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業種別部会長シンポジウム

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2002年下期業種別部会長懇談会-食品部会 2002/09/12

渡辺部会長


司会   やはり、臨場感に富んだお話、ありがとうございました。続きまして食品部会の渡辺部会長にお願い致します。

渡 辺 食品部会の渡辺でございます。 食品部会はメインのメンバーが 17社ありまして、レストラン、それから加工食品。加工食品は具体的に言いますと飲料、麺類、調味料、そのほかに農産物、特にコーヒーのメンバーが所属し ております。 それぞれ業種別の動向につきましてはレポートで報告をしますので、後でお読み頂くことにして、きょうは、「上半期の回顧と下半期の展望」と いうことで、ちょっと目立ったポイントを6つに絞ってご報告させて頂きたいと思います。

メーカー間競争激化


まず最初のポイント、1つ目ですが、これは業界全体の動向で、業界全体としては引き続き堅調であると、いうことでございます。 経済全体は決して良くな いけども、こういう言い方をすると、伊藤さんの業界に怒られるかもしれないですが、こういう時期はやはり、消費者は耐久材から買い控えを始めるということ で、デイリーの食品に回す金はどうも減っていないようです。
レアルベースの売上高は前年比にしますと、各社概ね前年プラス。 3割弱の伸びが 2社ありました。ただし、こういう状況の中ですが、同業他社との競争は非常に激化しております。 今まで日系食品メーカーの共通のライバルといいますか、 世界最大の食品メーカーと言われるネッスル社が、ブラジルにおいても我々の前に立ちはだかっていたわけですけれども、こうした大手のほかにですね、ブラジ ルの中堅メーカーもかなり激しく追い上げているという状況でございます。

スーパーのバイイングパワー強大化

2つ目のポイントですが、スーパーマーケットとの取り引きが依然、非常に厳しい条件にあるということです。 食品業界の主戦場は相変わらずスーパーマー ケットでございます。 しかし、このスーパーの大手の集約化が今年も進みまして、例えば上期には「ポン・デ・アスーカル」が「セー」を買収するとか、大手 スーパーマーケットのバイイングパワーがいよいよ強くなってきている。 ということで、取引条件もそれにつられて厳しくなっている状況であります。
あるメーカーが既存の商品拡売のためにテレビコマーシャルを入れたところ、その分売り上げは伸びたけれども、どこで伸びたか分析するとスーパーで伸びて いる。 高いお金を掛けてTVコマーシャルを入れて、一番儲からない市場で売り上げが伸びる。 しばらくは新商品以外、TVコマーシャルを入れないという 話をしておりました。

超金持ち層の輸入品指向にかげり
一流レストランでも売上減

3つ目のポイントとしまして、輸入品指向が崩れ始めている。別の言い方をしますと、超金持ち層の消費動向に変化が見られているという事です。 ブラジル における超金持ち層というのは、要するにいくら高くてもいいものを、という。 去年辺りまでこういった輸入品崇拝信仰があったような感じがいたしました が、今年に入って5月ぐらいからドルがどんどん上がってきて高止まりをしている状況に置いて、この傾向に陰りが出始めました。
具体的に言いま すと、サンパウロの超高級スーパーと言われる「サンタマリア」、「サンタルチア」ですとか、ほとんど輸入品を主力で扱っているスーパーマーケットの売り上 げが伸び悩むというような記事も新聞に出ておりましたし、実際店頭を見ますと、かなり国産品も並んでいるという状況になっております。 また、有名一流レ ストランといわれる所ですが、昨年までいくら景気が悪くてもいつ行っても満員という状況が続いていたわけですが、本年に入りこうした一流有名レストランで もやはり2割程度の来客減という報告があります。  こうしたところでも、超金持ち層の消費動向に変化が見られるということであります。

要冷蔵商品の苦戦続く

4つ目のポイントですが、冷蔵庫の使用が節約されたまま、従って要冷蔵商品の苦戦が続いているということであります。 これは、昨年の節電の時に節約す れば何とかやっていけるということが、みんな分かってしまった。 さらに今年になって電気代がドンドン上がってきている。 これが追い打ちをかけて、要す るに節電前の状況に完全に戻ってこないのです。 ということは、冷蔵庫は使わないでいいものは使わないでいい。 ということは常時冷蔵を必要とする商品は 苦戦が続いているという状況であります。


