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ブラジル特集

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【決断の時:競争力を確保するかZPEを消滅させるか】 2017/04/19

エルソン・ブラガ(Helson Braga)博士 ABRAZPE会長(2017/04/19)

「社会を発展させる、あるいは発展させ損ねる制度というものは、発展に対するその社会の発展のキャパシティに関する重要な指標を提供する」 (プラナブ・バーダン、米国カリフォルニア大学バークレー校)

1.    輸出促進特区(ZPE)に関するプログラムは、次の明らかな2つの誤解の相乗効果を受けながらも、ほぼ30年にわたって生きながらえてきた(当該プログラムは1988年にジョゼー・サルネイ大統領によって立ち上げられた)。すなわち、工業部門の側の、生産物の一部を国内で販売することに関連した競争に対する不安(この販売ですべての製品に通常の輸入品に対するのと同様の、あらゆる税金の支払いが発生するので、これは誤解)と、そして、 税務当局の側の、税収減に対する懸念(この問題は新規投資を扱っているのであって、実際にはその定義上、主張されるような税収機会の損失というものは存在しないので、これは誤解)。

2.    このような誤った見方(とこれに起因する政治的圧力)は、粗末な法律、そして、このプログラムの導入を担当する政府当局者に意欲が見られないことを反映している。実際には、2度、このメカニズムを廃止しようとする動きがあったのだが、それが現実のものとならなかったのは、常にこの計画による発展の可能性とこれがその他の経済政策と両立できるということに賭けてきたブラジル輸出促進特区協会(ABRAZPE)の働きかけによるものである。

3.    結果として、ブラジルは、アメリカと中国のような国を含めZPEを導入している、あるいは類似のメカニズムを発展政策の中核エレメントとして採用している百以上の国々で利用されている雇用の拡大手段を活用するという貴重な時間を浪費してきたのである。世界銀行や国際連合工業開発機関(UNIDO)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、経済協力開発機構(OECD)といった国際機関は、世界の様々な地域で、貿易の自由化と輸出の拡大及び多様化に向けた手法としてZPEの導入を支援している。

4.    2007年に当協会は、法改正にこぎつけわずかであるが状況を改善した(12年に及ぶ国会での「駆け引き」の後に法律第11,508/2007号の可決)が、大規模な投資の提案と実施という重大な判断につながるような、州政府と民間イニシアティブが期待したような結果を導くにはこれでも不十分なことも明らかである。制定された25か所のZPEの内、これまでの期間を通じて実際に設立されたのはセアラー州の1か所で、ここでは既に、製品を全数輸出し国内市場を必要としていない54億レアルが投資された鉄鋼会社が既に操業している。

5.    2011年に当協会は、競争力を備えてZPE設立の主旨にこたえることができる法律となるよう、新たな取り組みに着手した。上院提出済みの法案第764/2011号(PLS 764/2011)は、リディセ・ダ・マタ上院議員(PSB:ブラジル社会党=バイーア州選出)が提出したもので、上院当別委員会と本会議で可決した。この法案は下院に回され、法案第5,957/2013号(PL 5.957/2013)となり、特別委員会で可決し、数週間以内に本会議で可決される見込みだ。

6.    この審議の中で法案は、テクニカルノートを作成し上下両院における法案提出者との間で相互に連携すべく、連邦政府の様々な関係部署と及び工業部門から評価と提案を引き出せるよう貢献できるような、協議と交渉のプロセスを広範囲かつ民主的に行うという目的を帯びていた。

7.    他国で既存のモデルと比較して、より大きな競争力を備えた形で対応できて初めて、ZPEプログラムには意義があるのだと理解すべきだ。さもなければ、外国企業はより都合の良い別の環境に進出するのを好むし、国外で事業を発展させるためにZPEが提供する条件を必要とするブラジル企業も同様に、既に示されているように、広く宣伝されているように「補償的」プログラムを提供して我が国の企業を呼び込んでいる中国とパラグアイに移転することになる。

8.    ZPEが制定からほぼ30年にわたって「計画が実施に移されなかった」という事実は、現在のモデルが根本的に誤っていることと、何らかの、政府の煩雑な手続きあるいは業界の代表者らの視点といった運用上の特徴による改定が加えられるべきだという決定的な証拠であり、より合理的判断としては、単純にプログラムを廃止し、既存のものに類似する「特別税関制度」をこれ以上立ち上げようとする時間の無駄を省くことだ。

9.    もっともそうなれば、関税業務は連邦収税局に統合するだけになるため、国家輸出加工区審議会(CZPE)とその組織も不要となって、当協会は政府の規模を縮小するのに貢献できるだろう。実際、法律第11,508/2007号が起草された当時、同審議会はそう提案していたのだ。

