内物流に関しましては、主要の顧客の鉄鋼業が非常に好調だということで、これに支えられて順調に推移したということで対前年同期比17%増と、こういうふうになっております。 

    クー リエ部門につきましては、バリグが破綻したことによって一時激減しましたが、最近は他社等が便数増を行いましたのでかなり改善していると、こういう結果が 出ております。下期の回顧。さきほどもありましたが、コンゴーニャス空港問題により貨物便の利用空港変更、あるいは発着便数制限等が懸念材料として挙げら れると。構内物流につきましてはウジミナスの新規投資にともなう作業増に期待すると。あとは税関の入庫システム、SISCARGAというんですが、これが9月末に導入される予定ですが、これの導入に先立って色々情報が錯綜していて、やや現在混乱をきたしているということがあると。あとは、クーリエ関係ですが、リオに新クーリエターミナル建設の動きがあるという情報があります。次お願いします。 

    次は旅行、ホテル業界ですが、旅行の場合は先程お話しました航空業界にやや似てるところがあるんですが、上期につきましては海外旅行が順調であったと。ただしヨーロッパ行きについてはやや控えめであったと。国内旅行ですが、こちらはTAMとかGOLと かその他国内の航空会社が相当競争が激化しているということで運賃が非常に多様化していると。お客さんによっては予約した時点で案内された運賃と、実際に その後発券した時の運賃が違ってですね、色々トラブルがあったり等々で。まあお客様としてはどっちかというと大手ホールセラーが作るパッケージ商品が買う 傾向があって、こちらの方が非常に順調に伸びていると。 

    あと、ホテルの方は、サンパウロ全体のホテルの稼働率は68%ということで前年同期比8% 増ということでございます。下期展望ですが、国内旅行需要は拡大を予想していると。引き続きパッケージ商品に人気があるだろうと。海外はまあ上期並み。あ とは課題としましては観光事業の環境整備、まあホテル、車両、レストラン、セキュリティ等々や空港施設の整備が今後の課題ということが言われております。 次お願いします。 

    最後になりますが通信業界。こちらの方は、まず携帯電話の加入者数、これは本年6月現在ですが、1億666万台。これは世界で5位だそうです。ちなみに1位は中国だそうです。2位がロシアと、で5位がブラジルと。これは私自身ちょっと驚いたんですが、その内約8割がプリペイド方式を使っていると。各社の台数はそこにあります。VIVOが3024、TIMが2750、等々でこのVIVOとTIMで約過半数の54%強のシェアがあると。 

    それと上期としてはノッタ・フィスカルを電子化したということで、84万枚のノッタ・フィスカルの電子発行を実現したということで、今後国税局はですね、脱税が非常に懸念されるタバコとか石油関連の業種を来年の4月から電子化する予定だそうです。下期展望ですが、IT全体の2007年の成長率は3年連続で二桁を示しているということで、ラテンアメリカ全体のIT市場の46%を占めるだろうと。あとは、先程松田さんの発表にもありましたが、デジタルテレビ放送の開始はサンパウロは12月2日、リオが来年中旬を予定しているということでございます。私の方からは一応報告は以上でございます。 

    司会:寺本さんどうもありがとうございます。それでは寺本さんのプレゼンに関しましてご質問はございますでしょうか。それでは特にないようですので次に移らせていただきます。それでは自動車部会の長谷部さんお願いします。

  • 自動車部会 長谷部省三 部会長


    自動車部会 長谷部省三 部会長

     

    本年の6月から自動車部会の部会長をおおせつかりましたトヨタの長谷部でございます。

    ご覧の通りの順番で本日の自動車部会からの報告をさせていただきます。4輪、2輪、それと部品業界と、こういう順番で説明に移らせていただきます。 

    最初に4輪でございます。昨年度の実績が260万台ということでございまして、これは過去最高でございました。本年の上半期、下の方のグラフで130万台でございますが、上半期は138万台の生産でございます。年間に置き換えますと去年を上回る287万台というのが今年の見込みになっております。ただし折れ線グラフで書いております輸出についてでございますが、各部会からの報告にもありました通りレアル高の影響によりまして07年の上半期は減少ということになっております。この傾向は後半も続きましてですね、輸出については今後も減っていくということかというように予測しております。次お願いします。 

    このグラフは国内の販売状況でございます。2007年の販売の前半、これ書いておりませんが、去年に比較しまして約24%1-6月で国内販売は増加しております。この勢いは後半も続きまして、235万台という予想をANFAVEAの方が出しております。この235万台というのは、ここのグラフにございませんが1997年、194万台というのが過去のブラジル国内の最高でございました。ここまで市場が伸びる背景といたしましては、まあ当然のことながら経済が支えてきたということが最大の理由でございますが、それに加えまして金利がかなり下がってきたと 。

    食品の方からカーローンのために食品の売上が落ちるとかいうことがございましたが、決してそうじゃないんじゃないかというふうに思います。それと金利の低 下だけではなくて、ファイナンスの、長期のローンというのが大分多くなってきております。これも一つ販売を押し上げている理由かと考えております。次お願 いします。 