農産物は全面的に豊作
しかし品物別には明暗

5つ目の農産物は非常に豊作で好調ですが、品目別には明暗が出ているという事です。
一番の元気印は大豆です。 上期の輸出量は昨年を下回っていますが、世界相場が非常に高騰しています。 また、米国の干ばつによる減産、下期には中国に かなり輸出が見込まれるとあって、大豆業者は非常に強気になっています。 これは裏腹に大豆を原料とした加工食品をつくっている業者は、困っているという 事で、例えば味噌。 これは代表例ですが、大豆の仕入れ値がドンドン跳ね上がっている。レアルベースで去年の倍ぐらいの仕入れ高になって来ています。
逆に元気がないのがコーヒー、これは取れすぎです。 今年の豆の収穫量は世界全体で10%増、ブラジルは40%増と、ブラジルで増えた分が世界でも増え たということになって、世界的供給過剰による歴史的な相場下落が見られています。 輸出にしても世界相場の価格が低いため金額が伸びない。 また、レアル 安の恩恵も輸出業者の大半が輸出前借り金融を受けているため、業績向上に至らないという状況です。

業界懸念は大統領選の行方よりもインフレ対策
値上げ ―むずかしい経営判断迫られる各社―

最後6つ目に下期の課題ですが、これは値上げをいつするかという事です。 大統領選がございますが、例年、"大統領選の年はよくなる"と言われてきまし たけれど、今年に関しては、大統領選による恩恵は食品業界については全くなし。 また、大統領選で誰が勝つか分かりませんけれども、もし野党が勝つことに なっても、もちろん変化は出るでしょうが、食品業界に決定的なダメージを与える要因にはならない、という見方をしています。
むしろ最大のポイ ントはインフレ対策ということだと思います。 現在のドル高止まりの影響で、納入業者が堰を切ったように値上げの通告を始めています。 この為替で原材料 が輸入品である場合はある程度、やむを得ないということですけれども、仕入れコストが上がった分、売価に転嫁していく必要があるが、しかし、いたずらにそ のまま転嫁していけば消費者は離れていく。 従って競合他社の動向をうかがいながら、いつどの品種をどれだけ値上げするのかという難しい経営判断を迫られ ていると言えます。

以上、食品業界でした。

食品部会資料 


≪業界全体≫

● 2002年度上半期は、隣国アルゼンチンの経済危機が叫ばれる中、対米ドル為替R$2.3前後、株価も13,000ポイント前後、Selic金利も下げ観測が強まるなど、比較的良好な経済予測のもとでスタート。
● 5月末日に投資信託の債券評価基準の変更をきっかけに、さらには大統領選におけるLula、Ciroといった左派陣営の人気高による不安感が重なり、レア ル安、株安、債券安が急激に進行し、金融危機の様相を呈し始めた。 中銀はSelic金利を18%まで下げたが、景気回復にはあまり効果がなかった。 こ のような状況の下ではあったが、食品業界はおそらく他業界に比べ概ね堅調に推移したものと思われる。
● 2002年下期は金融危機に加え、大統領選による経済不安から強いネガティブムードに支配されるであろう。 既にR$3,00を突破したままで推移してい る為替も今後の予想が困難であるが輸出品には追い風となろう。 誰が大統領になっても、食品業界は他業界ほどの影響を受けないと予想されるが、新大統領の 景気政策からも目が離せない。

≪業界別動向≫

【外食業界】
●2002年上期  アルゼンチン経済不況長期化等の 影響により、レストラン業界は苦しいスタート。 特にカーニバル期に一部の話題店を除いては軒並み前年比2~3割の来客数減。 接待需要低迷。また、次期 大統領選の影響から、来客数確保が一段と難しい状況に。 各レストランは、客単価UPのために、販売価格の値上、高単価品目の多売、といった施策をとらざ るを得なかった。 6月のワールドカップは時間帯が明け方に集中した事から、1998年のような厳しいレストラン不況とはならなかった。

●2002 年下期は、少なくとも大統領選まではレアル安基調が続く見通しであるが、今回の経済不安があまりにも深刻化しているためか、米ドルをインデックスとしてい る高所得者層がその差益を贅沢品や外食、レジャーといった方面に転嫁せず、様子見といった感がある。   有名一流レストランでも軒並み2割程度の集客 減。 また、レアル安は公共費や輸入飲食材のコストアップにつながり販売価格の調整を余儀なくされるが、来客数を維持できない限り健全な経営は難しい。