10.    簡潔に言えば、法案第5,957/2013号は、以下の4本柱によって整合性を確保し実証可能な理論的根拠を通じてZPEプログラムをより洗練したものにすることが狙いである。
すなわち、
a)    公正かつ適切な条件で総収入に占める国内市場での販売可能な比率を20%から40%に引き上げ。
b)    制度の恩恵を受けた活動に対して(既存の、ZPEに導入された産業の支援のみならず)輸出可能なサービスを加える。
c)    工業製品輸出と投資を振興するための類似の制度によって規定された他の減税措置及び品目を含めるための対象の拡大。
d)    輸出向けに立ち上げられた生産活動あるいは産業の国内市場向けの導入を可能にすること。

11.    法案第5,957/2013号が提案するこうした変更は、(同じく実証されている)以下の前提に、全面的に準拠している。
すなわち、
a)    国内市場での販売は、こうした販売には輸入品に対して通常適用されるあらゆる租税が課徴されるために、ZPE以外の企業と不当な競争を生じさせない(しかも輸入品が国外で雇用を創出するのに対してZPEは国内で雇用を創出する点に留意すべきである)。
b)    他の経済政策と両立できるものであり、ZPEにおいて存在する幾つかの制限が適用されない他の輸出振興策との不均衡な状況は生まれない(インテリジェントな輸出政策のアウトライン作りというのはその他のすべてを置き換える手段を導入するのではなく、むしろ、実業家の立場に対して提示するポートフォリオを多様化し、これらの中から彼らのビジネスにより好都合なものを選ぶことにある)。
c)    同様に国際基準、とりわけ世界貿易機関(WTO)の規定との互換性を確保すること。
d)    投資が州政府及び民間イニシアティブによってサポートされる対策を講じ、国庫管理局の資金に依存しないこと。
e)    次の理由により税収機会の損失がないこと。すなわち、(i)インセンティブが認められるのは新規投資、すなわち、定義上は、税収を未だ生み出していないもの(従って失うものも何もない)。そして、(ii)輸出は憲法の非適用を享受し、国内販売に対しては事業に関連したあらゆる租税を支払う。

12.    上記の見方に対して3つの重要な異なる意見があり、ブラジル工業連盟(CNI)と、特別局及び国家輸出加工区審議会(SE/CZPE)が支持しているテキストでは次のように置き換えて盛り込まれている。
すなわち、
a)    「輸出に対する取り決め」の排除、言い換えると、ZPEで営業する企業に対して輸出を義務付けせずに生産した製品の最大100%を国内市場で販売するのを認める。
b)    サービスを輸出する企業の導入を考慮せず、その代わりとして、「輸出される商品の製造に関連したサービスを提供する」区分を設ける。
c)    新たな免税措置及びその他の恩典の付与を通じて当該のメカニズムを拡大することを認めない。

13.    まず、輸出に対する取り決めの排除は、国内市場に対するアクセスを容易にするものは何であれ歴史的に障壁を作ってきた我が国の工業政策の自由化の観点から思いもよらない影響を与えるだろう。こうした圧力に加えて、事実上、採算がとれなくなる罰金(これは専門的に言って、明らかに間違っているものだが)が国内販売に課徴される。それは、この制度に対して表向き反対することなく「破壊」する巧妙な手法である。

14.    輸出可能なサービスを含めることについては、法案第5,957/2013号が、ZPEの潜在的な利用者数の拡大に加えて、国際貿易のインテリジェントな慣行の導入を拡大する世界の取引相手の例に(常に我々が遅れるのがいつものことであるが)従っている。

15.    実際のところ、世界銀行の報告と、中国とインド、韓国のような国々の慣行で示されたように、情報技術及び通信技術の発展によって、取引先の国に専門家が赴任したり子会社の事務所を開設する必要なく特定のサービスの「輸出」を可能にする「クロスボーダー取引」と呼ばれるものを拡大するのに貢献した。そしてそれは、代替の条文によって示されて定義された(ZPE内のメーカー向けの)サービス提供会社のカテゴリーとは完全に別のもので、厳密に言えば、既に現行法で定義されており附帯的な規定が不要のものである。

16.    この種の取引は(明らかな恩恵があるにもかかわらず)管理が難しいという理由から振興すべきではないという主張を、真に受けるべきではない。第1に、我が国にはソフトウェア及びコンピュータ・プログラムの輸出のための特別な制度、ITサービス輸出プラットホーム特別税制(REPES)と、サービスの輸出入に関するコンピュータ化された管理システム、すなわちサービス及び無形資産の貿易に伴う収支総合統計処理システム(SISCOSERV)が存在することだ。第2に、我が国の税関処理は、アジア及びアフリカ、ラテンアメリカなどの多くの国々の管理システムよりも優れており、よく機能していると期待できることだ。

17.    このテキストの主張が認められるならば、結果として、政府の公式の主張と比較して可能性の芽が大きく摘まれた、ZPEの発展の可能性に期待を寄せた州政府の思惑からほど遠い、「骨抜きの」ZPE制度が認められることになる。起草者は、この提案の帰結的な意味を明らかにする義務を負うべきだろう。