    乗用車内のセグメントを見てみますと多少の変化が見られます。ここで見ていただきます通り、ポピュラーといわれる白のほとんど、構成比としては変わっておりません。ただし、台数が24%全体伸びているわけですから、これを伸ばしていきますと台数はそれぞれのセグメントで全部伸びております。構成比としましては上から2つめにあります横バー、プレミアムコンパクトというセグメント、ここが伸びているという状況でございます。次お願いします。 

    当社も4月からフレックスを導入したわけなんですけど、右側のグラフにあります通り現在のマーケットでのフレックス車の比率は86%ということで、輸入完成車ほかを除きますと国産車についてはほとんどフレックスであるという状況でございます。言わずもがなですけど、左側のガソリンとアルコールの価格を見ていただきましたら分かります通り、一般に燃費差が1対0.7というふうに言われておりますので、それよりもエタノールが安ければお客さんはエタノールを買うというメリットがございます。まあこういう状況がありまして今後もエタノール車の販売がどんどん伸びていくと言うふうに考えております。次お願いします。 

    このような国内の好調な市場を背景にいたしまして、現在発表されている投資計画をここにまとめてみましたが、既存のメーカーだけでなく韓国、中国、イン ド、こういう国からもブラジルに投資をするというふうな情報が新聞紙上をにぎわしておりまして、実際に我々が聞くところによるといろんな活動を始めてると も聞いております。次お願いします。 

    引き続きまして2輪の状況についてお話を申し上げます。2輪も4輪と同様にですね、2007年の上半期はインフレの抑制、金利の低下、最低賃金の大幅引き上げ、選挙前の公共投資、こういうことに支えられまして、2輪の購入層でありますCD所得、この層の消費活動が活性化しまして、2輪の市場を押し上げたというふうに聞いております。後半につきましてもこの状況は引き続き継続し、165万 台ということで、ここも史上最高だと思います。こういう生産、販売の状況になるかというふうに予測しております。ただし輸出につきましては、例にもれずレ アル高と、それとブラジルから出ている輸入国に流れてくる中国製品、これとの競争ということで、かなり厳しい輸出の状況になるかというふうに聞いておりま す。次お願いします。 

    3番目が部品業界でございます。このグラフはSindipecas発行のものでして、同協会の加盟企業の中の代表52社の売上を示したものでございます。2輪4輪の堅調な伸びにともないまして部品業界も今のところ堅調に伸びております。今後とも07年通じましてこの傾向が続くというふうに考えております。 

    多少補足の話をさせていただきますと、やはり中国部品というのは部品業界にも影響がございまして、特に標準ベアリング、あるいはタイヤ、あるいは自動車 メーカーの純正パーツ、これらの分野に関しましては中国からかなり安い部品が入ってきておりまして、市販ベースでは、完成車の生産ベースのサプライは非常 に好調なんですけれど、市販ベースではかなり苦戦を強いられるというふうに会のメンバーの方から報告をいただいております。次お願いします。 

    最後に本年の部会のテーマといたしまして、昨年度から健全な2輪業界の育成に向けた自主監視体制強化というのを自動車部会の個別テーマとして取り上げて活動しております。2輪 業界におきましてはここ数年、新規参入するメーカーが増えてきておりまして、ご覧のように中国製品を取り扱うメーカーの販売の伸びが顕著な中、新規参入に よるお客様に誤解を与える販売手法、あるいは脱税、為替取引き違反、特許権侵害などの違法行為がなされているというふうな状況でございます。この事態が続 きますと、業界に対する信頼を失うという恐れが高い懸念がございます。次お願いします。 

    その中で、知的財産侵害の例をとりますと、例えばこのような特許、意匠侵害と思われるケースが発生しております。ごらんの通り外観がそっくりなもの、特許 権を侵害しているものなどがございます。これらの多くは中国製品でございます。こういう製品がブラジル市場に急速に流入してきております。一方でこれらの 中国製品が果たしてブラジルの経済に貢献しているかという点を見ますと、日系企業の中には現場立地がもはや90%を越えているところがございます。多くの中国製品は単に中国から部品を輸入して組み立てているだけに過ぎないわけです。 

    こ のような中国製品の多くは独自に開発されたものではなく、他人の成果を盗用したものです。研究開発に投資しない分だけのコストが抑えられまして、あらたな 技術やデザイン等の知的財産権を生み出さず、その点においてもブラジル社会に何らの貢献をしておりません。この、研究開発が行われないばかりか、中国製品 は知財権を平然と侵害しているものがございます。このような状況を放置すれば、多くの中国企業がブラジルでは知財権の侵害するリスクは低いと認識するよう になってしまいます。そうなりますと、盗用や侵害は助長され、中国企業が真面目に研究開発を行うインセンティブがますますなくなってしまうという結果を導 き出します。 