【加工食品業界】

1) 飲料
●2002 年上期の醗酵乳分野では、昨年末より投入した大人向け乳酸菌飲料新商品の漸増、豆乳および果汁飲料のパッケージ変更による効果、デザート分野での新商品投 入等があったものの、各社の相次ぐ新製品の発売などで、競合は更に激化。 特に乳酸菌飲料の販売が予想以上に苦戦。 競合他社の伸長もさることながら、大 手スーパーのヨーグルト・デザート分野が著しく成長したため。 また、乳酸菌飲料の売上の約60%を占める大サンパウロ圏が不振にもよる。 必需品の購入 を優先せざるを得ない低所得者層にいかに売りこむかが当面の課題である。

● 飲食材の販売は、レストラン等の前年末在庫薄で比較的好調なスタートを切った。さらに6月頃から加速したレアル安は、一部、高所得者階層に見られた、『高くともいい物を』という輸入品崇拝信仰を打ち崩し、国産品にとって追い風となった。

● カナダのモルソン社がカイゼル社を買収、AmBev社がアルゼンチン最大手キルメス社の株式を取得(36%)するなど、ビール業界の再編も進んだ。

●2002年下期は、大統領選の不安要素はあるものの、食品工業界上期のパフォーマンスからも成長が期待できる見込み。 急激な為替切下げに伴う原材料の輸入コスト上昇をいかに吸収するかが今後の課題。 コスト高の一部を小売価格に転嫁することは避けられない。

●国産飲食材には引続き追い風が吹くと思われるが、輸入品は販売ダウンを覚悟せざるを得ない厳しい状況となろう。 また、国産品原材料には、ブラジル農産物の輸出が好調、ペット容器等原材料そのものに一部輸入品使用もあり、ある程度のコストアップは避けられない見通し。

2) 即席麺
● 2002年上期の総市場は昨年に引続き堅調に推移。 各大手企業による派手なキャンペーンの継続、店頭での積極的な廉価販売と競合環境も一段と厳しさを増 した。 昨年発売の新製品の市場定着、輸入から念願の現地生産に切り替えたカップヌードル等、順調なスタートであったが、各社の安売り攻勢は続いた。 コ スト面においても隣国アルゼンチンの影響で原料価格のみならず、供給面でも不安定な状態が続いた。

●2002年下期も市場は堅調に推移す るものと思われる。 反面、今後の為替動向が最大の関心事。 主用原料の大半を輸入に依存しているパスタ、パン業界では、即値上げを実施したいものの、今 後の為替動向が全く読めない状況に各社苦慮している。 企業施策を確実に実行し、諸現象に対応していく必要がある。

3) 調味料
● 国内調味料市場は、2002年上期40,900tと対前年比116%の成長。 金融危機および景気先行き不安からの耐久消費財の買い控えによる可処分所得の上昇、外食離れ等が追い風となったもの。

● 非調味料分野では粉末ジュースが大きく売上を伸ばしている。 国内加工用途調味料市場は、対前年比105%と堅調に推移した。 輸出市場はレアル安が好影 響、アジア通貨およびEU通貨圏を中心に伸長。 飼料用アミノ酸(リジン)市場は、年率1割を超える順調な伸長を維持推定。 市況は6月以降、世界的に各 生産者が値上を発表し、緩やかな上昇傾向にある。

●2002年下期は、国内調味料市場は引き続き好調な展開予想。 粉末ジュースでは夏の需要期に向けた販売増および新品種の発売予定もあり、更なる売上増期待。 輸出市場は今後の為替動向が読みにくいが、国際的な需給バランス・タイト予想から好調な販売期待。

【農産・畜産】


1)大豆・大豆粕
●2001~2002 年クロップの収穫量は42百万トンと過去最高、10年前の2倍の数量となった。 EU・アジア諸国向けには狂牛病の影響で肉骨粉の代替飼料として大豆粕の 需要が引続き増加。 2002年上期(1~6月)輸出数量は、大豆5.1百万トン(前年比△40%)、大豆粕3.9百万トン(前年比△26%)。 中国の 遺伝子組替大豆輸入政策の改定・決定に時間を要し買付が遅れたことが主要因。日本向け輸出は、大豆182千トン、大豆粕ゼロ。