18.    全国工業連合会(CNI)で4月第3週に行われた会合で、CZPE事務局長は、下院憲法司法委員会で可決した修正に「政府が拒否権を発動するだろう」とコメント、そして、下院本会議に提出する文書として政府が支援すべきは、基本的に上記の12項から17項にまとめたような代替策だと受け止めているとコメントした。

19.    確かに、政府の強力な参画が示唆された場合に民間企業の関心を呼び込むことが難しいこと、このような積極性が合理的に、国際的に適切な経験と法制度、我が国のより広い利益としてまとめることが難しいことから、これから「政府のいずれの省局」がこの提案を支援するのか取り決める必要がある。政府が抽象論で判断しないことが重要だし、また我が国が回復に向かう上でこのプログラムは余りにも重要である。というのもこうした大きな関与は、常識と技術的に一貫性のある情報の蓄積に反して獲得されるものであるためだ。政府自身が判断したり議会及び州政府で過半数を構成する(正しい)立場に考慮するのではなく、プログラムを理解して推進することこそ肝要なのだ。

20.    いずれにせよ、合意に向けた試みは議論されており、次の2項目を支払うことで国内向けの販売を定義した法律第11,508/2007号第18条の新たな条文も策定されている。すなわち、(i)営業に関連して発生するあらゆる租税の課徴、及び(ii)ZPEの類似性の強い特別関税制度であるが同等の規制と統制が行われていない電子的情報管理による工業保税倉庫向け特別関税制度(RECOF)に基づく既存の規定に従って消費用として当局の認定を受けた製品の輸入申告登録を通じた、事業所が調達する国外が由来の原料及びその他の品目に対する輸入税及び商船刷新のための追徴運賃(AFRMM)の課徴である。

21.    商品及びサービスの総売上に対して国内で計上した商品及びサービスの粗売上が40%以上を占める場合、企業は、その超過分に関して、当該の品目に対する遅延利子を含めた法的に支払い・返済義務の発生した追徴分を加えて輸入税及びAFRMMの納付が義務付けられる。言い換えると、この限度枠に到達するまでは、RECOFで発生するような、附帯的な租税の課徴は凍結される。

22.    この修正は、輸出に対する取り決め、そして、専門的見地から疑わしいだけでなく、国内市場向けの販売を不可能にし、企業が製品を全量輸出できることがわずかな当該のメカニズムで雇用を制限するような要求につながっている、条件の未達への罰金の廃止を主張する人たちの立場を補完するものである。従って、法案第5,957/2013号の審議先送りにつながっている見解の相違をすり合わせるような、取り決めに対する妥協案として扱うべきものである。

23.    国内市場向けに製品を販売するZPEは税制上のアドバンテージがあり域外の企業と不当な競争をしている(だから罰金を課徴すべきだ)と主張する業界に共通する視点に関して、一連の考慮すべき点を、ここで強調しておくことは重要だろう。これらは、企業が営業に当たって工業製品税(IPI)を支払わないマナウス・フリーゾーン(ZFM)を非難するのと同種のものだ。これに対して考慮すべき点は、こうだ。
a)    国内販売にはあらゆる税金の支払いが求められるだけでなく、「セーフガード条項」の対象であり、当該の国内販売が国内産業に打撃を与えているとみなされた場合にはCZPEがその事業活動を全面的に凍結させることができる。
b)    専門的見地から疑わしいものであるにしても、法案第5,957/2013号を下院本会議に提出された意見書では、40%を上回って国内販売された場合の罰金の課徴について想定している。これは、国内販売に対する「制限事項」の導入と呼ぶに等しいものだ。言い換えると、実際には、輸出の実績の見通しとは無関係に国内販売に対する「割り当て」が、ほぼ導入されているということだ。この(理論的根拠に基づいた価値判断の行われていない)保護策以上の保護手段というものは想像し難い。
c)    ZPEを国内市場に対する競合の拡大(というよりは、脅威)と受け止めるのではく、正しくは、グローバリゼーションが拡大しブラジル経済が長期にわたって低成長にとどまると見られる経済情勢の中で、国内企業にとっては国際市場に打って出るビジネスチャンスの拡大とみなすべきである。

(ABRAZPE ブラジル輸出加工区協会)



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【会議所 トピックス】

 

Pdfブラジル個人情報保護法  (日伯法律委員会 ( 藏掛忠明委員長)主催の「ブラジル個人情報保護法の概要セミナー」2018年9月11日)

Pdf『ブラジル労働改正法』セミナー (企業経営・地場企業推進委員会(鈴木ワグネル委員長)主催の2018年9月4日)

Pdf新移民法セミナー発表資料掲載(7月31日)

 

「ブラジル労働法のポイント」
(表紙クリックで内容表示)

 

 

●ブラジルビザ発給-24時間で-マルコ・ファラニ在日東京新総領事(2012年9月5日)

(麻生元総理との意見交換会)

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