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論評【新しい政治】 2019/06/27

ゼイナ・ラチフ* Zeina Latif

改革に州政府を参画させるための州知事との対話が欠落

ジャイール・ボルソナロ大統領は、年金制度改革の協議において共和国大統領として自身に期待されていたような役割を果たさなかった。恐らく、このスタイルは彼が新しい政治(ノーヴァ・ポリチカ)と名付けたものの一部だろう。

彼がそれを表明した時、よりデリケートないくつかの争点で政府側の主張を擁護する目的でより緩やかな改革を要求するすることに労力を振り向けた。2019年の年明けに発表されたコンセプトは、ボルソナロ大統領が改革の旗振り役になるというものだったが、これは実現しなかった。

彼らがとった態度によって、国会に送致された法案に間違った修正が加えられることとなった。その一例は、女性のほうが平均余命が長いにもかかわらず、そして女性に対する不公平はより寛大な年金規定ではなく別の公共政策によって撲滅すべきところ、女性の年金受給開始年齢を引き下げたことだ。ゼツリオ・バルガス財団(FGV)のセシリア・マッシャード教授が指摘したように、女性を差別化するという規定のロジックに基づくならば、黒人に対しても何らかの補償的措置が必要になる。

別の修正が、連邦警察官及び文民警察官、刑務官に対する規定に加えられた。55歳に達した際の退職金の金額に関して、受け取っていた給与の全額ではなく80%に制限すると年金規定が変更された2003年以前に採用された場合も含め、退任時の給与の全額が保証されることになった。それ以前には、法案に軍人の年金制度の変更も盛り込まれていたが、同様に、世界的にも例を見ない全額交付が維持され、この規定が軍警察官と消防士にも拡大して適用された。

また、年金制度改革に地方自治体を組み入れるための方策を模索するという観点から言えば、確かに州財政の置かれた状況が各州で様々に異なること、そして多くの知事が日和見主義であることでこの問題をより難しくしているという事情はあるにせよ、対話そのものが欠落している。その調整役としてふさわしい人物が仮にいるとするなら、それは大統領だ。前政権の提案では、州政府に対して連邦政府の規定に反対するのであれば独自の改革の可決に最大6か月の猶予を与えていたことを思い出すだけの価値はあるだろう。最終的に、国会に提出された改革は大統領自身の判断により意欲的な改革という性格が鳴りを潜めたものの、非常に優れたものだった。

ボルソナロ大統領と距離が置かれているものの、国会で法案に対する審議には進捗が見られる。困難はあるにしても、複雑な問題を抱える議案への表決が抱える特有の障壁、そして様々な政党が乱立して国家的問題に対するコミットメントが存在しないという脆弱な政治構造が持つ障害を、克服している。そうなっている主な理由は、年金制度改革がなければブラジルは破綻に向かい、この場合、誰も勝者たり得ないということを政界の主導者たちが認識しているからで、年金制度改革問題は政治的に機が熟したテーマだということが挙げられる。この方向性に沿って、国会の一部が社会と支配層に対する自身のイメージ改善を模索している。

それはすなわち、国の成熟にとって大きな利益だ。悲しむべき注釈を加えるなら、人口と経済に対する深刻な事態を伴ってこの国が崖っぷちに立たされてようやく、それが実現に向かうという点だ。

しかも、社会保障改革が可決し成功を収めたからといって、それがその他の構造改革の可決にも当てはまるとは意味しない。行政府のトップの指導力なくして、国会が単独で予定された改革を進めるのには限界がある。

論争の的になるような議題で、しかも機が熟していないような問題ならとりわけ、行政府の政治的なコミットメントがなければ強い抵抗を受けるだろう。最近の例を挙げれば、基礎衛生(下水処理)業界基本法の大幅改正を提案した暫定令(MP)だ。

連邦政府の技術者が法案の策定で協力したにもかかわらず、政府に賛同する政治勢力が不足した。結果としてこのMPは、審議未了で廃案になった。州の基礎衛生公社が確立した縄張り問題を克服することなくして、同一の問題に関する法案を推進するならば様々な困難に直面するだろう。

年金制度改革の可決をボルソナロ大統領が言うところの「新しい政治」が成功した証左だと大統領自身が主張し政治的実績に加えることはできるだろう。だがそれは、仮に政府が今後の挑戦で同様の戦略を繰り返すのであれば無謀という外はない。(2019年6月27日付けエスタード紙)

* XPインベスチメントのチーフエコノミスト
 

 



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