    そ こで中国製品に対しましては各社ごとにそれぞれの知財権を用いて司法手段をとることが必要になってきております。ブラジルは知財権の侵害が認められないの だということを中国メーカーが認識するようになれば、自ずと自社開発をせざるを得なくなり、そして研究開発の成果である知財と相互に尊重する気運が醸成さ れ、そうなりますと健全な技術競争が進み、ひいてはお客様の利益、産業の発展へとつながると考えております。 

    一 方裁判となりますと、一般的に長期間争わなければなりません。訴訟の費用としても高額になりますし、したがって各社司法手段に訴えるのと並行しまして行政 として何らかの制度、措置を講じるべきではないかということを業界として訴えていく必要があります。これの具体的な活動といたしましては、3月に開催されました日伯経済委員会の席上におきまして前任の岩村元部会長の方からこの知的財産権の保護の必要につきまして、日伯両国の政府に対し強く訴求をしたという活動が上半期の活動でございます。以上で自動車部会の発表を終わらせていただきます。 

    司会:長谷部さんどうもありがとうございます。それでは長谷部さんに何か質問ございますでしょうか。はいどうぞ。渡邉さんお願いします。 

    渡邉ジェトロ所長:先月ミゲル・ジョルジ商工開発大臣が、ブラジルの自動車生産、いつごろとは言っていませんでしたが、500万 台行くだろうというようなことをおっしゃいました。私はその数字を見て勝手に、多分日本車はその半分くらい将来長期的にくるんじゃないだろうかというふう に考えているんですけど、部会長はどのようにご判断されているのでしょうか。それから先程の各社の投資計画の中でトヨタ山が入っていま選でしたが、その辺 はいかがでしょうか。 

    長谷部部会長:えー、かなり意地悪な質問だというふうに思うんですけれども。とりあえず、当社の話をします。部会としてのディスカッションは全くしておりません。今我々が見込みとして、というか必ず達成される台数としては、国内販売が300万台。必ず近未来に達成される台数といたしましてですね。で、いまさっきの大臣がおっしゃったのは、ひょっとすると輸出も入って全てのことかもしれませんが、その300万台のベースというのはそんなに遠くない将来に発生するだろうなというふうに考えております。 

    ただし、グラフでもご紹介しました、去年に比べて22%あるいは20% を超える成長が続くとは思っておりません。やっぱり、リバウンドではないですけれどもどこかでカーブは緩やかになるんではなかろうかというふうには思って おります。二番目のご質問なんですけど、新聞発表を拾ったものでございまして、当社はまだ発表して、まだじゃなしに当社は発表しておりません。よろしゅう ございますでしょうか。 

    司会:ありがとうございます。ほかに質問ありますでしょうか。それでは、ないようでしたら次に移らせていただきます。長谷部さんどうもありがとうございました。それでは11部会の発表が終わりまして、最後にですね、移転価格税制に関しまして鍋島さんにお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

     

  • 移転価格税制 鍋島直裕コーディネイター

    移転価格税制 鍋島直裕コーディネイター

     

    皆さんこんにちは。移転価格税制委員会の、ホンダの鍋島と申します。よろしくお願いいたします。

    2時から11部会の、並み居る部会長さんたちのご報告、フルメニューの報告のあとに、ちょっと毛色の変わった形の報告ということなりますけれども、移転価格税制委員会からの報告ということで話をさせていただきます。 

    このフルコースのメインディッシュの後にこういう形の話をするというのは場違いな感じがしないでもないんですけれども、今回移転価格税制委員会というのは2005年 にできたんですが、色々な活動をやってきました。まあ部会活動とは直接のリンクはないとしてもですね、商工会議所のメインといいますか、非常に多くの企業 の方々が直面している、悩んでいる、困っている問題の一つということで。これ委員会活動で活動して何とか突破口を開いていきたいということで発足をしまし て、活動してきました。 

    2年 間の活動を簡単に振り返ることと、それから、まあ移転価格については非常に詳しい方がたくさんいらっしゃると思うんですけど、中にはひょっとしたら何ぞや と思われる方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単に冒頭に移転価格税制というのを説明した上で、どのような委員会の活動をしてきたかということをご報 告して、この委員会の活動が今後めざしていく方向みたいなことを皆さんとできましたら共有させていただいて。ということでお話をさせていただきます。 

    今日のメニューなんですけど、2つ です。まず移転価格税制の問題概要ということで、まず移転価格とはどんなことかというのを説明します。その次に、ブラジルの移転価格税制というのは世界的 に見るとちょっと特徴的な部分がございまして、それが問題そのものに直結している部分があるもんですから、これを簡単にご紹介します。その次に、この移転 価格税制をですね、まあブラジル移転価格税制を理解した上で、委員会活動、まあ商工会議所の活動として取り組んで何をめざすのかということを皆さんに知っ ていただくために、今までどんなことを活動してきたかということをご紹介して、今後の方向性ということでお話をします。じゃお願いします。 