●2002 年下期は、中国に対する輸出がさらに増えることが見込まれる。更に米国では早魃により本年9月の収穫が減産見込みであり、為替下落による更なる輸出ドライ ブが掛り、輸出量は前年を上回ることは必至である。 本年度輸出トータルでは、大豆16百万トン、大豆粕 7.6百万トンが見込まれる(前年比1~2%増)。
また、2002~2003年クロップの大豆生産量は48百万トン見込みで、これにアルゼンチン、パラグアイを加えた総生産量は80百万トンを越え、米国の生産量(72百万トン)を上回る予想。 大豆生産における南米の重要度が益々高まることは間違いない。

2) ブロイラー
●2002年上期の生産量は3,607千トン。 輸出613千トン(前年比4%増)。 内、日本向け輸出65千トン。 ロシア・キューバ向けが伸長、11月以降、輸入関税変更予定の欧州向け駆込み輸出も出てきている。

●2002年下期輸出も好調で、本年通期では昨年の125万トンを上回る130~133万トンレベル予想。 但し、日本向けは食肉産地偽装事件以来、需要が落ち込み、ABEF(ブラジル鶏肉輸出協会)では、2002年の対日輸出を9万トン(前年比△30%)と推定。

3)砂糖
●2002 年上期の中南部砂糖黍処理量は64百万トン(前年比57%増)。 昨年の生産開始が5月末までずれ込んだミルがあったのに対し、今年は4月初旬から生産が 始まった事が主要因。 産地の乾燥した天候により、砂糖の歩留まりが高く6月末までの平均は砂糖黍1トン当り132kg(前年は124kg)。

●2002~2003年クロップ(5月~4月)の砂糖黍生産量は321百万トン(前年は325百万トン)、砂糖生産量は17.5百万トン(内、国内消費9百万トン、輸出8.5百万トン)、アルコール生産量は11百万キロリットル予想。

4)オレンジジュース
●2002~2003 年産クロップは予定より早く7月初旬に開始。冷凍濃縮オレンジジュースの生産予定数量は約120万トン。 前年度からの繰越は9万トン。 昨年は冬期の低 温と降雨が多かった事により糖度が上がらず、低糖度製品の輸出を余儀なくされた。 今年は高温と少降雨のため、糖度は例年になく上がっている。 また、昨 年末より国際価格の上昇が始まり(前年6月のFOB SANTOS平均価格はUS$800/t、現在はUS$1,200/t)、それに伴い原料オレンジ価 格もUS$3/箱(40.8kg)程度に上昇し、農家も収益を上げる事が可能となった。 今後、フロリダの収穫状況も相場を左右する大きな要因となろう。

5)コーヒー
●2002 年上期の輸出は11百万袋(60kg/ 袋)、前年比13%増。 世界的な供給過剰、2002 /2003年ブラジル産クロップの記録的収穫予想(47百万袋、前年比39%増、全世界ベースでは122百万袋、前年比10%増)が背景となり、国際相場 は歴史的な低迷状態。輸出量が急伸しても価格が安いため金額が伸びない状況を招いている。 ブラジルはレアル安で輸出競争力が出たが、輸出業者の大半は輸 出前借金融(ACC)を受けており、業績を大きく好転させるには至らない。

●2002年下期は、レアル安を背景としてブラジルの競争力は 引続き維持見込み。 2002年通期の輸出は29百万袋(前年比15%)程度見込み(全世界ベースでは92百万袋、前年比4%増)。 一方、消費量は対前 年横這いの105百万袋と予想(ブラジルは13百万袋で世界第2位の消費国)、生産国(特にブラジル)の在庫急増が懸念される。 輸入についてはロシアが 急増(原油価格が今のレベルを維持し、ロシア経済に安定感が出てくると)、世界のインスタントコーヒーメーカーを中心に投資ブームが起きてくることも予想 される。 いづれにしても国際相場の低迷は、コーヒー新興国ベトナム、およびブラジルを除く中南米諸国の生産量減をもたらし、資金力に乏しい生産者の体力 低下(世界的な問題)につながるであろう。

以上

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