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2000年下期業種別部会長懇談会-繊維部会(レポート) 2000/08/03

1.全般の回顧と展望

第一四半期は、昨年来の景気回復基調が鮮明に現れたことから、各段階で冬物備蓄を早める動きが見られ、需給引締り堅調に推移した。しかし、第二四半期は暖冬で冬物店頭荷動きが鈍化したことから、当用及び夏物在庫用の原料手当てを手控える動きが鮮明になり、期待されたほど伸びなかった。

年後半は、堅調な景気動向に加え、7月に入って寒さが本格化し、冬物在庫に売行きが好調に転じたこと、春夏物の在庫手当が活発化していることから、需要面は堅調に推移するであろう。しかし、繊維製品は昨今の低インフレに寄与していると言われている通り、燃料中心とする公共料金値上げ、先高感の原綿のコストアップを最終製品に転嫁できておらず、更にブラジル紡中心とした一斉増産による安物氾濫も予想され、採算面での悪化が懸念される。


2.業界別動向

①綿花

綿花の99/00年国内生産は、伝統的なサンパウロ、パラナ、ゴイアス州が引続き減反となった中、バイア州等北東伯州の生産性向上及びマットグロッソ州の増反が牽引となり、全体で増産となった。相場は、南伯の新綿出遅れ品質懸念から4月上旬まで昨年11月来のR$1.00/LBSを維持していた。しかし、予め紡績各社が輸入先物や政府競札綿で手当てを始めていたことから需要伸びず、更に4月以降収穫が急ピッチで進み、中南伯綿の安売り攻勢も相俟って、6月末にはR$ 0.88/LBSを割る所まで下げた。

年後半は、政府が原綿流通促進プログラムを新たに打ち出したこと、中南、東北伯の順調な収穫から急速な相場の上昇はないと予想される。

一方、国際相場は世界的な綿花生産の減少、東南アジア中心とした消費の増加により、年初より6月末にかけて18%値上がりし、6月はUS¢ 60/LBSまで上昇した。年後半は、供給面で、昨年の相場低迷で農家の生産意欲が減退し、全世界での生産量の減少が懸念される一方で、アジア経済の回復、更に中国のWTO加盟後の輸出拡大指向から、綿花輸入が増加予想され、先行需要旺盛、年末在庫の逼迫感があり、年末にかけてもう一段の上昇が予想される。

②綿紡績(糸)

上期は、昨年の為替切下げによって回復した競争力を背景に、輸出の増大と輸入代替需要による楽観の中、堅調に推移した。国内販売については、昨年の秋冬物の好調により、今年の冬物仕掛けが早く、年初より荷動きは活発であった。

国内向は、特に冬用裏毛太番、ポリエステル綿混糸が需要タイトで、1~2%の値上げも市場は受け入れ、備蓄段階では期待感から活発に動いた。しかし、シーズンに入ってからは暖冬懸念から小売店頭は盛り上がりに欠け、さらに5、6月で暖冬傾向がはっきりすると、大手アパレルの生産調整、川中ユーザーの手当て鈍化が進み、更にブラジル紡による安売り販売もあり、需給緩和傾向が鮮明となった。

輸出は、昨年来の好調を維持し、前半5月までの輸出実績が98年トータルに迫るほど伸張した。レアル安による輸出採算の好転に加え、米国、アルゼンチン向けを中心に、各社積極的に月々の商売に組み込んで行った成果と考えられる。

年後半は、7月半ばになってやっと訪れた寒波による冬物販売の好転、春夏物シーズンを前にした需給タイト感から一応堅調維持を期待するものの、ブラジル紡の安売り攻勢の中、先高感のある原綿相場、燃料、電気代のアップをどこまで販売価格に転嫁できるかに掛かっている。市場の評価を得ている日系紡の品質、対応力をもって相場をリードして行きたい。

輸出は、6月以降の北米マーケットに一服感が出てきたこと、一部原綿起因のクレームが散見し始めたことから上期と比べ、環境的には悪化するであろう。しかし、急激なレアル高の可能性は低く、当面先々の水準を維持するものと思われる。

③綿紡績(織物)

上期は、昨年末の好調な年末セールに引続き期待されたが、年が押し迫ってからの動きであったので店頭在庫一掃による補充荷動きが年明けから活発というところまで行かず、2月に入ってから正常な荷動きに戻った。堅調に推移したニット業界に比し、織物は必ずしも好調に動いたわけではないが、メーカー、店頭共に在庫薄のために動きが止まることなく推移した。4月に寒さが到来して冬物の販売を好調ならしめるかと期待したが、その後の暖冬により冬物の店頭荷動きが緩慢となった。