    最初に移転価格税制とはということなんですけど。ここにちょっと図式を書いております。この移転価格税制というのは、税制と聞いただけで頭が痛くなってしまう方が多いんじゃないかと。私もその1人なんですけども、簡単に理解していただく必要があります。いろんな説明のされ方があるんですが、本当に簡単に説明しますと、こんな1枚 ですということで。実はこの後説明します中身というのは、この商工会議所のホームページに移転価格税制の改善要望というタイトルで掲示をさせていただいて おります。ディテールについてはそこをご覧いただければ、よりよく理解していただけるんじゃないかと思いますが、今日はその資料も抜粋しながらご説明をし たいと思っております。 

    まず移転価格税制なんですけども、基本的には2国間で発生し得る問題です。2国 間といっても、一言でグループ企業ですね。例えばホンダといってもいいんですけども、ホンダの場合日本に本社がございます。ブラジルに現法がございます。 他の業界でもそういったパターンでグループとしての企業活動をされているところがたくさんあると思うんですが、この取引において移転価格の問題が発生する 可能性があるということです。 

    下にちょっと摸式を出してるんですけれども。簡単な例として出していますのは、例えばA国からB国へ物を出すという場合、例えば国によって税率が違いますので法人所得に対する法人税率が40%の国から、仮にですけども、20%の国に品物を出すと、こうするとどういうことになりますかというと、輸出価格というのは企業が独自に決めていくわけですけども、例えばこんなパターンがあります、という例が出ています。 

    これは購入ということで材料費というふうに単純に考えていただければいいんですが、これを100で作ったものを150で売ると。そうすると例えばB国、これをブラジルとしてもいいですけども、B国では150でそれを買うということになります。でブラジルではこれを、150で買ったものを200で販売するというようなパターンがあります。これはまあ、価格の設定というのは企業が独自に決めるものですから、例えば同じように原材料費が100だとしても、これを120で売ると。でこれをブラジルで色々加工したり付加価値を高めて200でブラジルで販売するというケースが2つ。まあ色々なパターンが考えられますが、例えばこういう2つのパターンを考えてみましょう。 

    この場合ですね、税率そのものはそれぞれの国の税率に従いますので、ここからここ、例えば100の原材料費のものを150で売ると、単純にいいますと50の利益、付加価値をつけたと。これに対してA国では40%の税金ですので50かける40%と。それに対して輸入したB国では150で受け取ったものを付加価値を高めて200で売るということですので、こちらも50の利益に対して20%の税率がかかると。そうしますとこちらは30ということになります。トータルでこの企業として払わなきゃいけない法人税の金額というのは30ということになります。 

    ところがこの下のパターンでいきますと、税率は同じようにしますけども、価格の設定が違うということで、トータルで負担しなければいけない税額というのは24と いうことになります。で、どちらがグループとしていいかとすれば、こちらの下のパターンの方がいいわけですけども、これは基本的に企業が自分たちで金額を 設定して取引するということですから、これ自体は何ら問題はないわけです。ただし、こういったことが過剰に行われるようになってしまうと、各国のですね、 課税権を侵害することにつながると。 

    例えばこの上と下のパターンでいきますと、このA国で納税する法人税の金額というのはこの上のパターンの場合に比べて小さくなるわけですね。そうしますとこのA国、 まあ例えば日本としますが、この国では税収が減るということになります。その分こちらで増えるというような形。まあいろんなパターンがあるんですけども、 基本的にはこの課税権の侵害というのはですね、双方の国はやはり税収に対して非常に敏感でございますので、そういったものが不適当に操作されているんじゃ ないか、ということを抑えるために移転価格税制というのがそれぞれの国で存在します。 

    移転価格税制というのは色々な考え方、といいますが計算根拠みたいなものがあるんですが、代表的なものをここにあります再販価格比準法、独立価格比準法、原価基準法とこういう3つ の代表的なものがあるんですけども。世界にはいろんな計算の仕方がこれ以外にもあります。まあ代表的なものはこのような計算の仕方があります。今日は ちょっとこの詳細に入りますと時間がなくなりますので、ここは割愛しますけども、ここだけ頭に入れていただきます。移転価格税制というのはこういった基本 的な構造があるものです、ということです。 

    で、これを頭に入れていただいた前提で、次にじゃあブラジルの移転価格税制というのはどんな特徴があるのかということをご説明します。細かいことを言い始 めると色々たくさんあるんですけども、考え方としてはこんなことです。問題概要とありますけども、ブラジルはですね、世界的に適用されている移転価格税制 というのは一つはOECDのガイドラインというのがございまして、基本的にOECDの加盟国は同じようなコンセプトに基づく税制を使っています。 

    それに対してブラジルは独自の移転価格税制を採用している関係で、当該取引会社間、先程見ていただきましたA国B国 のグループ会社間の所得に対して二重課税が発生する余地が非常に大きいというのが問題になります。それから、実際に二重課税を課せられているケースを含め て多くの企業にとってブラジルの事業展開に非常に大きな影響を及ぼすケースがございます。なおかつ、その結果としてですね、投資を阻害する可能性がある、 要因になっているというふうに認識しております。 

    そもそも移転価格税制というのは、売主買主、先程のページで見ていただきましたA国から出してB国で買うということですね。売主買主間での利益の正当な配分を実現させるべきものであって、両当事国間での二重課税が発生する余地というのを極力少なくする法整備が必要なものですね。OECDの制度に準拠していれば基本的にそういったリスクは非常に少なくなるんですけども、ブラジルの場合はそのOECDのガイドラインに沿わない中身を持っているものですから、そういった問題が発生するということです。そして業種、やはり製品による特殊性に考慮して、かつ世界的な移転価格法の概念・制度、つまりOECDの考え方を筆頭とするような代表的な概念を取り入れた、世界に受け入れられる移転価格税法というものを確立する必要があるというのが基本的な認識でございます。次お願いします。 

    で、今申し上げたOECDの ガイドラインというのがあるんですが、それに対して比較表で簡単に分かりやすくしたのがこの表なんですが、いくつかの基本的な特徴というか、移転価格税制 が持つべき項目というか、考え方があります。それに対してそれぞれどういう考え方を適用しているかというのがここにございまして。まあざっと見ていただけ ればお分かりいただけると思うんですけど、OECD、OECD加盟国および日本も含めて基本的には同じような考え方を持っています。 

    この基本3法というのは先程のページで申し上げました3つの基本3法ということですけども、例えばOECDで あればそういったものを使いますけどもそれだけに限定せずフレキシブルな体制を持っていると。それに対してブラジルは、適用するんですけども、マージン固 定であるとか非常にちょっとストリクトなルールを持っています。というような形でですね、ブラジルはちょっと特異な運用をするような法制を持っているとい うことです。お願いします。 

    こちらはさらに細かくなりますので今日は省きますが、この資料が先程申しましたホームページの方に掲載して説明も付け加えさせていただいておりますので、ご興味のある方はぜひホームページをめくっていただければと思います。先程お話しました3法 ですね、原価基準法、独立価格比準法、それから再販価格比準法と、基本的なコンセプトがどういうことであるかということと、どういったメリットデメリット があるのかと、それからどういった企業に対する影響があるかということがここに書かれています。これは一応ご参考でお見せします。今日はちょっとご説明す る時間がありませんので後で見ていただければと思います。 

    こういった税制を前に多くの企業が非常に困っているというものに対してアクションを取ろうというのが、委員会の活動の方向でございました。この日本商工会議所として活動するにあたって、大きく4つのポイントを改善要求という形でまとめて活動してきております。 

    1つ 目は、業界ごとに異なるマージン比率パーセンテージの適用と。これはどういうことかと言いますと、先程もちらっと出てたんですけど、マージン比率というの は税制の計算にあたって非常にキーポイントになるんですけども、これがブラジルの場合は業界ごとのいろんな特殊性があるんですね。マージンがどれくらい取 れるか、要するに利益幅がどれくらい取れるかと、大体業界のある程度トレンドがあるわけなんですけども、そういったものを結果的に一切無視せざるを得ない ような固定的なマージン比率が設定されていると。OECDの加盟国の法律であればその辺はある程度フレキシビリティを持っているんですけれども、きめつけ的なマージン比率が設定されている、これはやっぱり問題だということで、これは何とかしてほしいというのが1点目。 

    2点 目はですね、製品一点ごとの税率計算から製品群・グループごとでの計算への変更と。ちょっと言葉では分かりにくいですけども、簡単に言いますとブラジルの この移転価格税法はですね、部品一点一点、例えば自動車でもテレビでもいいんですが、部品一点一点のコストを、コストなり販売の取引の情報というのを全て 積み上げて報告しなければこの部品は移転価格に抵触していないということが証明できないというようなシステムになっています。 

    OECDの 加盟国の基準であればですね、ある程度パッケージで、例えばこの部品群、このアッシーであるとか、この缶製品とかいうところで計算ができるんですが、一点 一点を全て証明しなければいけない。これは当然手間もかかりますし、それからその一点一点のうち一点、二点がですね、抵触しているということになれば、そ れは移転価格に抵触するということでその分余計に税金を払わなければいけないということになってしまいます。そういったことが非常に難しさとしてあります ということです。 

    3つ 目は、為替変動に対する対応ができないということで、実際取引の場合は契約を結んだ時の取引価格と、実際に物が入ってきた時の為替レートを適用した価格が あるわけですけども、そういった為替相場の変化、当然変化があるわけですけど、そこに対応できないと。契約時点の為替を適用しなければいけないようなルー ルになっているということです。 

    それから4つ目。これは実際には一番大きな部分になりますけれども、事前承認制度(APA)といいますが、これがブラジルの移転価格税制にはありません。何が問題になるかといいますと、税制はもちろん法律として決まっているわけですけれども、いろんなグレーゾーンを含めていろんな判断に迷うところがあるわけですね。OECDの加盟国であれば事前にそういった部分に対して、この法律の解釈をどうしたらいいかということを事前に税務当局に相談して確認を取ることができます。 