しかし全般的に荷動きは概ね順調に推移したと言えよう。コスト面では、糸市況好調、ポリエステル綿の値上げによる、糸値アップ、労務費上昇について売値へ転嫁を必要としたが、市場は綿布の過剰供給、先染生地の流行はずれでむしろ数パーセントの値下がりが起こった。競合の比較的少ないポリエステル綿混布に関しては値上げできた企業もあった。

厚地織物は、流行の主流がニットに移行し、かつ、安定した為替を見こんだ輸入品が再び増加傾向を示し、品質、価格面で輸入品に押され、需給は緩んでいる。

年後半は、冬の寒さが弱く店頭の冬物販売は軟調でメーカーへの夏物発注が遅れている。

結果、メーカーも夏物原料手当てに消極的で、納期を1ヵ月遅らせる事を要望する会社が増えている。7、8月の気温次第で冬物の店頭、メーカー在庫の多寡が変わるが、夏物の立ち上がりの勢いもそれによって大きな影響を受ける。但し、6月の店頭荷動きが悪かったにも関わらず、業界の夏物商売に対する期待はかなり楽観的に見られた。今のところ後半も前半よりは少し堅調に推移するものと予想される。

懸念事項としては、東南アからの輸入生地が価格、その他輸入コントロールが甘くなり、今年に入り急速に増加しており、1~4月の実績をみると昨年に比べ輸入単価は半値となり、数量が4倍弱と危険な水準になっていることである。

④化合繊

化合繊の市況は、一般的に繊維業界好調ムードで推移した中でも、苦戦を強いられた業界である。レーヨン価格はコットンリンターと化成ソーダの価格アップにより約15%の値上げとなった。販売面では、暖冬による消費減に加え、為替切下げで一時的にストップしていた輸入糸が最近の為替の安定を背景に再度増加傾向を見せている。

年後半は、主要原料のポリエステル、レーヨン価格がともに上昇する一方で、暖冬による消費低迷、輸入糸との競合から販売価格に転嫁することは容易でなく、上期同様、市況に大きな改善は望めない。天候異変により、川下では冬物在庫を抱え資金繰りが厳しくなる業者も増え、更には夏物の動きが緩慢になる懸念もある。

⑤毛紡

上期は、韓国・中国など、日本を除くアジアの買付け復調、細番中心のイタリアの旺盛な引合いにより市況は相場の下落傾向を脱し、ようやく回復基調に入った。産毛量350万俵に対し、需要410~420万俵と需給はタイトで、一時200万俵以上あった在庫は150万俵に減少した。特に、細番のファインウールの買付けが顕著で年初来40%の価格上昇となった。

年後半も、引続き堅調に推移すると予想される。1991年以降産毛量の減少と豪州の過剰在庫の減少により、供給量は当時に比べ半分以下になった。結果、需要バランスは大幅に改善し、長年需給の失調で苦しんできた羊毛業界にもようやく底を打った感がある。但し、消費者価格へは十分転嫁できておらず、川中部門は依然苦戦を強いられるであろう。国内羊毛糸販売は、資材向け需要が多く、基本的に大きな変動はないであろう。注目すべきは、非常に小さいと思われていたアパレル向市場に輸入糸が入って来始めたことで、この分野への拡販も検討材料となるであろう。

⑥絹

ブラジルでの原料繭及び生糸生産量は、ともに93年をピークに下落傾向に歯止めがかからず、それぞれ93年比58%、43%まで落ち込んでいる。 2000年上期は、世界規模での原料繭の大幅減産及び日本国内養蚕業者の減少で、主要供給先である日本向け輸出単価が改善したものの、日本の生糸市況は消費の低迷により依然回復が見られず、輸出量、金額ともに対前年同期比落ち込んだ。

年後半も、引続き日本の購買消費力に大きな改善は望めず、更に原料繭不足による原料高、生産減による工場コスト上昇と逆風の中での操業を強いられるであろう。特に、原料繭は、最近のコーヒー市況の好況により桑畑からコーヒー畑への転作が進み、結果原料代の上昇を余儀なくされており、原料繭の確保が喫緊の課題となっている。

終わり

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