    つ まり、これは移転価格に引っかかるか引っかからないかということですね、事前に申請すれば判断を受けることができるんですね。ところがブラジルの場合、そ の制度自体がありませんので、やってみなければ分からないと。後から指摘を受けて多大な移転価格法人税を取られるというようなことが起こり得ると、非常に リスキーな形になっています。この4つの項目をメインの活動のターゲットとして活動してまいりました。次お願いします。 

    実際何をやってきたかということなんですけれども、冒頭話しましたように2国 間でそういうことが起きるわけですけれども、企業としては個別に戦わなきゃならないというのが現実です。もちろん各企業の責任としてやっていかなければな らないわけですが、ブラジルに関してはこういった非常に特異な税制体系をもっているものですから、一社一社は当然戦わなければいけないんですけれども、 やっぱり限界があるということで。 

    日本商工会議所におきましてはそういった各企業が個々に困っているというものを移転価格税制委員会を2005年に設立することによって、それを束ねてですね、各部会に入っている困っている企業さんの力、悩みを合わせて、皆の知恵を合わせて活動していこうということでスタートしました。 

    目指すところとしては、このOECDガイドラインに準拠した法整備、運用というものを政府に対して要望するということ。で、結果的にですね、2国間での協議というのを通じて二重課税を防止していく、まあ解除していくということをターゲットに活動しようということで動きました。 

    商工会議所はこの税制委員会だけでなくて、法律委員会であるとか、後で出てきますがGIEとかですね、関連の委員会のパワーを合わせてこの活動を推進してきました。あと当然のことながら、民間企業のバックアップということで、ジェトロさんはじめ総領事館、日本大使館のバックアップをいただきながら活動を開始しました。 

    2005年の初っ端にやったことは、ちょうどこの会場だったと記憶しているんですけれども、トランスファープライスのセミナーというのを開催しました。まず内に向かって移転価格の問題というのを理解を深めて、一緒に活動していこうということでやりました。
    それと、実際にトランスファープライスの理解を深めていただくためにいろんな冊子を作るということで、これは実際にホームページに掲載されている中身です。 

    外に対するアクションとしてやりましたことで最初のことはFIESP、サンパウロ工業連盟を通じてアクションを取ろうということでした。ここでやりましたことと言うのは、実際FIESPとコンタクトして一緒に活動を始めた段階でFIESP自体が税務当局に対して色々具体的なアプローチをやっておりました。それに乗っかって色々な活動をいたしました。代表的なところでいいますと、2001年に実はこの移転価格税制というのを改善したいということで法案の提出がございましたけれども、2001年以降全然動いていないというようなことがございまして、それを加速するというようなアプローチでした。 

    この活動のほかにやりましたことは、下院の外交防衛委員会を通じてこの問題を訴える、日本商工会議所として訴えるという形。また今年ありました日伯の経済合同委員会でこういった困り事ということで、CNIそれから日本経団連を通じて各国政府に訴えるチャンスということでPRをさせていただきました。 

    それからGIEの活動に一緒になって陳情するという活動をいたしました。このGIEのところをクリックしてください。これは今年の初めにGIEの委員長名でマンテガ蔵相宛に出したTPの改善要望のレターでございます。実際GIEというのは外国企業投資家連合で、各国の商工会議所の連合体でありますけども、そこの名前を使って、そこの会社の名前を使って陳情をするというアクションをやりました。 

    実際にこの中身は日本商工会議所のチーム、移転価格の委員会で作ったものをGIEの名前を使ってといいますか、GIEに も連動していただいて蔵相宛に訴えたというアクションです。この端っこを押してください。ということでですね、一応こういう形でいろんな活動をやってまい りました。やれる事はかなりやってきたという感じがしております。ただ実際に状況自体は、一部為替の適用についての変更、改善が見られたんですけども、ま だまだハードルは高いというふうに認識しています。 

    ということで今後の展開のアプローチなんですけども、こういう形でいろんな活動をやってきました。ただ非常に大きなヤマというふうに思っておりますので、 今後もあらゆるルートを通じて改善を訴え続けていくことが何よりも必要だろうということで。実際この場でこういう話をさせていただくということも、今まで やることは色々やってきたんだけども、こういうシンポジウムの場を使ってもですね、皆さんにこの辺の状況を理解していただいて。幸いこちらは、今日は皆さ ん各企業、団体の代表者の方が集まっていただいていますので、政府に対するコンタクト、接触の機会が色々あるんじゃないかというふうに思っております。 

    そ ういった機会を通じてですね、この活動を通じて今悩んでいること、課題として認識していることを是非ですね、訴えていただきたいというふうに考えておりま して、是非ですね、商工会議所のパワーを合わせて活動していくということで皆さんのご協力をお願いしたいというふうに考えております。ちょっと時間オー バーしてしまっていると思いますけど、申し訳ありませんでした。以上です。ありがとうございました。 

    司会:鍋島さんどうもありがとうございます。何かご質問はありますでしょうか。特にないようでしたら次に進ませていただきたいと思います。これで12人の方全ての発表を終わらせていただきます。11部 会に加えて今回移転価格税制についての発表も加えてみたのはですね、このシンポジウムにちょっと新たな試みとしまして、皆さんに関心のあるであろうテーマ も加えたらということで移転価格税制についての発表を鍋島さんにお願いしたわけですけども、こういう形でこの会も少しずつ皆さんの意見もいただいた上で改 善できたらと思っております。それでは次に西林総領事の方から、講評というか、お言葉をいただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

    070803 移転価格税制02

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  • 講評 西林万寿夫総領事


    在サンパウロ日本国総領事館 西林万寿夫 総領事

     

    もう時間の方も押し迫っているようなので、15分しゃべろうかと思ったんですけど3分ぐらいお時間をいただくことにして。本日は皆さん、2時間お疲れ様でした。いくつか、講評ということですが、感想を数点述べさせていただきます。 

    まずマクロのブラジルの経済ですけれども、これ非常に好調ということで、近々投資適格国になるのではないかという話も米倉さんの方からございました。非常 に心強い限りなんですが、同時にブラジルというのはマクロ的に見ますとやはり色々な問題を抱えていると。これはもう言うまでもないことですが、とりわけ私 ども感じますのは、やっぱりインフラ面の不足と社会資本が十分整備されていないというところが非常に大きいのかなと。

    今日の議論でも、例えば物流の問題ですよね。港湾のインフラが非常に貧弱であるとか、それからあと電力の問題も2011年にまた電力危機が来るんじゃないかなんていうような、そういうネガティブな話もございました。 そ れから先日の航空機事故なんかも言ってみれば航空の分野におけるインフラの不足と、こういったものが如実に表れたというか、起こるべくして起こった事故で はないかということが一般に認識されているわけです。こういったインフラの不整備という点が、やはり落とし穴なのかなという感じも今日あらためて認識した 次第でございます。 

    それからもう1点 は、レアル高の話についてずいぶんいろんなご議論がございましたが、これはその業界によって悲喜こもごもで、レアル高がいい風を吹かせる方もあれば、そう でもないところもあるという状況じゃないかと思います。今後どのぐらいの見通しになるかということは、まあ必ずしも議論がなかったような感じもするんです けども、まあ1.80ぐらいじゃないかという話もありましたが、もっと、1.5ぐらいまで行くんじゃないかという、そういう悲観的な見通し。

     こ れはちょっとトゥーマッチで、誇張し過ぎじゃないかと思うんですけど、そういうことも言われておると。この前サンパウロにブラジリアから来られて最後に離 任のあいさつをされた大竹公使の話によれば、彼にも聞いてみたんですけれども、今後の展開どこらへんまでレアル高が進むかについては、やっぱり一般的に答 えにくい質問であると。ただレアル安にふれる材料は全くないというのが、とにかく結論だったみたいな感じがするんですが、いずれにしろレアル高の方向、神 のみぞ知るということなのかなという感じがします。

      それからもう1点のファクターとしては、中国ファクター。これは私どもも、前回の懇談会は私欠席しましたが、昨年2回 出ましてそこでも感じたことなんですけれども、皆さんやはり中国ファクターというものは多かれ少なかれ持っておるということで。それは低価格製品の流入と いうことのみならず、品質であるとか、模造品の問題であるとか、こういった問題が非常にやはり大きいわけでございまして、まあ今中国は食品をめぐって世界 的なイメージがダウンしているわけでありますけれども、そういった問題がどういう影響ブラジルの方あるのか知りませんが、いずれにしろ現実としていろんな 安くて質の悪い模造品が一般的には出てるんじゃないかなと。

     そ の中で知財権の保護の問題なんかが出てくるわけでありますが、こういったものは政府間で色々申し入れをしないといけない話でございまして、引き続き我々も ブラジル政府に対してプッシュしていくと。それからクラボウの須賀さんから密輸に関する取締り強化をお願いしたいという話もございましたが、これもまあ引 き続きブラジリアの方で、私も報告いたしますので、引き続き大使館の方からも解決に向けてプッシュするように働きかけたいと思います。

       それから、若干マイナーというか、全業界に関することではないんですが、次のファクターというのは気候のファクターと言うのが私ちょっとクエスチョンマー クなんですが、暖冬なのか寒冬なのかよく分からないわけで、アパレル業界なんかは暖冬で調子が悪いっていうんですけども、食品業界の方はラーメンが売れる という、これは寒いからということで、この数日見ればずいぶん寒くなったわけで。その点はアパレル繊維業界としてもホクホクとしておられるんじゃないかな と思うんですけれども。どの時点で考えればいいのかそれも良く分からないんですけれども、気候のファクターというのも一部監視されたということで興味深 かったかと思います。

      最後に移転価格税制について、非常に詳しい、コンプリエンシードな包括的なお話がございました。これもまた、先日こちらに来られた大竹公使、まあ7月31日付けで退職されて民間のある会社、まあブラジルとも関係している会社に、タカタさんの方に8月からいらっしゃってるわけなんですが、その大竹公使が7月のはじめにこちらに来られた時、この移転価格税制の話、彼自身も一生懸命やったけれどもブラジル政府なかなか当局に話してもたらい回しされるだけであると。一般的なルールだとか制度を作らせる、また変えさせるというのは非常に難しいということを言っておられました。

     また一方でOECDに入ろうなんて動きはほとんどないというか全くないと。入ってメリットもないということで、メキシコのようにOECDに 入ってくれればいいのになという、そういう感想であります。それでまあ、大竹公使いわく、現時点ではそういう状態なので個別に、産品ごとにプッシュして働 きかけてほしいということなんですが、同時にまた我々としても引き続き総領事館、大使館の方で色々とブラジル政府に対してアプローチしていきたいと思って おります。今日お話があった点、非常に参考になりましたし、私どもブラジリアの方にしかるべく報告して、引き続きこの問題皆さんで取り組んでいきたい、そ ういうふうに思っております。

      最後になりますけど、あと2点ほどありまして。今年に入って商工会議所と総領事館の方で定期的に懇談会を開かせていただいていると。まあ商工会議所の方のイニシアチブがございまして、1月以来3回ほど、まあ昨年の11月の官民合同会議のフォローアップという形で議論させていただいて、非常に有益、有意義な議論が行われてきたと。宮田企画戦略委員長、一生懸命オーガナイズしていただいているんですが、引き続きこれを続けていきたいと。で今年も11月の終わりに、たぶん官民合同会議が当地で開かれると思いますので、またその前にどういった議論を官民合同会議ですべきかについて、多分9月の終わりとか10月の初めぐらいにまた会議を開きたいと思っております。

      それから本当の最後になりますけども、今月は実は8月の後半、非常に多くの日本からのお客様が来られます。閣僚レベルが2人。麻生外務大臣もその中に入っておりますが、あとデジタルTVの関係で菅総務大臣と。まだ正式に発表されておりませんが、この2閣僚がほとんど同時期にやって来られると。それからその時期に衆議院のミッションも一件、それから国会議員も1人プラスアルファで来られます。河村建夫先生。日伯友好議連の幹事長をやられている方ですね。それから県知事が3人ほど来られると。千葉、山口、静岡ですね。ということで私ども今その準備に追われているわけなんですが、ほとんどこの方々が10日間あまりの間に当地サンパウロにご滞在になります。

     私 どもその機会を利用いたしまして、いろいろとブラジルのいい事を伝えていくと。もちろん悪い話も伝えないといけないわけなんですが、冒頭佐々木さんが言わ れた通り、ブラジルだけは大丈夫、ブラジルだけは続くということを大いに強調して、まあ世界の台所であるという話を大いに宣伝することにしたいと思いま す。

     そ ういう意味でも今日のこのシンポジウム、私にとってそういう方々へのアプローチする上で非常に参考になりました。来年は言うまでもなく移民百周年というこ とで、この年を日伯交流年に指定しております。日本の人たちにブラジルの真の姿を知ってもらう、そういう貴重なチャンスでありまして、皆様方にもいろいろ ご協力賜りたいと。その第一弾として来年1月に当地で日本経済新聞社が主催する大きなセミナーが開かれる予定で、今のところ準備中でございますが、この商工会議所も協力していただくということで準備がなされております。

     なんとかしてこのセミナー、来年の日伯交流年のキックオフ行事として盛り上げて、その結果というのは言うまでもなく発行部数200万 部の日本経済新聞、日本のトップエグゼクティブが皆見ているこの新聞にブラジル特集として掲載されるということになると思いますので、ぜひとも商工会議所 の協力も得ながら日伯交流年のキックオフ行事として成功させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。私の方は以上でございます。 どうも本当に今日はありがとうございました。

     訂正します。今の日本経済新聞とのセミナーは日本経済新聞社とブラジル日本商工会議所の共催ということで、今田中会頭の方から訂正の意見がございましたので、私の方訂正させていただきます。大変失礼いたしました。 

    司会:西林総領事どうもありがとうございます。それでは最後に、松田総務委員長の方から閉会のあいさつをさせていただきます。

  • 閉会の辞


    松田総務委員長

     

    西林総領事、どうも貴重なコメントをありがとうございました。また本日ご参加いただいた皆様、お忙しい中本当に最後まで、ちょっと遅れましたけれどもどう もありがとうございました。これ終了後ですね、カクテルパーティーを準備しておりますので、ご参加希望の方はどうぞふるってご参加ください。では本日のこ の会議、閉会とさせていただきます。どうもありがとうございます。 

    どうもありがとうございます。カクテルパーティ、先程コーヒーを召し上がっていただいた場所ですので、そちらの方によろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

     

 

開催日:2007年8月3日(金)

会場:クラウンプラザホテル

時間:午後2時から6時

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